NTTコムウェア就職はやめとけ|安定神話の裏に潜む後悔と失敗の罠5選

やめとけ
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NTTコムウェアへの就職を考えていらっしゃる学生さんや、転職をご検討中の社会人の皆さん、こんにちは。「NTT」という名前がつく会社ですから、安定していそう、福利厚生もしっかりしていそう、といった良いイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?

でも、インターネットで少し検索してみると、「NTTコムウェア やめとけ」とか「仕事がつまらない」なんていう言葉も目にすることがあって、実際のところはどうなんだろう?と不安に感じることもあるかもしれませんね。

この記事では、そんな皆さんの疑問や不安に寄り添いながら、NTTコムウェアへの就職を一度立ち止まって考えてみるための情報や、入社してから「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために知っておくべき厳しい現実について、丁寧に解説していきたいと思います。

この記事でお伝えしたいこと

  • NTTコムウェアの事業概要と、NTTグループにおける大切な役割
  • NTTコムウェアへの就職を「やめとけ」と言われてしまう具体的な理由5つ
  • NTTコムウェアで働く上で覚悟しておくべきことや、ミスマッチの可能性
  • それでもNTTコムウェアでITのプロとして活躍したい!という場合の心構えと対策
  • NTTコムウェアへの就職で後悔しないために、最終確認しておきたいこと

NTTコムウェアの概要 – 「NTTブランド」の安心感とSIerとしての実態

まずは、NTTコムウェアという会社がどんな会社なのか、基本的なところから見ていきましょう。皆さんが普段使っている通信サービスを、実は裏側から支えている大きな存在なんですよ。

NTTコムウェアとは? – NTTグループのIT戦略を担う頭脳集団

エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社、通称「NTTコムウェア」は、1997年にNTT(日本電信電話株式会社)から分社独立して誕生した、システムインテグレーター(SIer)です。NTTグループの一員として、主にNTTグループ各社のシステム開発・運用・保守を担っています。

皆さんの生活に身近な電話やインターネットといった通信サービスを支える巨大なシステムや、NTTグループ内の業務システムなど、非常に大規模で社会的な影響力の大きなプロジェクトに数多く携わっているんですよ。まさに、NTTグループのIT戦略をソフトウェアとシステムの面から支える、頭脳集団と言えるかもしれませんね。

「NTT」という名前がついている安心感は、就職を考える上で大きな魅力に感じる方も多いのではないでしょうか。日本の情報通信インフラという、非常に重要な分野で活躍できる可能性を秘めた会社です。

苗場山, CC BY-SA 3.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0, via Wikimedia Commons

システムエンジニアやプログラマーといった技術職の方々が中心となって、私たちの社会基盤を支える重要なシステムを日々動かしてくださっているんですね。

NTTコムウェアの企業データ – 数字で見る「安定」と「働きやすさ」

では次に、NTTコムウェアの企業データをいくつか見てみましょう。こうした数字は、会社の実態を客観的に知るための一つの手がかりになります。

項目データ備考
会社名エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 
設立1997年4月1日 
本社所在地東京都港区港南1-9-1 NTT品川TWINSアネックスビル 
代表取締役社長黒岩 真人(2024年6月時点)
資本金200億円(2024年3月31日現在)
従業員数6,730名(2024年3月31日現在)
事業内容情報通信システムの企画、設計、開発、販売、保守、運用など 
上場区分未上場 

働き方に関するデータも見てみましょう。こちらはNTTコムウェア公式サイトのサステナビリティ関連情報(2022年度実績)からのものです。

  • 月平均残業時間: 20.2時間
  • 年次有給休暇取得率: 92.8%

月平均残業時間は約20時間と、IT業界の中では比較的コントロールされている印象ですね。そして、年次有給休暇取得率が92.8%というのは、非常に高い水準です。これは、会社としてワークライフバランスを重視する姿勢の表れと言えるかもしれません。この数字だけ見ると、「働きやすい会社なのかな?」と感じますよね。

