エコジョーズはやめとけ!後悔先に立たず?購入前に知るべき6つのデメリット

やめとけ

皆さんは「エコジョーズ」という言葉を耳にされたことはありますか?ガス給湯器の交換を考えたことがある方なら、きっと一度は候補に挙がったかもしれませんね。「ガス代が安くなる」「環境に優しい」なんて聞くと、とっても魅力的に感じますよね。

でも、インターネットで少し調べてみると、「エコジョーズ やめとけ」とか「後悔した」なんていう、ちょっと気になる言葉も見かけることがあります。本当にエコジョーズはお得で、誰にでもおすすめできるものなのでしょうか?

この記事では、そんなエコジョーズについて、華やかなメリットの裏に隠れているかもしれないデメリットや、購入を考える際に「ちょっと待って!」と立ち止まって考えていただきたいポイントを、私なりに心を込めて、そして詳しくご説明していきたいと思います。どうぞ、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

この記事でお伝えしたいこと

  • エコジョーズってそもそも何?普通のガス給湯器との違いと、なぜ「エコ」でお得と言われるのか。
  • 「エコジョーズはやめとけ」と言われることがある、具体的な6つの理由とその背景。
  • もしそれでもエコジョーズの導入を検討する場合に、後悔しないために必ずチェックしてほしいポイント。
  • エコジョーズを選ぶべきか、それとも他の選択肢が良いのか、皆さんのご家庭に合った給湯器選びのヒント。
  1. エコジョーズとは?普通の給湯器との違いと誤解されやすいポイント
    1. エコジョーズの仕組みを優しく解説~潜熱回収って何?~
    2. なぜ「エコ」でお得と言われるの?そのメリットを整理
    3. でもちょっと待って!メリットだけではないエコジョーズの落とし穴
  2. エコジョーズはやめとけ!購入をお勧めできない6つの具体的な理由
    1. 【理由1】「初期費用が高い!」は本当だった…従来型との価格差に愕然
    2. 【理由2】厄介な「ドレン排水」問題!設置場所の制約と追加工事の悪夢
    3. 【理由3】「中和器の交換」という名の隠れコスト!ランニングコストは本当に安い?
    4. 【理由4】ガス代節約効果は期待外れ?「お湯の使用量が少ない家庭」は要注意!
    5. 【理由5】設置スペースで泣きを見る?「思わぬ場所」に置けない可能性
    6. 【理由6】寒冷地では「凍結リスク」も!冬場のトラブルは避けたい…
  3. それでもエコジョーズを選びたいあなたへ~後悔しないための賢い選択術~
    1. まずは冷静にシミュレーション!本当に元が取れるか計算してみよう
    2. 設置場所の事前チェックは必須!ドレン排水経路とスペースを確認
    3. 信頼できる業者選びが成功の鍵!見積もりと説明をしっかり比較
    4. あなたのライフスタイルに本当に合ってる?家族構成とお湯の使い方を見直そう
  4. エコジョーズ購入「やめとけ」の総括と賢い給湯器選びのために

エコジョーズとは?普通の給湯器との違いと誤解されやすいポイント

まずは、「エコジョーズ」が一体どのようなものなのか、基本的なところからご説明させていただきますね。普通のガス給湯器と何が違って、どうして「エコ」で「お得」だと言われているのか、その仕組みと特徴を一緒に見ていきましょう。

エコジョーズの仕組みを優しく解説~潜熱回収って何?~

エコジョーズは、正式には「潜熱回収型ガス給湯器(せんねつかいしゅうがたガスきゅうとうき)」という、ちょっと難しい名前がついています。でも、仕組みは意外とシンプルなんですよ。

従来のガス給湯器は、ガスを燃やしてお湯を沸かす時、実は燃焼ガスと一緒に約200℃もの熱が煙突から捨てられてしまっていました。なんだかもったいないですよね。エコジョーズは、この今まで捨てられていた排気ガス中の熱(潜熱)を再利用することで、より少ないガスでお湯を沸かすことができる、とっても賢い給湯器なんです。

具体的には、排気ガスが通る道に「二次熱交換器」という部品があって、そこにあらかじめ水を流しておきます。そうすると、高温の排気ガスがその水に触れることで熱が奪われ、排気ガスの温度を約50℃~80℃くらいまで下げることができるんです。この時、排気ガス中の水蒸気が冷やされて水滴になります。この水滴になるときに放出される熱(これが潜熱です!)も回収して、お湯を作るのに役立てているんですね。

