プジョーはやめとけ!おしゃれだけど後悔する7つの罠と失敗の現実

やめとけ

フランス生まれの自動車メーカー「プジョー」。ライオンのエンブレムが印象的で、街で見かけると思わず「あっ、プジョーだ!」と目で追ってしまう、そんなおしゃれな雰囲気を持っていますよね。「いつかはプジョーに乗って、フランス車のある生活を楽しんでみたいな」と憧れを抱いている方も多いのではないでしょうか。

でも、いざ購入を考えてインターネットで調べてみると、「プジョー やめとけ」「故障が多いって本当?」「維持費が高いんじゃない?」なんて、ちょっと心配になるような言葉も目にすることがあります。本当にそうなのでしょうか?

せっかく手に入れた愛車で後悔するなんて、絶対に避けたいですよね。今回は、プジョーの購入を検討されている皆さんが、後で「こんなはずじゃなかった…」と肩を落とすことのないように、なぜ「やめとけ」と言われることがあるのか、その具体的な理由を7つに絞って、詳しく、そして分かりやすく解説していきたいと思います。この記事を読めば、プジョーが本当にあなたに合った車なのか、冷静に判断できるはずですよ。

この記事でお伝えしたいこと

  • プジョーという自動車メーカーの基本的な情報とその魅力
  • プジョーの購入を「やめた方がいい」と言われる7つの具体的な理由
  • 故障リスクや維持費、そして独特の操作性に関する現実的なお話
  • リセールバリューやディーラー網に関する実情
  • それでもプジョーに乗りたい場合の賢い選択肢と、後悔しないための注意点
  • ご自身のライフスタイルや価値観と照らし合わせて、プジョーとの付き合い方を考えるヒント

プジョーってどんなブランド?まずは基本をおさらい!

まずは、プジョーがどんな自動車メーカーなのか、基本的なところからご説明しますね。このライオンのエンブレムを持つブランドの歴史や特徴を知ることで、なぜ多くの人を惹きつけ、そして同時にどんな点に注意が必要なのかが見えてくるかもしれません。

プジョーの歴史とブランドイメージ

プジョーは、フランスに本拠を置く、現存する自動車メーカーとしては世界で2番目に古いと言われている、とっても歴史のあるブランドなんです。その起源は19世紀初頭の製鉄業にまで遡り、コーヒーミルやペッパーミル、自転車の製造などを経て、1889年に最初の自動車を開発しました。

ライオンのエンブレムは、プジョー製品の品質の高さ(強さ、しなやかさ、切れ味)を象徴していると言われています。なんだか、誇り高い感じがしますよね。

プジョーの車づくりは、伝統的にデザイン性の高さと、「猫足」と称されるしなやかな乗り心地に定評があります。WRC(世界ラリー選手権)やル・マン24時間レースといったモータースポーツでも輝かしい成績を収めており、その技術力も確かです。

日本においては、個性的でおしゃれな輸入車として、特にデザインにこだわる方々から人気を集めています。「人と違う車に乗りたい」「フレンチシックなライフスタイルに憧れる」といった方にとって、プジョーは魅力的な選択肢の一つとなっているようです。

プジョー車が持つ独自の魅力とは?

では、なぜプジョーの車は多くの人を惹きつけるのでしょうか?その独自の魅力をいくつか挙げてみますね。

  • 独創的で美しいデザイン:エクステリアもインテリアも、他のメーカーにはない、フランス車らしいエレガントで先進的なデザインが特徴です。特に最近のモデルは、シャープで彫刻的な造形が目を引きます。
  • 「猫足」と呼ばれる乗り心地:路面からの衝撃をしなやかに吸収し、フラットで快適な乗り心地を実現する足回りは、長距離ドライブでも疲れにくいと評判です。ただし、この評価はモデルや世代によっても変わってきます。
  • i-Cockpit(アイ・コックピット):小径ステアリングホイールと、その上から見るヘッドアップインストルメントパネルを組み合わせた、プジョー独自の運転席周りのデザインです。未来的でスポーティーな雰囲気を演出しています。
  • 効率的なパワートレイン:小排気量ターボエンジンやクリーンディーゼルエンジン、そして最近ではEV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド)も積極的に導入し、環境性能と走行性能の両立を目指しています。
  • 所有する喜び:単なる移動手段としてだけでなく、生活に彩りを与えてくれる「相棒」として、愛着を持って長く付き合えるような魅力があります。