平均年収については、NTTコムウェアは未上場企業のため公式なデータは公表されていませんが、複数の就職・転職情報サイトなどによると、おおむね600万円台後半から700万円台と言われることが多いようです。もちろん、年齢や役職、評価によって大きく変動しますが、日本の平均給与と比較すると高い水準にあると言えそうです。

NTTコムウェアの採用情報ページでは、社員のインタビューやキャリアパスの例なども紹介されています。会社の雰囲気を感じ取るためにも、一度ご覧になってみることをお勧めしますよ。NTTコムウェア 採用情報 (※実際のURLはnttcomware.co.jpです)

世間の評判 – 「安定・高給・まったり」は本当?囁かれる「やめとけ」の声

NTTコムウェアと聞くと、「NTTグループだから安定している」「給料も良さそう」「福利厚生が手厚い」「仕事はまったりしているのでは?」といった、いわゆる「ホワイト企業」のイメージを持つ方が多いかもしれませんね。確かに、NTTグループという巨大なバックボーンと、先ほどの有給取得率の高さなどを見ると、そうしたイメージが先行するのも頷けます。

しかしその一方で、インターネット上では「NTTコムウェア やめとけ」「仕事が単調でスキルアップできない」「成長環境ではない」といった、少しネガティブな声も散見されます。実際に働いている方や過去に在籍していた方からは、「NTTグループ内の仕事が中心で、刺激が少ない」「技術的に古いシステムが多い」「年功序列で若手の抜擢が少ない」といった意見も聞かれることがあるんです。

この、世間一般の良いイメージと、一部で囁かれる厳しい現実とのギャップが、「本当にNTTコムウェアに就職して大丈夫なのかな?」という不安に繋がっているのかもしれませんね。次の章では、この「やめとけ」と言われる理由について、もう少し詳しく掘り下げていきたいと思います。

NTTコムウェアへの就職はやめとけ?お勧めできない5つの理由

ここからは、NTTコムウェアへの就職を一度立ち止まって考えた方が良いかもしれない、具体的な理由を5つご紹介します。もちろん、これらの点が全ての人にとってデメリットになるわけではありませんし、NTTコムウェアで働くことの大きな魅力ややりがいも存在します。ただ、入社後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためには、少し厳しい視点も持っておくことが大切だと私は思うんです。

【理由1】NTTグループ依存体質と「内向き」業務の可能性

NTTコムウェアの事業の大きな柱は、NTTグループ各社(NTT東西、NTTドコモ、NTTデータなど)のシステム開発・運用です。これは、安定した受注が見込めるという大きなメリットがある一方で、事業がNTTグループに大きく依存しているという側面も持っています。

グループ外の顧客、いわゆる「外販」の比率が低いと、どうしても仕事の進め方や技術選定などがNTTグループ内の論理や慣習に縛られやすくなる可能性があります。「お客様は神様」というよりは、「身内からの依頼」という感覚で仕事が進む場面もあるかもしれません。これは、緊張感の欠如や、ある種の「ぬるま湯」体質に繋がるリスクも指摘されることがありますね。

また、グループ内のシステム開発が中心となると、どうしても業務が「内向き」になりがちです。常に外部の厳しい競争に晒されている独立系SIerなどと比較すると、新しい技術やトレンドに対する感度が鈍くなったり、市場のニーズを直接肌で感じる機会が少なくなったりするかもしれません。

「もっと多様な業界のシステム開発に携わりたい」「最先端の技術を使って新しいサービスを創造したい」という意欲の強い方にとっては、NTTグループという枠組みの中で働くことに、物足りなさや閉塞感を感じる可能性があることは、心に留めておく必要があるでしょう。

NTTグループという安定した基盤の上で、社会インフラを支えるという使命感は大きな魅力ですが、その安定が逆に挑戦する意欲を削いでしまう可能性はないか、自分自身の志向と照らし合わせて考えてみることが大切ですね。