簡単に言うと、エコジョーズは「排気ガスの熱をリサイクルして、効率よくお湯を作る給湯器」ということです。

この仕組みのおかげで、エコジョーズは従来の給湯器よりも熱効率がぐんと高くなっています。熱効率とは、使ったガスのエネルギーのうち、どれだけお湯を作るのに使われたかを示す割合のこと。一般的な従来型ガス給湯器の熱効率が約80%なのに対して、エコジョーズの熱効率は約95%にも達するんです。これは大きな違いですよね。

なぜ「エコ」でお得と言われるの?そのメリットを整理

エコジョーズが「エコ」で「お得」と言われる主な理由は、この高い熱効率にあります。

  • ガス代の節約:熱効率が高いということは、同じ量のお湯を沸かすのに必要なガスの量が少なくて済むということです。つまり、毎月のガス代を節約できるんですね。メーカーの試算などでは、年間で1万円~2万円程度のガス代削減効果があるとされることもあります(ただし、これは使用状況によって大きく変わります)。
  • 環境への配慮(CO2削減):使うガスの量が減るということは、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量も削減できるということです。環境に優しい給湯器と言われるのは、このためです。具体的には、従来の給湯器と比べてCO2排出量を約13%~16%削減できるとされています(ガス石油機器工業会などの情報を参考にしています)。
  • お湯切れの心配が少ないパワフルさ:エコジョーズは、お湯を作る能力自体は従来型と変わらずパワフルです。瞬間式のものが一般的なので、お湯を使いたい時にすぐ使え、湯切れの心配もほとんどありません。

こうしたメリットから、新しく給湯器を設置したり、交換したりする際に、エコジョーズを選ぶ方が増えているんですね。特に、環境意識の高まりや、光熱費の節約志向が強い方にとっては、魅力的な選択肢に見えると思います。

でもちょっと待って!メリットだけではないエコジョーズの落とし穴

ここまで聞くと、「エコジョーズって良いことずくめじゃない!」と思われるかもしれません。でも、どんな製品にもメリットがあれば、デメリットや注意しておかなければならない点があるものです。エコジョーズも例外ではありません。

実は、「高効率でお得」というイメージの裏には、あまり知られていない落とし穴や、特定の条件下では「やめとけばよかった…」と後悔につながる可能性のあるポイントがいくつか隠れているんです。例えば、初期費用が高めだったり、設置に特別な工事が必要だったり…。

「本当にうちの家庭にエコジョーズは合っているのかな?」「後で後悔しないためには、何を知っておけばいいんだろう?」そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。次の章では、いよいよ「エコジョーズはやめとけ」と言われることがある具体的な理由について、詳しく見ていきましょう。


エコジョーズはやめとけ!購入をお勧めできない6つの具体的な理由

さて、ここからは本題である「エコジョーズはやめとけ」と言われることがある具体的な理由について、一つひとつ掘り下げてご説明していきたいと思います。もちろん、エコジョーズ自体が悪い製品だと言いたいわけではありません。

ただ、ご家庭の状況や使い方によっては、期待したほどのメリットが得られなかったり、思わぬデメリットに直面したりする可能性があるということを、知っていただきたいのです。

【理由1】「初期費用が高い!」は本当だった…従来型との価格差に愕然

エコジョーズを選ぶ際に、まず多くの方が直面するのが、「本体価格と設置工事費用の高さ」です。これは、エコジョーズ導入の最大のハードルと言っても過言ではないかもしれません。

エコジョーズは、その高効率な仕組みを実現するために、従来型のガス給湯器にはない「二次熱交換器」や「中和器」といった部品が必要になります。そのため、どうしても本体価格が従来型のものよりも高くなってしまうんですね。

具体的にどれくらい違うのかというと、機種や機能、メーカーによって差はありますが、一般的にエコジョーズの本体価格は、同等能力の従来型給湯器と比較して数万円から10万円程度高くなることが多いようです。例えば、従来型の給湯器が10万円台後半から20万円台前半で購入できるのに対し、エコジョーズは20万円台後半から30万円以上することも珍しくありません。

さらに、設置工事費用もエコジョーズの方が高くなる傾向にあります。その主な理由は、後ほど詳しくご説明する「ドレン排水工事」が必要になるためです。この追加工事によって、数千円から数万円程度、工事費用が上乗せされることがあります。

