ゲーム会社への就職はやめとけ!後悔する前に知るべき7つの過酷な現実

やめとけ

「将来はゲームを作る仕事がしたい!」「大好きなゲームに関わる仕事なんて、夢みたい!」ゲームが好きな学生さんや、今の仕事に物足りなさを感じている社会人の方の中には、そんな風にゲーム会社への就職や転職を考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

キラキラして見えるゲーム業界ですが、インターネットで「ゲーム会社 やめとけ」「ゲーム業界 闇」なんて検索すると、ちょっと不安になるような言葉も出てきたりしますよね。これって、一体どういうことなのでしょうか?

この記事では、ゲーム会社で働くことのリアルな部分、特に「なぜ安易に選ぶべきではないのか」という点について、7つの理由を挙げながら、私なりに丁寧にご説明していきたいと思います。決してゲーム業界の全てを否定するわけではないんですよ。ただ、夢だけでは乗り越えられない現実もある、ということを知っておいてほしいんです。

この記事でお伝えしたいこと

  • ゲーム会社ってどんなお仕事?華やかなイメージと実際のところ
  • なぜゲーム会社への就職・転職を「やめとけ」と言われるのか、具体的な7つの理由
  • それでもゲーム業界を目指したい場合に後悔しないための心構えと対策
  • ゲーム会社で働くことの厳しさについての最終チェックポイント

ゲーム会社ってどんなお仕事? その実態と華やかなイメージの裏側

まずは、「ゲーム会社」がどんなところで、どんなお仕事をしているのか、基本的なところから一緒に見ていきましょうか。

「ゲームを作る会社でしょ?」と言われればその通りなのですが、実はたくさんの専門分野に分かれていて、それぞれが協力して一つのゲームを作り上げているんですよ。

ゲーム会社の主な職種と仕事内容

ゲーム開発の現場では、本当に色々な役割の人が働いています。代表的な職種をいくつかご紹介しますね。

  • ゲームプランナー(企画職):新しいゲームのアイデアを考え、企画書を作成し、プロジェクト全体の仕様や方向性を決めるお仕事です。面白いゲームの「種」をまき、育てる役割ですね。
  • ゲームプログラマー:プランナーが考えた仕様に基づいて、キャラクターを動かしたり、ゲームシステムを構築したりと、実際にゲームが動作するようにプログラムを組むお仕事です。まさにゲームに命を吹き込む魔法使いのような存在です。
  • ゲームデザイナー(グラフィック):キャラクターや背景、アイテム、UI(ユーザーインターフェース)など、ゲームの見た目に関するあらゆるグラフィックを制作します。2Dデザイナー、3Dデザイナー、UIデザイナーなど、さらに専門が分かれることもあります。
  • サウンドクリエイター:ゲーム内で流れる音楽(BGM)や効果音(SE)、キャラクターのボイスなどを制作・収録するお仕事です。ゲームの世界観を音で表現する、大切な役割を担っています。
  • シナリオライター:ゲームのストーリーやキャラクターのセリフなどを執筆します。プレイヤーを引き込む物語を作る、言葉のプロフェッショナルです。
  • デバッガー(テスター):開発中のゲームを実際にプレイして、バグ(不具合)がないか、仕様通りに動作するかなどをチェックするお仕事です。地道な作業ですが、ゲームの品質を支える重要な役割です。
  • プロジェクトマネージャー:開発プロジェクトの進行管理、予算管理、チームメンバーの調整などを行う、いわば現場監督のようなお仕事です。スケジュール通りに質の高いゲームを完成させる責任者です。

これ以外にも、マーケティングや広報、人事や経理など、会社を支える様々なお仕事があります。本当にたくさんの人が関わっているんですね。

「好きを仕事に」の魅力と、厳しい現実のギャップ

「大好きなゲームを作れるなんて最高!」「毎日ワクワクしながら仕事ができそう!」ゲーム業界に憧れる方の多くは、こんな風に「好きを仕事にできる」という点に大きな魅力を感じているのではないでしょうか。