【理由2】巨大組織ゆえのスピード感の欠如と硬直的な縦割り文化

NTTコムウェアは、従業員数6,000名を超える大きな組織です。NTTグループ全体で見れば、さらに巨大なグループの一員ということになります。こうした巨大組織には、安定性やスケールの大きな仕事ができるといったメリットがある一方で、意思決定のスピードが遅くなりがちというデメリットも伴うことが多いんです。

何か新しいことを始めようとしても、多くの部署や関係者との調整が必要となり、承認を得るまでに何段階もの稟議プロセスを経なければならない、といったケースも少なくありません。「これは良いアイデアだ!」と思っても、それがすぐに形になるわけではなく、時間がかかってしまうことに、もどかしさを感じる方もいるでしょう。

また、大企業特有の「縦割り文化」が根強く残っている可能性も指摘されます。部署間の連携があまりスムーズではなかったり、セクショナリズム(自部門の利益を優先する傾向)が見られたりすることもあるかもしれません。こうした環境では、組織全体としての一体感が生まれにくく、個々の社員が持つ能力やアイデアが十分に活かされないという事態も起こり得ます。

変化の激しいIT業界において、このスピード感の欠如や組織の硬直性は、企業の競争力を維持していく上で大きな課題となり得ます。「若いうちからどんどん新しいことに挑戦したい」「自分の力で会社を動かしていきたい」というベンチャー志向の強い方にとっては、NTTコムウェアの組織文化は少し合わないかもしれませんね。

実際に、こんな声も聞かれることがあります。

「新しい技術を導入しようと提案しても、上層部の承認が下りるまでに数ヶ月かかることもザラ。その間に世の中のトレンドは変わってしまう。もっとフットワークの軽い環境で働きたかった。」(IT系企業の口コミサイトより、元社員と思われる投稿)

【理由3】技術者としての市場価値向上は難しい?キャリアパスの限界

NTTコムウェアの主な業務は、NTTグループが長年利用してきた既存システム(レガシーシステム)の運用・保守や、グループ内向けの業務システムの開発です。こうした業務は、日本の通信インフラを支える上で非常に重要であり、高い安定性が求められます。

しかし、技術者としてのキャリアを考えた場合、そこで使われる技術が必ずしも市場で広く求められる最新のものであるとは限りません。むしろ、独自仕様の古い技術や、特定の製品に依存したスキルが中心になる可能性もあります。こうした環境で長く働いていると、いざ転職しようと考えたときに、「自分のスキルは他社では通用しないのではないか」という不安に駆られることもあるかもしれませんね。

もちろん、NTTコムウェア内でもAIやクラウドといった新しい技術への取り組みは行われていますし、研修制度も充実していると言われています。しかし、実際のプロジェクトでそうした最新技術に触れる機会がどれだけあるかは、配属される部署や担当する案件によって大きく左右されるのが実情のようです。「技術者として常に新しいことを学び、市場価値を高めたい」と強く願う方にとっては、物足りなさを感じる場面が出てくる可能性は否定できません。

また、キャリアパスについても、年功序列の風土が色濃く残っているという声も聞かれます。実力主義で若手がどんどん抜擢されるというよりは、勤続年数に応じて徐々にステップアップしていくイメージが近いかもしれません。自分の力でキャリアを切り拓きたい、早く成長したいという意欲のある方にとっては、少しじれったく感じるかもしれませんね。

【理由4】「安定」と引き換えの給与水準 – 突き抜けた成長は期待薄?