つまり、トータルで見ると、エコジョーズを導入するためには、従来型給湯器よりも5万円~15万円程度、あるいはそれ以上の追加費用がかかる可能性があるということです。この初期費用の差額を、毎月のガス代節約でいつ回収できるのか…という点が、多くの方にとって悩ましい問題となるわけです。

実際に、エコジョーズを選んだ方の中には、こんな声もあります。

「ガス代が安くなるって聞いてエコジョーズにしたけど、最初の本体代と工事費が思ったより高くてびっくりした。本当に元が取れるのか、ちょっと不安…。」

もちろん、長期的に見ればガス代の節約効果で初期費用を回収できる可能性はあります。しかし、その回収期間はご家庭のガス使用量によって大きく変わります。

お湯をあまり使わないご家庭の場合、回収までに10年以上かかってしまうケースや、給湯器の寿命(一般的に10年~15年程度と言われています)までに回収しきれない可能性も否定できません。

エコジョーズを検討する際は、必ず複数の業者から見積もりを取り、従来型給湯器との価格差をしっかりと比較することが大切です。そして、その差額を何年で回収できる見込みなのか、冷静にシミュレーションしてみることを強くお勧めします。

【理由2】厄介な「ドレン排水」問題!設置場所の制約と追加工事の悪夢

エコジョーズの仕組みのところで少し触れましたが、エコジョーズは排気ガス中の熱を回収する際に、排気ガス中の水蒸気が冷やされて水滴(凝縮水、ドレン水とも呼ばれます)が発生します。

このドレン水は、1日に数リットル(多い時で2~3リットル程度)も発生することがあり、そのまま垂れ流しにするわけにはいきません。そのため、必ずドレン水を適切に排水するための配管工事が必要になるのです。これが、エコジョーズ特有の「ドレン排水問題」です。

ドレン水は酸性(pH3程度)なので、そのまま排水すると環境に良くありませんし、排水管を傷めてしまう可能性もあります。そのため、エコジョーズ本体には「中和器」という装置が内蔵されていて、ドレン水を中性(pH5.8~8.6)にしてから排水するようになっています。しかし、この中和されたドレン水も、最終的にはどこかに流さなければなりません。

主な排水先としては、

  • 雨どい
  • 汚水ます(下水道へ接続)
  • 敷地内の浸透ます

などが考えられますが、給湯器の設置場所の近くにこれらの排水設備がない場合は、新たに配管を延長したり、場合によっては浸透ますを設置したりといった追加の工事が必要になることがあります。この工事費用が、先ほどお話しした初期費用の増額につながるわけですね。

また、このドレン排水工事の必要性から、エコジョーズを設置できる場所に制約が出てくることもあります。

  • マンションのベランダなど、排水設備までの距離が遠い、あるいは勾配が取れない場合。
  • 配管を露出させたくないが、壁内などに隠蔽する工事が難しい場合。
  • 近隣の敷地にドレン水が流れ込んでしまう可能性がある場合。

こうしたケースでは、設置が難しかったり、大掛かりな工事が必要になったり、あるいは美観を損ねるような配管になってしまったりする可能性も考えられます。

実際に、こんな声も…。

「エコジョーズに交換しようとしたら、ドレン排水の工事が思ったより大変だって言われて…。結局、配管がベランダを横切る形になっちゃって、見た目がちょっと残念な感じに。」

「高効率」というメリットの裏には、この「ドレン排水処理」という、少し厄介な手間と費用、そして設置場所の制約が伴うということを、しっかりと理解しておく必要があります。

特に、既存の給湯器からの交換を考えている場合は、現在の設置状況でスムーズにドレン排水工事ができるのか、事前に専門業者によく確認してもらうことが不可欠です。

【理由3】「中和器の交換」という名の隠れコスト!ランニングコストは本当に安い?