確かに、自分の作ったゲームが世に出て、多くの人に楽しんでもらえたり、感動してもらえたりするのは、何にも代えがたい喜びだと思います。それはクリエイターにとって最高のやりがいと言えるでしょう。

でも、どんな仕事にも言えることですが、「好き」という気持ちだけでは、なかなか乗り越えられない壁があるのも事実なんです。

ゲーム業界は、華やかなイメージとは裏腹に、非常に競争が激しく、労働環境も厳しい側面があると言われています。

例えば、ヒット作を生み出し続けるプレッシャー、長時間の開発作業、ユーザーからのダイレクトな評価など、精神的にも肉体的にもタフさが求められる場面が少なくありません。

「好きだから頑張れる」という言葉は素敵ですが、「好きだからこそ辛い」と感じてしまう瞬間も、残念ながらあるのかもしれないんです。

次の章では、そういった厳しい現実について、具体的な理由を挙げながら詳しくお話ししていきますね。少し耳の痛い話もあるかもしれませんが、大切なことなので、ぜひ知っておいてください。

ここが過酷!ゲーム会社への就職・転職はやめた方がいい7つの理由

それでは、ここから本題です。なぜゲーム会社への就職や転職が「やめとけ」と言われてしまうことがあるのか、その具体的な理由を7つ、深掘りしてご説明しますね。

これは決して脅かしたいわけではなくて、皆さんが後で「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために、知っておいてほしい現実なんです。

【理由1】長時間労働・休日出勤は当たり前? 命を削る「クランチモード」の実態

ゲーム業界で働く上で、まず覚悟しておかなければならないのが、労働時間の長さです。

特にプロジェクトの終盤、いわゆる「マスターアップ」前や、大きなアップデートの前などは、「クランチモード」と呼ばれる極端な長時間労働が常態化しやすいと言われています。

これは、納期に間に合わせるために、連日の残業や休日出勤が続く状態のことです。ひどい場合には、会社に泊まり込むことも珍しくない、なんて話も耳にします。

厚生労働省の毎月勤労統計調査(令和5年分結果速報)によると、情報通信業全体の平均月間総実労働時間は160時間を超える月もあり、業種別に見ても比較的長い傾向にあります。ゲーム業界もこの情報通信業に含まれますが、プロジェクトベースで仕事が進む特性上、時期による業務量の波が非常に激しいのが特徴です。

厚生労働省:毎月勤労統計調査 令和5年分結果速報

もちろん、全てのゲーム会社がそうだというわけではありませんし、最近では働き方改革を進めている企業も増えてきてはいます。しかし、依然として「良いものを作るためには時間を惜しまない」という文化が根強く残っている現場も少なくないのが実情です。

元ゲーム開発者の方からは、こんな声も聞かれます。

「リリース前の2ヶ月間は、ほぼ毎日終電かタクシー帰り。土日もどちらかは必ず出社していました。好きで始めた仕事だけど、さすがに体力的にも精神的にも限界を感じましたね…」

ゲーム開発は、予期せぬバグの修正や仕様変更が頻繁に発生するため、スケジュール通りに進まないことも多いんです。そのしわ寄せが、どうしても現場の長時間労働につながりやすいんですね。

「ゲームが好きだから、多少の残業は平気!」と思っていても、それが何ヶ月も続くと、心身ともに疲弊してしまう可能性があります。自分の健康を犠牲にしてまで働くことが、本当に幸せなことなのか、よく考えてみてくださいね。

【理由2】給与水準は夢と違う? 業界の平均年収と不安定な現実

「ゲームが好きで、やりがいがあれば給料は二の次!」と考える方もいるかもしれませんが、生活していく上でお給料はとても大切な問題ですよね。

ゲーム業界の給与水準は、実は必ずしも高いとは言えないのが現実です。

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、日本全体の平均給与は約458万円です。一方、ゲーム業界を含む情報通信業の平均給与は比較的高めですが、ゲーム業界内でも企業規模や職種、経験によって大きな差があります。