NTTコムウェアの給与水準は、日本の平均から見れば決して低くはありません。福利厚生も充実しており、安定した生活を送る上では魅力的な条件と言えるでしょう。しかし、IT業界全体で見渡したとき、特に外資系IT企業や急成長中のベンチャー企業、あるいは一部の独立系大手SIerと比較すると、「突き抜けて高い」というわけではないのが実情のようです。

NTTグループという安定した経営基盤がある反面、給与体系は年功序列的な要素が強く、個人の成果がダイレクトに給与に反映されにくいという声も聞かれます。つまり、ものすごく頑張って大きな成果を上げても、給与が急激にアップするということは期待しにくいかもしれません。逆に言えば、ある程度の年齢になれば、それなりの給与が保証されるという安定感はあります。

「若いうちは多少給料が低くても、バリバリ働いて実力をつけ、将来的には高収入を目指したい」というハングリー精神の強い方や、「自分の成果に見合った報酬を得たい」という実力主義を望む方にとっては、NTTコムウェアの給与体系や評価制度は、少し物足りなく感じるかもしれませんね。

また、昇進のスピードも比較的緩やかであると言われています。同期入社でも、役職がつくまでにはある程度の年数が必要になるケースが多いようです。「早く責任あるポジションに就きたい」「どんどんキャリアアップしたい」という上昇志向の強い方にとっては、少しじれったく感じるかもしれません。

「安定」と「高い成長・高収入」は、必ずしも両立するものではありません。ご自身が仕事に何を求めるのか、何を優先するのかをじっくり考えることが大切ですね。

【理由5】「まったり高給」イメージとのギャップ – 配属ガチャとプロジェクト依存の現実

NTTコムウェアに対して、「NTTグループだから仕事は楽で給料も良い、いわゆる『まったり高給』なのでは?」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。確かに、有給取得率の高さや、比較的コントロールされた残業時間を見ると、そうしたイメージが先行するのも無理はないかもしれません。

しかし、現実はそれほど単純ではないようです。まず、「まったり」かどうかは、配属される部署や担当するプロジェクトによって大きく異なるというのが、多くの社員や元社員の方々が指摘するところです。いわゆる「ハズレ部署」や「炎上プロジェクト」に配属されてしまうと、連日の残業や休日出勤が続くこともあり得るのが、SIer業界の常でもあります。

特に、大規模なシステム障害が発生した際や、納期が迫っているプロジェクトの佳境では、NTTグループといえども厳しい働き方を強いられる場面は出てくるでしょう。「NTTだから安泰」と油断していると、思わぬ激務に直面して心身ともに疲弊してしまう可能性もゼロではありません。

また、「高給」という点についても、先ほど触れたように、業界トップクラスというわけではありませんし、若手のうちはそれほど高い給与ではないという声も聞かれます。福利厚生の手厚さを加味すれば実質的な待遇は良いと言えますが、額面だけで見ると、期待していたほどではないと感じる方もいるかもしれません。

「まったり高給」という甘い言葉に惹かれて入社すると、現実とのギャップに苦しむことになる可能性があります。どんな会社にも楽な仕事ばかりではありませんし、相応の責任と努力が求められることは、しっかりと理解しておく必要があるでしょう。

「配属ガチャ」という言葉があるように、入社後にどんな仕事を担当することになるかは、ある程度運の要素も絡んできます。どの部署になっても前向きに取り組めるか、自分自身に問いかけてみることも大切ですね。

それでもNTTコムウェアで輝きたい!後悔しないための心構えと対策

ここまで、NTTコムウェアへの就職について、少し厳しい側面を中心にお伝えしてきました。もしかしたら、「やっぱり自分には向いていないかもしれない…」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、もしこれらのネガティブな情報を理解した上で、それでも「NTTグループのIT戦略を支えたい!」「社会インフラに貢献したい!」という強い気持ちをお持ちなのであれば、その熱意を大切にしてほしいと思います。

重要なのは、現実をしっかりと受け止め、その上でどうすれば入社後に後悔しない選択ができるかを考えることです。ここでは、それでもNTTコムウェアで働くことを目指す皆さんに、後悔しないための心構えと具体的な対策について、私なりのアドバイスをお伝えしたいと思います。