エコジョーズのドレン水は酸性なので、排水する前に「中和器」という装置を通して中性にする必要がある、というお話をしましたね。

この中和器は、残念ながら永久に使えるものではありません。中和剤(主に炭酸カルシウム)が徐々に消耗していくため、定期的な交換が必要になるのです。これが、エコジョーズのランニングコストを考える上で、見過ごせない「隠れコスト」となる可能性があります。

中和器の交換時期は、お湯の使用量や水質によって異なりますが、一般的には給湯器の寿命(10年~15年)までに1回程度の交換が必要になるケースが多いようです。

ただし、お湯の使用量が非常に多いご家庭や、井戸水など特殊な水質の場合は、もっと短い期間で交換が必要になることもあります。

交換が必要になると、給湯器のリモコンにエラー表示が出たり、お湯が出なくなったりすることがあります。交換作業は、専門の業者に依頼する必要があり、その際の費用は、部品代と作業費を合わせて1万円~3万円程度かかるのが一般的です。
(参考:ノーリツ公式サイトFAQ など)

「エコジョーズはガス代が安くなるからお得!」と思っていても、この中和器の交換費用が数年に一度発生することを考えると、トータルのランニングコストは思ったほど安くならないかもしれません。特に、ガス代の節約額がそれほど大きくないご家庭の場合、中和器の交換費用が、せっかく節約したガス代を相殺してしまう可能性も考えられます。

「ガス代は安くなったけど、数年後に中和器交換で数万円の出費があって、結局あまり変わらなかったかも…」なんてことになったら、少しがっかりしてしまいますよね。

中和器の寿命や交換費用については、給湯器のメーカーや機種によっても異なりますので、購入前にしっかりと確認しておくことが大切です。また、保証期間内に中和器の不具合が発生した場合の対応についても、事前に確認しておくと安心ですね。

この中和器のメンテナンスという一手間と追加費用は、エコジョーズを選ぶ上で、意外と見落としがちなポイントかもしれません。

【理由4】ガス代節約効果は期待外れ?「お湯の使用量が少ない家庭」は要注意!

エコジョーズの最大の魅力は、なんといっても「ガス代の節約効果」ですよね。しかし、この節約効果は、全てのご家庭で同じように得られるわけではない、という点に注意が必要です。

エコジョーズは、従来型の給湯器よりも熱効率が高いので、お湯を使えば使うほど、その差額がガス代の節約として現れてきます。つまり、お湯をたくさん使うご家庭ほど、エコジョーズの恩恵を受けやすいと言えるのです。

逆に言えば、

  • 一人暮らしや二人暮らしで、お湯の使用量がもともと少ないご家庭
  • 日中はほとんど家にいなくて、お湯を使うのは朝晩のシャワー程度というご家庭
  • お風呂はシャワーで済ませることが多く、湯船にお湯を張る回数が少ないご家庭

といった、お湯の使用量が少ないご家庭の場合、エコジョーズを導入しても、期待したほどのガス代節約効果が得られない可能性があります。毎月のガス代の節約額が数百円程度にしかならない、ということも十分にあり得るのです。

そうなると、どうなるでしょうか? 先ほどお話ししたエコジョーズの高い初期費用(本体価格+設置工事費)を、毎月のわずかなガス代節約で回収しようとすると、非常に長い年月がかかってしまいます。もしかしたら、給湯器の寿命が来るまでに回収できないかもしれません。

例えば、月に500円のガス代が節約できたとしても、初期費用の差額が10万円だった場合、回収には200ヶ月、つまり16年以上もかかってしまう計算になります。これでは、「お得」どころか、むしろ「損」をしてしまう可能性すらありますよね。

実際に、ガス会社や給湯器メーカーのウェブサイトで、エコジョーズによるガス代節約シミュレーションをしてみると、家族の人数やお湯の使い方によって、節約額が大きく変わることが分かります。(例:東京ガス「エコジョーズ料金シミュレーション」など)

エコジョーズを選ぶ際には、「みんなが良いって言ってるから」「なんとなくお得そうだから」という理由だけでなく、ご自身の家庭の実際のお湯の使用量やライフスタイルを冷静に把握し、本当に節約効果が見込めるのか、そして初期費用を回収できる見込みがあるのかを、しっかりと検討することが非常に重要です。場合によっては、従来型の給湯器を選んだ方が、トータルコストでは安く済むということも十分にあり得るのです。

【理由5】設置スペースで泣きを見る?「思わぬ場所」に置けない可能性

エコジョーズは、従来型のガス給湯器と比較して、本体サイズが若干大きくなる傾向があります。また、先ほどお話ししたドレン排水のための配管スペースも必要になります。そのため、現在お使いの給湯器の設置スペースがギリギリの場合や、特殊な場所に設置されている場合は、エコジョーズに交換しようと思っても、スペースが足りなくて設置できない、という問題が発生することがあります。