このように、プジョーにはドイツ車や日本車とはまた違った、独特の魅力がたくさん詰まっています。だからこそ、「一度乗ると虜になる」という熱心なファンも少なくないんですね。でも、その魅力的な部分の裏には、やはり購入前に知っておくべき注意点も潜んでいるのです。

プジョーはやめた方がいい!購入を勧めない7つの理由

ここからは、プジョーの購入を慎重に考えた方が良い理由、つまり「やめとけ」と言われる具体的なポイントを7つに絞って解説していきます。プジョーを愛してやまないオーナーさんもたくさんいらっしゃることは重々承知の上で、あくまで「これから購入する方が後悔しないために」という視点でお話しさせていただきますね。

【理由1】「故障が多い」というイメージと実際のトラブル事例

輸入車、特にフランス車やイタリア車に対して、「壊れやすい」「信頼性が低い」というイメージをお持ちの方は少なくないかもしれません。残念ながら、プジョーもその例に漏れず、国産車と同じような感覚で維持できると考えると、思わぬトラブルに見舞われる可能性があるという声が聞かれます。

もちろん、近年のプジョー車は品質が向上しており、昔ほど壊れやすいということは少なくなってきていると言われています。しかし、それでも国産車と比較すると、細かいトラブルの発生率はやや高い傾向にあるようです。

具体的に報告されているトラブル事例としては、

  • 電装系の不具合:警告灯の誤点灯、パワーウィンドウの故障、カーナビやオーディオシステムのフリーズ、センサー類のトラブルなど。特に、複雑な電子制御システムを多用するようになった近年のモデルでは、原因特定が難しい場合も。
  • エンジンやトランスミッション関連:オイル漏れ、タイミングベルトやウォーターポンプの早期劣化(一部エンジン)、オートマチックトランスミッションの変速ショックや不具合(特にAL4と呼ばれた旧世代のATなど)。
  • 足回りからの異音:ブッシュ類のへたりやサスペンション部品の不具合など。
  • 雨漏りや内装部品の不具合:サンルーフからの雨漏りや、内装パネルの浮き、異音など、細かい部分での品質に関する指摘も稀に見られます。

こうしたトラブルは、もちろん全てのプジョー車に起こるわけではありません。しかし、「絶対に壊れない」という保証はないのが現実です。特に中古車で購入する場合は、年式や走行距離、過去のメンテナンス状況によって、トラブルのリスクは大きく変わってきます。

実際に、インターネット上のオーナーレビューや口コミサイトを見ると、「購入してすぐに警告灯が点いた」「修理に何度も出した」といった体験談も散見されます。国産車のような「ほぼノートラブル」を期待していると、がっかりしてしまうかもしれませんね。

【理由2】修理部品の価格と入手のしにくさ

万が一、プジョーが故障してしまった場合、次に問題となるのが修理部品の価格と、その入手のしやすさです。

一般的に、輸入車の部品は国産車に比べて高価になる傾向がありますが、プジョーも例外ではありません。特に、

  • 純正部品の価格:フランス本国から輸入されるため、輸送コストや中間マージンが上乗せされ、国産車の同等部品と比べて1.5倍~数倍の価格になることも珍しくありません。
  • マイナーな部品や専用部品:汎用性の低い部品や、特定のモデル・グレードにしか使われていない部品は、特に高価になりがちです。
  • アッセンブリー交換:故障箇所だけを修理するのではなく、関連する部品一式(アッセンブリー)での交換を推奨されることがあり、その場合は修理費用が跳ね上がります。

といった理由で、修理費用が高額になるケースがあります。

さらに、国内に部品の在庫がない場合は、本国フランスからの取り寄せとなり、修理完了までに数週間から数ヶ月かかることもあります。その間、車が使えないというのは、日常生活に大きな支障をきたしますよね。

社外品のパーツやリビルト品(再生部品)を利用することで費用を抑えるという選択肢もありますが、適合する部品が見つかりにくかったり、品質にばらつきがあったりする可能性も考慮しなければなりません。

「ちょっとした故障だからすぐ直るだろう」と安易に考えていると、部品代の高さや修理期間の長さに驚くことになるかもしれません。この点は、購入前にしっかりと覚悟しておく必要があります。