「なぜコムウェアか」明確な目的意識を持つ

まず何よりも大切なのは、「なぜ自分はNTTコムウェアで働きたいのか」という志望動機を、これでもかというくらい深掘りし、自分自身の中で明確にすることです。「安定しているから」「NTTグループだから安心」といった漠然とした理由だけでは、入社後に困難な現実に直面したときに、心が折れてしまうかもしれません。

そうではなく、「日本の通信インフラを支える大規模システムに携わることで、社会に貢献したい」「NTTグループのDX推進を通じて、日本の産業競争力向上に貢献したい」「これまでの学びを活かして、特定の技術分野の専門家として活躍したい」といった、具体的で、あなた自身の言葉で語れる、強い目的意識を見つけ出すことが重要です。

NTTコムウェアの企業理念や事業戦略、そして取り組んでいるプロジェクトなどを徹底的に調べ、ご自身の価値観やこれまでの経験と、どこで共鳴し、どのように貢献できるのかを考えてみましょう。その熱い想いが、先ほど挙げたような厳しい側面を乗り越えるための、大きな原動力になるはずです。

OB・OG訪問やインターンでリアルな声に触れる

会社のホームページやパンフレットに書かれている情報は、もちろん大切な情報源ですが、それだけでは見えてこない「現場のリアルな声」に触れることが、入社後のミスマッチを防ぐためには非常に重要です。可能であれば、会社説明会やインターンシップに積極的に参加し、実際に働いている社員の方々と直接話す機会を持ちましょう。

大学のキャリアセンターを通じてOB・OGを紹介してもらったりするのも良い方法です。その際には、仕事のやりがいや魅力といった良い面だけでなく、「一番大変だと感じることは何ですか?」「入社前にイメージしていたことと、実際に働いてみてギャップを感じた点はありますか?」「職場の雰囲気や、若手社員の成長環境について教えてください」といった、少し踏み込んだ質問もしてみることをお勧めします。

特に、ご自身が希望する職種の方や、年齢の近い若手社員の方から話を聞けると、より具体的なイメージが湧きやすいでしょう。複数の社員の方から話を聞くことで、偏りのない、多角的な視点から会社を理解することができます。

主体的な学びとキャリアデザインの重要性

NTTコムウェアのような大きな組織では、会社が全てを手取り足取り教えてくれるわけではありませんし、キャリアも会社が用意してくれるものとは限りません。特に技術者として成長し続けたいのであれば、常に新しい技術トレンドをキャッチアップし、主体的に学び続ける姿勢が不可欠です。

会社が提供する研修制度を最大限に活用するのはもちろんのこと、業務外でも技術書を読んだり、オンラインの学習プラットフォームを利用したり、勉強会に参加したりと、自己研鑽を怠らないようにしましょう。資格取得支援制度などがあれば、積極的にチャレンジするのも良いですね。

また、自分のキャリアを会社任せにするのではなく、「将来どんなエンジニアになりたいのか」「どんな分野で専門性を高めたいのか」といったキャリアプランを自分自身で考え、それを実現するためにどう行動すべきかを主体的にデザインしていく意識が重要です。社内公募制度などがあれば、積極的に活用して、自分の望むキャリアに近づく努力をしましょう。待ちの姿勢ではなく、自ら動くことが大切です。

大組織のメリット・デメリットを理解し活用する

NTTコムウェアのような大組織で働くことには、メリットもあればデメリットもあります。デメリットについてはこれまでお伝えしてきましたが、メリットとしては、社会的な影響力の大きな大規模プロジェクトに携われるチャンスがあることや、福利厚生が充実していること、多様なバックグラウンドを持つ多くの同僚と出会えることなどが挙げられます。

大切なのは、こうしたメリット・デメリットを正しく理解した上で、メリットを最大限に活かし、デメリットをどうカバーしていくかを考えることです。例えば、意思決定の遅さを嘆くのではなく、そのプロセスの中で多くの関係者と合意形成を図るスキルを磨く機会と捉えることもできるかもしれません。