国税庁:令和4年分 民間給与実態統計調査

特に、中小規模のゲーム開発会社や、下請けを主に行っている会社の場合、大手企業に比べて給与水準が低い傾向にあります。

また、ゲーム業界は「ヒット作が出るかどうか」で業績が大きく左右される不安定な業界でもあります。一つのゲームが大ヒットすれば大きな利益が出ますが、逆に開発費を回収できなければ、経営が厳しくなることも…。

そのため、会社の業績によってはボーナスが少なかったり、昇給が見送られたりする可能性も考えられます。

「大ヒットゲームを作って一攫千金!」なんて夢を見るかもしれませんが、それはほんの一握りの成功例。多くの開発者は、日々の業務に追われながら、必ずしも満足のいく給与を得られているわけではない、という現実も知っておく必要があるんです。

長時間労働に見合った対価が得られているのか、という点は、働く上で非常に重要なモチベーションになりますよね。そのバランスが崩れてしまうと、「好き」という気持ちだけでは続けていくのが難しくなってしまうかもしれません。

【理由3】精神的なプレッシャーが半端ない! ユーザー評価、納期、バグとの戦い

ゲーム開発の現場は、常に大きな精神的プレッシャーにさらされる環境と言えるかもしれません。

まず、ゲームがリリースされれば、ユーザーからのダイレクトな評価が待っています。SNSやレビューサイトには、称賛の声だけでなく、時には厳しい批判や心無い言葉が書き込まれることもあります。

自分が一生懸命作ったものに対して、否定的な意見を目の当たりにするのは、とても辛いことですよね。

「自分が担当したキャラクターのデザインについて、ネットで『ダサい』『センスない』と書かれているのを見て、数日間本当に落ち込みました…。」(架空の声)

また、厳しい納期との戦いも日常茶飯事です。「この日までに絶対に完成させなければならない」というプレッシャーの中で、クオリティを維持しつつ作業を進めるのは、想像以上に大変なことです。

そして、ゲーム開発につきものなのが「バグ」です。どんなに注意していても、プログラムのミスや仕様の考慮漏れから、予期せぬ不具合が発生してしまうことがあります。

重大なバグが見つかれば、リリースが延期になったり、最悪の場合、発売中止に追い込まれたりすることも…。その責任感や焦りは、計り知れないものがあります。

これらのプレッシャーが積み重なることで、メンタルヘルスに不調をきたしてしまう人も少なくありません。好きで始めた仕事が、いつの間にか自分を追い詰める原因になってしまうのは、とても悲しいことですよね。

ゲームを作るということは、ただ楽しいだけでなく、多くの責任とプレッシャーを伴う仕事なのだということを、心に留めておいてくださいね。

【理由4】スキルの陳腐化が速すぎる! 常に学び続ける過酷な宿命

ゲーム業界、特に技術職(プログラマーやデザイナーなど)は、技術の進歩が非常に速い世界です。

新しいゲームエンジンが登場したり、開発ツールがアップデートされたり、トレンドの表現技法が変わったりと、常に新しい情報やスキルをキャッチアップしていく必要があります。

数年前に主流だった技術が、あっという間に時代遅れになってしまうことも珍しくありません。

そのため、ゲーム業界で長く活躍し続けるためには、業務時間外にも自主的に勉強し続ける努力が不可欠になります。

新しいプログラミング言語を習得したり、最新の3Dモデリングソフトの使い方を覚えたり、海外の技術カンファレンスの情報を追いかけたり…。

これは、知的好奇心が旺盛な方にとっては楽しいことかもしれませんが、人によっては大きな負担になるでしょう。

「仕事が終わってからも勉強なんて、考えられない…」という方には、正直、あまり向いていない業界かもしれません。

また、特定のスキルや分野に特化しすぎると、その技術が廃れたときにキャリアチェンジが難しくなるというリスクもあります。「このツールしか使えない」「このジャンルのゲームしか作れない」という状態では、将来的に活躍の場が狭まってしまう可能性があるんです。