【理由3】ディーラー網の少なさと整備工場の選定

プジョーを安心して維持していくためには、信頼できる整備工場を見つけることが不可欠ですが、これも国産車ほど簡単ではありません。

  • 正規ディーラーの数:トヨタやホンダといった国産車メーカーと比べると、プジョーの正規ディーラーの数は限られています。特に地方にお住まいの場合、最寄りのディーラーまで数十キロ、あるいは100キロ以上離れているということも珍しくありません。
  • ディーラーでの整備費用:正規ディーラーでの整備は安心感がありますが、一般的に工賃や部品代は高めに設定されています。
  • 専門知識を持つ整備工場の少なさ:プジョー車(フランス車)の整備には、特有の構造や診断機が必要となる場合があり、どんな整備工場でも対応できるわけではありません。近所にプジョーに詳しい整備工場が見つからないと、遠方のディーラーまで足を運ぶか、不安を抱えながら一般の整備工場に依頼することになります。

「何かあった時にすぐ相談できる場所がない」「気軽に点検や修理を頼めるお店が近くにない」というのは、日常的な安心感に大きく影響します。

インターネットでフランス車専門の整備工場を探したり、オーナーズクラブなどで情報を集めたりすることも有効ですが、それでも自宅からの距離や評判などを考慮すると、選択肢が限られてしまうことが多いでしょう。

購入前に、ご自身の生活圏内に信頼できるディーラーや整備工場があるかどうかを、必ず確認しておくことをおすすめします。

【理由4】独特の操作系「i-Cockpit」と乗り味への慣れ

プジョーの大きな特徴の一つである「i-Cockpit(アイ・コックピット)」は、小径ステアリングとその上からメーターを見るという独創的なレイアウトです。これが「未来的でスポーティー」「運転が楽しい」と感じる方もいれば、「違和感がある」「ポジションが取りづらい」と感じる方もいて、評価が分かれるところなんです。

具体的には、

  • ステアリングホイールの位置:人によっては、ステアリングホイールの上端がメーターの一部を隠してしまったり、適切なドライビングポジションが取りにくかったりすることがあります。
  • 小径ステアリングの操作感:クイックなハンドリングに貢献する一方で、慣れないうちは操作がシビアに感じられたり、長距離運転で少し疲れたりするという声も。
  • タッチパネル中心の操作系:エアコンやオーディオの操作の多くがタッチパネルに集約されているモデルが多く、運転中にブラインドタッチで操作しにくい、反応が鈍いといった不満を感じることもあります。

また、「猫足」と称されるプジョーの乗り心地も、伝統的にはしなやかで快適とされていますが、最近のモデルでは、特に大径ホイールを履いたグレードなどで、思ったよりも硬質でスポーティーな乗り味に感じるという意見もあります。これが「引き締まっていて良い」と感じるか、「もっとソフトな方が好み」と感じるかは、個人の感覚や、それまで乗っていた車によっても大きく変わってきます。

これらのプジョーならではの操作性や乗り味は、必ず試乗して、ご自身に合うかどうかをじっくりと確認する必要があります。「おしゃれだから」という理由だけで選んでしまうと、毎日の運転がストレスになってしまうかもしれませんよ。

【理由5】リセールバリューが低い傾向と手放す時の現実

車を購入する際には、将来手放す時のこと、つまりリセールバリューも気になるポイントですよね。残念ながら、一部の限定車や人気モデル(例えば、208GTiのようなホットハッチなど)を除いて、プジョー車のリセールバリューは、一般的に国産車やドイツ車と比較して低い傾向にあります。

その理由としては、

  • 輸入車全般の傾向:特にフランス車やイタリア車は、趣味性が高いと見なされることが多く、中古車市場での需要が国産車ほど安定していないため、値下がりが早い傾向があります。
  • 故障リスクへの懸念:前述したような故障のイメージや、維持費の高さが、中古車としての評価を下げる一因となっています。中古車を購入する側も、そのリスクを考慮するため、査定額が伸び悩むのです。
  • ニッチな市場とブランドイメージ:プジョーは個性的でおしゃれな車ですが、実用性や信頼性を最優先する層からは敬遠されがちで、中古車としてのターゲット層が限られます。
  • モデルチェンジによる価格変動:新型モデルが登場すると、旧型モデルの中古車相場は大きく下落することが一般的です。

「数年乗って、ある程度の価格で売却できるだろう」と期待していると、いざ手放す段になって、予想外の査定額の低さにがっかりする可能性があります。もちろん、車の状態、走行距離、ボディカラー、市場の需給バランスによってリセールバリューは変動しますが、国産の人気SUVやミニバンのような高い残価率は期待しない方が賢明です。