縦割り文化があるのであれば、積極的に他部署のキーマンとコミュニケーションを取り、部門横断的なネットワークを構築する努力をするのも一つの手です。置かれた環境を嘆くのではなく、その中でいかに自分らしく、かつ組織に貢献できるかを考えることが、大組織で働く上での賢いあり方ではないでしょうか。

福利厚生や研修制度を最大限に生かす覚悟

NTTコムウェアは、NTTグループの一員として、福利厚生制度や研修制度が充実していると言われています。住宅補助、家族手当、育児・介護支援制度、豊富な研修プログラム、資格取得奨励金など、社員の生活と成長を支えるための様々な制度が用意されているはずです。

こうした制度は、ただ「ある」というだけでなく、権利として積極的に「活用する」という意識が大切です。利用できるものは最大限に利用して、ご自身のワークライフバランスの充実やスキルアップに繋げましょう。特に、ライフステージが変化する際には、育児休業や時短勤務といった制度が大きな助けになるはずです。

年次有給休暇取得率が高いのは素晴らしいことですが、実際に休みを取りやすい雰囲気があるのか、周囲に遠慮せずに制度を利用できるのか、といった点も、OB・OG訪問などで確認しておくと良いかもしれませんね。制度を賢く活用し、心身ともに健康で、長く働き続けられる環境を自分で作っていくという気概も大切です。

NTTコムウェア就職で後悔しないための最終チェックリスト

さて、ここまでNTTコムウェアへの就職について、その魅力と同時に厳しい側面、そして後悔しないための心構えについてお話ししてきました。最後に、この記事でお伝えしたかった大切なポイントを、皆さんが最終的な決断をする上でのチェックリストとしてまとめておきたいと思います。

  • NTTコムウェアは、NTTグループのIT戦略を担い、日本の情報通信インフラを支えるという非常に大きな社会的意義と安定性を持つ企業ですが、その一方で、グループ内依存体質、巨大組織特有の課題、技術者としての市場価値向上の難しさ、給与体系の限界、「まったり」イメージとのギャップといった、覚悟しておくべき現実も存在します。
  • 「NTTブランドだから安心」「福利厚生が良いから」といった表面的な理由だけで就職を決めてしまうと、入社後に理想と現実のギャップに苦しみ、早期離職やキャリアへの後悔に繋がってしまう可能性も否定できません。
  • 最も重要なのは、良い面も悪い面も含めて、NTTコムウェアという会社について徹底的に調べ、深く理解することです。その上で、ご自身の価値観、技術志向、キャリアプラン、そしてワークライフバランスの希望と照らし合わせ、本当に自分に合っているのかを冷静に、そして真剣に判断することが求められます。
  • もし、厳しい現実を理解し、それでもなお「NTTコムウェアで社会に貢献したい!」「大規模システムに挑戦したい!」という揺るぎない情熱と覚悟があるのであれば、ぜひその道に進んでください。その際には、明確な目的意識を持ち、リアルな情報を多角的に収集し、主体的な学びとキャリアデザインの意識を持つことが、後悔しないための鍵となります。
  • 入社後も、福利厚生や研修制度を賢く活用し、大組織のメリットを生かしながら、常に自己成長を目指す姿勢が、充実した職業生活を送るためには不可欠です。

就職活動は、皆さんの人生における本当に大きな、そして大切な決断の一つです。この記事が、NTTコムウェアへの就職を考えていらっしゃる皆さんが、より深く企業を理解し、そして何よりもご自身にとって最良の選択をするための一助となれば、私としてもうれしい限りです。

皆さんの輝かしい未来を、心から応援しています!

UTA

会社員。営業職で着実に成果を上げ、年収は本業と副業合わせて1,X00万円。副業は投資とライティング。妻と小学生の娘と3人暮らし。休日は家族サービスと自己研鑽に励む。趣味は映画鑑賞。

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