特に注意が必要なのは、以下のようなケースです。

  • マンションのパイプシャフト(PS)内に給湯器が設置されている場合:PS内のスペースは限られているため、エコジョーズの奥行きや高さが収まらないことがあります。また、ドレン排水の処理が難しい場合も多いです。
  • 壁掛け型給湯器で、周囲にあまり余裕がない場合:エコジョーズは従来型より少し重くなることもあるため、壁の強度なども考慮する必要があります。
  • 給湯器の周りに、物置や植木鉢などを置いている場合:ドレン配管を通すスペースが確保できないことがあります。

「うちの給湯器は普通に壁にかかっているから大丈夫だろう」と思っていても、いざ業者さんに見積もりに来てもらったら、「このスペースではエコジョーズは難しいですね…」と言われてしまう可能性もゼロではありません。

もし、どうしてもエコジョーズを設置したいけれどスペースが足りない、という場合には、

  • よりコンパクトな設計のエコジョーズ機種を選ぶ(ただし、選択肢が限られたり、価格が高くなったりする可能性があります)
  • 給湯器の設置場所を移動する(大掛かりな工事と追加費用が必要になります)

といった対応が必要になることも考えられます。これでは、せっかくエコジョーズを選ぼうと思ったのに、余計な手間と費用がかかってしまうことになりかねませんよね。

エコジョーズへの交換を検討する際には、必ず事前に専門業者に現場調査をしてもらい、現在の設置状況で問題なく設置できるか、ドレン排水工事はどのように行うのか、といった点を詳しく確認してもらうことが非常に重要です。特に、マンションにお住まいの方は、管理規約で設置できる給湯器の種類や工事内容に制限がないかも、併せて確認しておくと安心ですね。

【理由6】寒冷地では「凍結リスク」も!冬場のトラブルは避けたい…

エコジョーズ特有のドレン排水は、屋外に配管されることが多いため、特に寒冷地や冬場の気温が氷点下になる地域では、このドレン配管が凍結してしまうリスクがあります。これは、エコジョーズの安定した運転を妨げる、厄介な問題となる可能性があります。

ドレン配管が凍結してしまうと、凝縮水がスムーズに排水されなくなり、エコジョーズ本体がエラーを起こして停止してしまうことがあります。寒い冬の日に、お湯が使えなくなってしまうなんて、想像しただけでも困ってしまいますよね。

凍結を防ぐための対策としては、

  • ドレン配管に保温材をしっかりと巻く
  • ドレン配管に凍結防止ヒーターを取り付ける(電気代が別途かかります)
  • 配管の勾配を適切にとり、水が溜まりにくいようにする
  • 凍結深度よりも深い位置に排水処理をする(寒冷地仕様の工事)

といった方法がありますが、これらの対策を施しても、極端に気温が低い日が続いたり、対策が不十分だったりすると、凍結してしまう可能性は残ります。

また、ドレン配管だけでなく、エコジョーズ本体にも凍結予防ヒーターが内蔵されていますが、長期間家を空ける場合などで給湯器の電源プラグを抜いてしまうと、このヒーターも作動しなくなり、本体内部が凍結して故障の原因になることもあります。

もちろん、寒冷地向けに設計されたエコジョーズ機種や、凍結対策が強化された製品も販売されています。しかし、そうした機種は価格が高くなる傾向があったり、設置工事にもより一層の配慮が必要になったりすることがあります。

もし、お住まいの地域が冬場に氷点下になることが多い場合は、エコジョーズの凍結リスクについて、専門業者によく相談し、適切な対策を講じてもらうことが非常に重要です。場合によっては、凍結のリスクが少ない従来型の給湯器を選んだ方が、安心して冬を越せるという判断もあるかもしれません。「エコ」や「節約」も大切ですが、まずは毎日安定してお湯を使えるという安心感が、何よりも優先されるべきではないでしょうか。


それでもエコジョーズを選びたいあなたへ~後悔しないための賢い選択術~

ここまで、エコジョーズのデメリットや注意点について、詳しくお話ししてきました。もしかしたら、「やっぱりエコジョーズはやめた方がいいのかな…」と不安に思われた方もいらっしゃるかもしれません。