購入時の価格だけでなく、数年後の売却価格も考慮に入れたトータルコストで考える視点も、賢い車選びには大切ですね。

【理由6】国産車と比較した場合の維持費のトータルコスト

ここまでにも触れてきましたが、プジョーを所有し続けるためには、国産車と比較してトータルでの維持費が高くなることを覚悟しておく必要があります。

具体的にどのような費用がかかるかというと、

  • 自動車税・重量税:これらは排気量や車重によって決まるため、輸入車だからといって特別高いわけではありませんが、同クラスの国産車と比較してエンジン排気量が大きいモデルや、車重が重いモデルの場合は、税額も高くなります。
  • 任意保険料:車両保険の料率は、車種ごとの事故率や修理費用などに基づいて設定されます。一般的に、輸入車は国産車に比べて車両保険料が高くなる傾向があります。プジョーも、修理部品代が高いことなどから、保険料が割高になるケースが見られます。
  • 車検費用:法定費用に加えて、整備費用や交換部品代がかかります。プジョーの場合、ディーラーでの車検は安心感がありますが、工賃や部品代が高めになるため、国産車の車検費用よりも2~3割、場合によってはそれ以上高くなることも。交換部品が多くなると、20万円、30万円といった費用がかかることも珍しくありません。
  • 消耗品の交換費用:エンジンオイル、タイヤ、バッテリー、ブレーキパッドといった消耗品も、純正品や推奨品を選ぶと国産車よりも高価になることがあります。特にタイヤは、特殊なサイズが指定されている場合、選択肢が少なく高価になりがちです。
  • 故障時の修理費用:前述の通り、これが一番の懸念点です。いつ起こるか分からない故障に備えて、ある程度の予算を確保しておくか、延長保証などに加入しておく必要があります。

これらの費用を総合的に考えると、年間数万円から、場合によっては十数万円単位で国産車よりも維持費が多くかかる可能性があることを理解しておきましょう。「おしゃれで気に入っているけど、維持費が家計を圧迫して…」ということにならないように、購入前にしっかりとシミュレーションしておくことが大切です。

【理由7】「おしゃれ」の代償?実用性や使い勝手の細かな不満点

プジョーのデザインは確かに魅力的ですが、その「おしゃれ」を追求するあまり、日常的な使い勝手や実用性の面で、細かな不満点が出てくることがあります。

例えば、車種やモデルにもよりますが、

  • 収納スペースの少なさや使いにくさ:国産車のように、かゆいところに手が届くような気の利いた収納が少ない、ドリンクホルダーの位置やサイズが微妙、といった声を聞くことがあります。
  • 後部座席の居住性:デザインを優先した結果、後部座席のヘッドクリアランスや足元スペースがややタイトで、大人が長時間乗るには窮屈に感じるモデルもあります。
  • ラゲッジスペースの形状や容量:見た目以上に荷物が積めなかったり、開口部の形状が使いにくかったりすることも。
  • 独特のスイッチ配置や操作ロジック:ウインカーレバーとワイパーレバーの位置が国産車と逆(右ハンドル車でも)だったり、エアコン操作がタッチパネルに集約されていて直感的でなかったり、といったフランス車特有の仕様に戸惑うことがあります。
  • 小回りが利きにくい:一部のモデルでは、最小回転半径が大きめで、日本の狭い道や駐車場での取り回しに気を使う場面があるかもしれません。

もちろん、これらの点は慣れで解決できる部分もありますし、「デザインが良いのだから多少の不便は我慢できる!」という方もいらっしゃるでしょう。しかし、毎日のように使う車だからこそ、こうした小さなストレスが積み重なって、だんだんと愛着が薄れてしまう可能性も否定できません。

購入前には、デザインだけでなく、ご自身のライフスタイルや車の使い方を具体的にイメージして、実用面で妥協できる範囲かどうかをしっかりと見極めることが大切です。「見てくれは良いけど、使い勝手はイマイチ…」では、せっかくのプジョーライフが楽しめませんからね。

それでもプジョーに乗りたい!後悔しないための賢い選択と心構え

ここまでプジョーのネガティブな側面を多くお伝えしてきましたが、「それでもやっぱりあのデザインが好き!」「フランス車ならではの乗り味を体験してみたい!」という方もたくさんいらっしゃると思います。その情熱は、きっとプジョーとの素敵な出会いにつながるはずです。

もし、これらのリスクを理解した上で、それでもプジョーを選ぶのであれば、後悔する可能性を少しでも減らすために、以下の点をしっかりと検討し、実行することをおすすめします。