常にアンテナを張り、学び続ける姿勢が求められる、というのは、ゲーム業界で働く上での宿命とも言えるかもしれませんね。

【理由5】プロジェクトの中止・凍結リスク! 努力が水の泡になる非情さ

ゲーム開発は、一つのプロジェクトに数年単位の時間がかかることも珍しくありません。多くのスタッフが情熱を注ぎ、心血を注いで作り上げていきます。

しかし、残念ながら、全てのプロジェクトが最後まで無事に完成し、リリースされるとは限らないんです。

開発途中で「これは面白くない」「採算が取れそうにない」といった経営判断が下されたり、市場のトレンドが大きく変わってしまったり、主要メンバーが離脱してしまったりと、様々な理由でプロジェクトが中止・凍結されてしまうことがあります。

そうなると、それまで費やしてきた時間や努力が、全て水の泡になってしまう可能性があるんです。

自分が何ヶ月も、あるいは何年もかけて作ってきたものが、世に出ることなく消えてしまうというのは、開発者にとってこれ以上ないほど辛い経験でしょう。

モチベーションの維持も難しくなりますし、場合によっては会社の経営状況が悪化し、リストラにつながるなんてことも…。

もちろん、プロジェクトの中止はどの業界でも起こりうることですが、エンターテイメント業界であるゲーム業界は、特にその浮き沈みが激しいと言えるかもしれません。

「自分が関わったゲームを世に出したい!」という強い思いがある方にとっては、このリスクは非常に大きな不安材料になるのではないでしょうか。

【理由6】個性派揃い? 人間関係の難しさとコミュニケーションコスト

ゲーム開発の現場には、強いこだわりや独自の感性を持ったクリエイターが多く集まります。それは素晴らしいゲームを生み出す原動力になる一方で、時として人間関係の難しさにつながることもあります。

それぞれの「面白い」という価値観がぶつかり合ったり、自分の意見をなかなか曲げない人がいたり、コミュニケーションの取り方が独特な人がいたり…。

チームで一つのものを作り上げていくためには、円滑なコミュニケーションが不可欠ですが、それがスムーズにいかないと、開発の遅延やクオリティの低下、そして何より職場の雰囲気の悪化を招いてしまいます。

特に、プランナーやプロジェクトマネージャーといった、多くの人と関わる立場の人は、高いコミュニケーション能力と調整力が求められます。

「ゲームが好きだから」という理由だけで入社しても、人間関係でつまずいてしまい、仕事が嫌になってしまうケースも少なくないようです。

「才能はあるんだけど、とにかく協調性がなくて周りと衝突ばかりする先輩がいて、チームの雰囲気が最悪だった時期がありました…。」

もちろん、素晴らしい人格者もたくさんいらっしゃいますが、良くも悪くも「個性的」な人が多い業界である、ということは覚えておいた方が良いかもしれませんね。

【理由7】憧れの業界は狭き門! 厳しい採用競争と求められる専門性

ここまでゲーム業界の厳しい側面をお話ししてきましたが、それでも「ゲーム業界で働きたい!」と願う人は後を絶ちません。それだけ魅力のある業界だということの裏返しでもありますね。

しかし、その結果として、ゲーム業界への就職・転職は非常に競争率が高いのが現状です。

特に大手人気企業の有名タイトルの開発職などは、新卒採用でも数百倍、時には数千倍といった倍率になることも珍しくありません。

中途採用の場合も、即戦力となる高い専門スキルや実績が求められるため、未経験からの転職はかなりハードルが高いと言えるでしょう。

「ゲームが好き」という気持ちだけでは、残念ながら採用を勝ち取るのは難しいんです。

プログラマーなら高度なプログラミングスキルと開発経験、デザイナーなら魅力的なポートフォリオ(作品集)、プランナーなら論理的な思考力と人を惹きつける企画力…といったように、職種に応じた専門性が厳しく問われます。

これらのスキルを学生時代や前職で身につけていないと、書類選考すら通過できない可能性が高いのです。

「ゲーム業界に入りたいけど、自分にはどんなスキルがあるだろう…?」「この競争を勝ち抜けるだろうか…?」そう考えると、少し不安になってしまいますよね。

憧れだけで飛び込むには、あまりにも厳しい現実が待っているかもしれない、ということです。

それでもゲーム業界で働きたいあなたへ – 後悔しないための心構えと対策

ここまで、ゲーム業界の厳しい現実についてお話ししてきましたが、「それでもやっぱり諦めきれない!」「私にはゲーム業界しかないんだ!」という熱い想いをお持ちの方もいらっしゃると思います。

そんな皆さんに向けて、この章では、後悔しないためにどんな心構えが必要で、どんな対策をすれば良いのか、いくつかアドバイスをお伝えしたいと思います。

本当に「ゲーム業界」でしか実現できないことか?