でも、もしあなたがこれらの点を理解した上で、それでも「うちの家庭にはエコジョーズが合っているかもしれない!」「環境のために、少しでもエコな給湯器を選びたい!」というお気持ちがあるのであれば、そのお考えはとても素晴らしいと思います。

エコジョーズは、正しく選び、正しく使えば、確かに多くのメリットをもたらしてくれる可能性のある給湯器です。ここからは、そんなあなたに向けて、エコジョーズを選んで後悔しないために、ぜひ知っておいてほしい賢い選択術についてお伝えしたいと思います。

まずは冷静にシミュレーション!本当に元が取れるか計算してみよう

エコジョーズを選ぶ上で最も重要なのは、「本当に我が家にとってお得なのか?」を冷静に見極めることです。そのためには、まず具体的な数字でシミュレーションしてみることをお勧めします。

  1. 初期費用の差額を把握する:エコジョーズを導入する場合の本体価格と設置工事費の見積もりと、同等能力の従来型給湯器を導入する場合の見積もりを、複数の信頼できる業者から取得し、その差額を正確に把握しましょう。
  2. 年間のガス代節約額を予測する:現在のご家庭の毎月のガス使用量(検針票などで確認できます)や家族構成、お湯の使い方(お風呂の頻度、シャワーの時間など)を元に、エコジョーズにした場合にどれくらいガス代が節約できるかを試算します。ガス会社や給湯器メーカーのウェブサイトにあるシミュレーションツールを利用するのも良いでしょう。
  3. 初期費用回収期間を計算する:手順1で把握した初期費用の差額を、手順2で予測した年間のガス代節約額で割ると、何年で元が取れるか(初期費用回収期間)が分かります。
  4. 中和器の交換費用も考慮する:給湯器の一般的な寿命(10年~15年)の間に、中和器の交換が何回くらい必要になりそうか、その費用はどれくらいか、という点も考慮に入れて、トータルのランニングコストを比較検討しましょう。

このシミュレーションの結果、初期費用回収期間が給湯器の寿命よりも大幅に短い(例えば5年~7年程度)ようであれば、エコジョーズを選ぶメリットは大きいと言えるかもしれません。しかし、回収期間が10年以上かかるようであれば、慎重に検討する必要があるでしょう。お湯の使用量が少ないご家庭では、無理にエコジョーズを選ばなくても、従来型で十分という結論になる可能性も十分にあります。

数字は嘘をつきません。感情論やイメージだけでなく、冷静な計算に基づいて判断することが、後悔しないための第一歩です。

設置場所の事前チェックは必須!ドレン排水経路とスペースを確認

エコジョーズを導入する際には、設置場所の事前チェックが非常に重要です。これを怠ると、いざ工事という段階になって「設置できませんでした…」なんてことになりかねません。

必ず専門業者に現場を見てもらい、以下の点を確認してもらいましょう。

  • ドレン排水の処理方法と経路:どこにドレン水を排水するのか(雨どい、汚水ますなど)、そこまでの配管はどのように行うのか、追加工事が必要な場合はその内容と費用はどれくらいか。
  • 設置スペースの確保:エコジョーズ本体が現在の設置場所に収まるか、ドレン配管のためのスペースは十分にあるか。特にマンションのPS内設置の場合は、機種選定も含めて慎重な確認が必要です。
  • 周囲の環境:ドレン排水が隣家の敷地に影響を与えないか、配管が美観を損ねないか、凍結対策は必要か(寒冷地の場合)など。

業者さんには、複数の設置プランや配管ルートを提案してもらい、それぞれのメリット・デメリット、費用などを詳しく説明してもらうと良いでしょう。そして、ご自身でもその内容をよく理解し、納得した上で契約することが大切です。もし、業者さんの説明が曖昧だったり、強引に契約を迫ってきたりするような場合は、注意が必要かもしれませんね。

「うちは大丈夫だろう」と安易に考えず、プロの目でしっかりと確認してもらうことが、スムーズなエコジョーズ導入の鍵となります。

信頼できる業者選びが成功の鍵!見積もりと説明をしっかり比較

エコジョーズの導入は、決して安い買い物ではありませんし、専門的な知識や技術が必要な工事も伴います。そのため、どの業者に依頼するかという「業者選び」が、成功を左右する非常に重要なポイントになります。