【対策1】信頼できるディーラーや専門店の確保

プジョーと長く、安心して付き合っていくためには、購入するお店選びと、その後のメンテナンスを任せられる整備工場を見つけることが何よりも重要です。

  • 正規ディーラーの活用:新車や認定中古車を購入する場合の基本です。プジョーに関する専門知識や専用診断機があり、メーカー保証も受けられます。定期点検や車検も安心して任せられますが、費用は高めになる傾向があります。
  • プジョー(フランス車)専門店の利用:ディーラー以外にも、プジョーやフランス車全般の整備を得意とする専門店が存在します。ディーラーよりもリーズナブルな価格で質の高い整備を受けられたり、中古部品やリビルト部品を使った修理の相談に乗ってくれたりすることも。オーナー同士の情報交換の場になっていることもあります。
  • 情報収集と口コミの確認:インターネットの掲示板やSNS、オーナーズクラブなどで、近隣のディーラーや専門店の評判を調べてみましょう。実際に利用している人の生の声は非常に参考になります。

特に中古車で購入する場合は、購入前の点検整備をしっかり行ってもらい、保証内容(期間、範囲、免責事項など)を細部まで確認することが不可欠です。過去の整備記録(メンテナンスノート)が残っているかどうかも重要なチェックポイントです。

【対策2】モデル選びは慎重に!年式やエンジン、トランスミッションに注目

一口にプジョーと言っても、様々なモデルがあり、年式や搭載されているエンジン、トランスミッションによって、信頼性や維持のしやすさが大きく異なります。自分の使い方や予算、そしてリスク許容度に合わせて、慎重にモデルを選ぶことが後悔しないためのポイントです。

一般的に言われていることとして、

  • 比較的新しい年式のモデル:品質が向上しており、トラブルのリスクは低減している傾向にあります。ただし、価格は高めになります。
  • ガソリンターボエンジン(PureTechなど):比較的小排気量でパワフル、かつ燃費もそこそこというバランスの良さがありますが、直噴ターボ特有のメンテナンス(カーボン除去など)が必要になることも。
  • ディーゼルエンジン(BlueHDi):トルクフルで燃費が良いのが魅力ですが、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)の詰まりやAdBlue(尿素水)の補充など、ディーゼル特有のメンテナンスが必要です。
  • オートマチックトランスミッション:旧世代のAL4はトラブルが多いという評判がありましたが、アイシン製AT(EAT6やEAT8など)を採用したモデルは、信頼性やフィーリングが向上していると言われています。それでも、定期的なATフルード交換は検討した方が良いでしょう。
  • EVやPHEV:最新技術が搭載されていますが、バッテリーの寿命や交換費用、充電インフラの整備状況なども考慮に入れる必要があります。

「このモデルは比較的トラブルが少ないらしい」「このエンジンはオイル管理がシビアだ」といった情報を、オーナーレビューや専門家の記事などから集めて、参考にすると良いでしょう。そして、ご自身のカーライフ(年間走行距離、主な用途など)と照らし合わせて、最適なパワートレインを選ぶことが大切です。

【対策3】徹底的な試乗とi-Cockpitの確認

これは何度もお伝えしていますが、プジョーの購入を検討するなら、必ず試乗してください。カタログスペックやネットの評判だけでは分からない、実際の乗り味や操作感を自分の身体で確かめることが何よりも重要です。

特に、i-Cockpitのフィーリングは個人差が大きいので、

  • ドライビングポジションが自然に取れるか
  • ステアリングがメーターを隠さないか
  • 小径ステアリングの操作感は自分に合うか
  • タッチパネルの操作性はどうか

といった点を、時間をかけてじっくりと確認しましょう。可能であれば、普段自分がよく運転するような道(市街地、バイパス、ワインディングなど)を試乗させてもらうと、よりイメージが掴みやすいです。短時間のディーラー周りの試乗だけでは分からないことも多いですよ。

また、乗り心地についても、ご自身だけでなく、家族やよく同乗する方の意見も聞いてみると良いでしょう。「自分は気に入ったけど、家族からは不評だった…」というのは避けたいですよね。

【対策4】延長保証やメンテナンスパックの活用を検討

故障リスクや維持費の高さが心配な場合は、メーカーや販売店が提供している延長保証制度やメンテナンスパックの活用を検討しましょう。

  • 延長保証:新車購入時のメーカー保証(通常3年程度)が終了した後も、一定期間または一定走行距離まで保証を延長できる制度です。有償ですが、万が一高額な修理が必要になった場合の経済的負担を軽減できます。保証範囲や条件はプランによって異なるので、内容をよく確認しましょう。
  • メンテナンスパック:数年分の定期点検や消耗品交換(オイル、フィルター、ワイパーブレードなど)がセットになったパッケージです。個別に支払うよりも割安になることが多く、定期的なメンテナンスを忘れずに行うきっかけにもなります。