まず、一番最初に自問自答してほしいのが、「あなたがやりたいことは、本当にゲーム業界でしか実現できないことなのか?」ということです。

例えば、「人を感動させる物語を作りたい」のであれば、小説家や映画監督、脚本家といった道もあるかもしれません。「最新のCG技術を駆使したい」のであれば、映像業界や建築業界なども考えられますよね。

「ゲームが好き」という気持ちはとても大切ですが、それが「ゲームを作ること」への適性や情熱とイコールとは限りません。

もしかしたら、ゲームは趣味として楽しむことにして、他の分野で自分の才能を活かす方が、より幸せになれる可能性だってあるんです。

一度立ち止まって、自分の本当にやりたいこと、得意なこと、そしてゲーム業界の現実を照らし合わせて、冷静に考えてみてくださいね。

「なぜ自分はゲーム業界で働きたいのか?」その理由を深掘りしていくと、本当に進むべき道が見えてくるかもしれませんよ。

企業選びが超重要!「ホワイトなゲーム会社」の見極め方

もし、それでもゲーム業界に進むと決めたなら、次に重要になるのが企業選びです。

残念ながら、先ほどお話ししたような厳しい労働環境の会社も存在しますが、一方で、社員を大切にし、働きやすい環境づくりに努めている、いわゆる「ホワイト企業」も増えてきています。

では、どうすればそういった企業を見極められるのでしょうか?いくつかのポイントをご紹介しますね。

  • 離職率や平均勤続年数:これらの情報が開示されていれば、社員の定着度合いを知る手がかりになります。極端に離職率が高かったり、平均勤続年数が短かったりする企業は注意が必要です。
  • 福利厚生や勤務制度:有給休暇の取得率、育児・介護休業制度の充実度、残業時間削減への取り組みなどを確認しましょう。裁量労働制を採用している場合は、その運用実態(サービス残業の温床になっていないかなど)も気になるところです。
  • 社員の口コミや評判:転職サイトや企業の口コミサイトなどで、実際に働いている(いた)人の声を見てみるのも参考になります。ただし、ネガティブな情報に偏りやすい傾向もあるので、鵜呑みにしすぎないように注意が必要です。
  • 企業のトップや経営層のメッセージ:企業のウェブサイトや採用ページで、経営者がどんな理念を持ち、社員に対してどんな想いを持っているのかを確認するのも良いでしょう。
  • インターンシップや説明会への参加:実際に会社の雰囲気を感じたり、社員の方と話したりする機会があれば、積極的に参加しましょう。そこで得られる生の情報はとても貴重です。

これらの情報を総合的に判断して、自分に合った働き方ができそうな企業を慎重に選ぶことが、後悔しないための第一歩ですよ。

求められるスキルセットと自己研鑽の重要性

ゲーム業界で働くためには、希望する職種に応じた専門的なスキルが不可欠です。

例えば、

  • プログラマー:C++、C#、Unity、Unreal Engineなどのプログラミング言語やゲームエンジンの知識・経験。アルゴリズムや数学の知識も重要です。
  • デザイナー:Photoshop、Illustrator、Maya、3ds Max、ZBrushなどのグラフィックソフトの習熟。デッサン力や色彩感覚、デザインセンスも問われます。
  • プランナー:企画書作成能力、論理的思考力、プレゼンテーション能力、ゲーム市場に関する知識。コミュニケーション能力も非常に重要です。

これらのスキルは、一朝一夕に身につくものではありません。学生の方であれば、専門学校や大学で集中的に学ぶ、あるいは独学でポートフォリオを作成するなど、計画的な努力が必要です。

社会人の方で未経験から目指す場合は、まずはスクールに通ったり、副業で実績を積んだりといったステップを踏む必要があるかもしれません。

そして、入社後もスキルアップのための自己研鑽は欠かせません。常に新しい技術やトレンドを学び続ける姿勢が大切です。

「好き」という気持ちを原動力に、コツコツとスキルを磨き続けることが、ゲーム業界で活躍するための鍵になりますよ。

情報収集を怠らない!インターン、OB/OG訪問、業界研究

最後に、後悔しないためには、徹底的な情報収集が何よりも大切です。

インターネット上の情報だけでなく、実際に業界で働いている人の生の声を聞く機会を積極的に作りましょう。

  • インターンシップ:実際にゲーム開発の現場を体験できる絶好の機会です。仕事内容や職場の雰囲気を肌で感じることができます。
  • OB/OG訪問:出身大学や専門学校の先輩で、ゲーム業界で働いている人がいれば、ぜひ話を聞きに行きましょう。リアルな体験談やアドバイスが聞けるはずです。
  • 会社説明会や業界セミナー:企業の採用担当者や現役クリエイターから直接話を聞けるチャンスです。積極的に質問してみましょう。
  • 業界ニュースや専門誌:ゲーム業界の最新動向や技術トレンドを把握しておくことも重要です。

これらの活動を通して、ゲーム業界や個々の企業に対する理解を深め、本当に自分がやりたいこと、自分に合っている環境なのかを見極めていくことが大切です。

なんとなくのイメージだけで判断するのではなく、自分の目で見て、耳で聞いて、納得のいくまで調べること。それが、後悔のない選択をするための最善の方法だと、私は思います。

【総括】ゲーム会社で働くことの厳しさ – やめた方がいい理由の再確認

さて、今回はゲーム会社への就職や転職について、「やめとけ」と言われる理由を中心に、その厳しさや注意点をお話ししてきました。

夢や憧れだけでは乗り越えられない、厳しい現実があることをご理解いただけたでしょうか。

最後にもう一度、ゲーム会社への就職・転職を慎重に考えるべき理由をまとめておきますね。

  • 理由1:長時間労働・休日出勤が常態化しやすい
    「クランチモード」など、心身への負担が大きい働き方になる可能性があります。
  • 理由2:給与水準が必ずしも高くない
    労働時間やプレッシャーに見合わない待遇であることも。業界の不安定さも考慮が必要です。
  • 理由3:精神的なプレッシャーが大きい
    ユーザー評価、納期、バグなど、常にストレスにさらされる環境です。
  • 理由4:スキルの陳腐化が早く、常に勉強が必要
    自主的な学習意欲がないと、あっという間に取り残されてしまいます。
  • 理由5:プロジェクトの中止・凍結リスクがある
    努力が報われず、キャリアにも影響が出る可能性があります。
  • 理由6:人間関係の難しさがあることも
    個性的なクリエイターが多く、コミュニケーションコストが高い場合があります。
  • 理由7:狭き門と厳しい競争が待っている
    高い専門性と実績が求められ、採用のハードルは非常に高いです。

もちろん、これらの厳しい側面を乗り越えてでも、「ゲームを作りたい!」という強い情熱と覚悟があるのなら、挑戦する価値は十分にあります。素晴らしい作品を生み出し、多くの人に感動を与えることができる、本当にやりがいのある仕事だと思います。

大切なのは、華やかなイメージだけでなく、その裏にある厳しさもきちんと理解した上で、それでも「挑戦したい」と思えるかどうかです。

この記事が、皆さんの将来の選択にとって、少しでもお役に立てたなら、とても嬉しいです。焦らず、じっくりと考えて、後悔のない道を選んでくださいね。

UTA

会社員。営業職で着実に成果を上げ、年収は本業と副業合わせて1,X00万円。副業は投資とライティング。妻と小学生の娘と3人暮らし。休日は家族サービスと自己研鑽に励む。趣味は映画鑑賞。

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