これらのサービスを利用することで、ある程度の期間は安心してプジョーに乗ることができるでしょう。ただし、全ての故障や消耗品がカバーされるわけではないので、契約内容は隅々まで確認し、不明な点は必ず質問するようにしてくださいね。

【対策5】ある程度の「覚悟」と「愛情」を持って接する

最後に、少し精神論的な話になってしまうかもしれませんが、プジョーのような個性的な輸入車と長く付き合っていくためには、ある程度の「覚悟」と、それを上回る「愛情」が必要になる、ということです。

国産車のような完璧な信頼性や、手厚いディーラー網、圧倒的なコストパフォーマンスを期待していると、おそらくどこかで不満が出てきてしまうでしょう。「フランス車だから、多少のことはご愛嬌」「このデザインのためなら、少しくらい手間がかかっても許せる」といった、ある種の寛容さや、手間暇をかけることを楽しむくらいの気持ちが、プジョーオーナーには求められるのかもしれません。

細かなトラブルに一喜一憂するのではなく、それを「個性」として受け入れ、こまめにメンテナンスをしてあげる。そうやって手間をかければかけるほど、車への愛着も深まっていくものです。

「手のかかる子ほど可愛い」と言いますが、プジョーとの関係も、それに近いものがあるのかもしれませんね。この「覚悟」と「愛情」を持てるかどうかが、プジョーライフを心から楽しめるかどうかの分かれ道になるのではないでしょうか。

プジョー購入をやめた方がいい理由の総括と、賢い選択のために

今回は、プジョーについて、「やめとけ」と言われる理由や、それでも購入を検討する場合の注意点について詳しくお話ししてきました。最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。

プジョー購入検討時の重要ポイント

  • 故障リスクと部品代:国産車よりトラブルが多く、修理部品が高価で入手しにくい傾向。電装系やエンジン関連のトラブルに注意。
  • ディーラー網と整備工場:ディーラー数が少なく、専門知識を持つ整備工場も限られる。地方では特に注意が必要。
  • i-Cockpitと乗り味:独特の操作系や乗り心地は好みが分かれる。必ず長めの試乗で確認を。
  • リセールバリュー:一般的に国産車やドイツ車より低い傾向。過度な期待は禁物。
  • 維持費のトータルコスト:税金、保険、車検、消耗品、修理費などを考えると、国産車より高くなる可能性大。
  • 実用性の細かな不満:「おしゃれ」の裏で、収納や操作性などで不便を感じることも。
  • それでも乗りたいなら:信頼できる店の確保、慎重なモデル選び、徹底的な試乗、保証やメンテパックの検討、そして「覚悟」と「愛情」が不可欠。

プジョーは、その美しいデザインと個性的な乗り味で、多くの人を魅了してやまない素晴らしい自動車ブランドです。「所有する喜び」を感じさせてくれる、数少ない車の一つと言えるでしょう。

しかし、その魅力の裏には、日本の道路環境や国産車の品質に慣れた私たちにとっては、少しハードルが高いと感じられる側面があるのもまた事実です。「やめとけ」という言葉は、こうした情報を知らずに憧れだけで飛びついてしまい、後で「こんなはずじゃなかった…」と後悔する人を少しでも減らしたいという、経験者からのアドバイスなのかもしれませんね。

大切なのは、良いところも悪いところも全て理解した上で、ご自身の価値観、ライフスタイル、そして経済的な許容範囲と照らし合わせて、本当にこの車との生活を楽しめるのかどうかをじっくりと考えることです。「みんなが良いって言うから」ではなく、「自分にとって本当に必要なのか、愛せるのか」を問いかけてみてください。

この記事が、皆さんの賢い車選びの一助となり、プジョーとの素敵なカーライフ(あるいは、もっとご自身に合った別の車との出会い)に繋がることを心から願っています。焦らず、たくさんの情報を集めて、納得のいく一台を見つけてくださいね。

UTA

会社員。営業職で着実に成果を上げ、年収は本業と副業合わせて1,X00万円。副業は投資とライティング。妻と小学生の娘と3人暮らし。休日は家族サービスと自己研鑽に励む。趣味は映画鑑賞。

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