信頼できる業者を選ぶためには、以下の点に注意しましょう。

  • 複数の業者から相見積もりを取る:最低でも2~3社から見積もりを取り、価格だけでなく、工事内容や保証内容、アフターサービスなどを比較検討しましょう。極端に安い見積もりや、逆に高すぎる見積もりには注意が必要です。
  • 実績と評判を確認する:その業者がエコジョーズの設置工事に関してどれくらいの経験や実績があるのか、インターネットの口コミや評判はどうなのか、といった点も参考にしましょう。地元で長く営業している業者や、メーカーの認定施工店などは、比較的信頼性が高いと言えるかもしれません。
  • 説明の分かりやすさと丁寧さ:エコジョーズの仕組みやメリット・デメリット、工事内容、費用内訳などについて、専門用語ばかりでなく、素人にも分かりやすく丁寧に説明してくれるかどうかも重要な判断基準です。質問に対して誠実に答えてくれるか、こちらの要望をしっかりと聞いてくれるかも見ておきましょう。
  • 保証内容とアフターサービス:給湯器本体のメーカー保証だけでなく、工事に関する保証(例えば、水漏れや施工不良に対する保証など)がどのようになっているか、万が一トラブルが発生した場合のアフターサービス体制は整っているか、といった点も確認しておくと安心です。
  • 契約内容をしっかりと確認する:契約書に記載されている工事内容、費用、支払い条件、保証内容などを隅々まで確認し、不明な点があれば契約前に必ず質問して解消しておきましょう。

「知人に紹介されたから」「大手だから安心だろう」といった理由だけで安易に決めず、ご自身で納得できるまで情報収集し、比較検討する姿勢が大切です。良い業者さんとの出会いが、満足のいくエコジョーズライフの第一歩となるはずです。

あなたのライフスタイルに本当に合ってる?家族構成とお湯の使い方を見直そう

最後に、そして最も大切なことかもしれませんが、「エコジョーズという給湯器が、本当にあなたの家庭のライフスタイルに合っているのかどうか」を、もう一度じっくりと考えてみてください

エコジョーズの最大のメリットである「ガス代節約効果」は、お湯の使用量が多い家庭ほど大きくなります。もし、

  • 家族の人数が多い(4人以上など)
  • 毎日お風呂の湯船にお湯を張る
  • 朝シャンをする習慣がある
  • 食器洗い乾燥機ではなく手洗いでお湯をよく使う
  • 床暖房(ガス温水式)を使用している(エコジョーズ対応の暖房機能付き給湯器の場合)

といったご家庭であれば、エコジョーズの恩恵を十分に受けられる可能性が高いでしょう。環境への配慮という点でも、CO2削減効果を実感しやすいかもしれません。

しかし、逆にお湯の使用量が少ないご家庭や、初期費用をできるだけ抑えたいというご家庭にとっては、エコジョーズが必ずしも最適な選択とは限りません。従来型のガス給湯器でも、最近のものは十分に性能が良いですし、価格も手頃です。場合によっては、電気給湯器(エコキュートなど)や石油給湯器といった、他の熱源の給湯器と比較検討することも有効かもしれませんね。

給湯器は、毎日使う大切な住宅設備であり、一度設置すると10年以上使い続けるものです。「流行っているから」「なんとなく良さそうだから」という理由だけで選んでしまうと、後で「こんなはずじゃなかった…」と後悔することになりかねません。ご自身の家庭の状況や価値観(経済性重視なのか、環境性重視なのか、あるいは初期費用を抑えたいのかなど)を明確にし、それに合った給湯器を選ぶことが、何よりも大切なのです。

エコジョーズは確かに魅力的な選択肢の一つですが、それが全てのご家庭にとっての「正解」ではないということを、心に留めておいていただければと思います。


エコジョーズ購入「やめとけ」の総括と賢い給湯器選びのために

今回は、「エコジョーズはやめとけ」と言われることがある背景や、その具体的な理由、そしてもしエコジョーズを選ぶならば後悔しないためのポイントについて、詳しくお話しさせていただきました。

最後に、この記事のポイントを改めてまとめさせていただきますね。

  • エコジョーズは潜熱回収により高効率でガス代節約やCO2削減が期待できる一方、初期費用が従来型より高いという大きなハードルがあります。
  • ドレン排水処理のための追加工事が必要で、設置場所にも制約が出ることがあり、中和器の定期的な交換という隠れたランニングコストも発生します。
  • ガス代の節約効果はお湯の使用量が少ない家庭では期待しにくく、初期費用を回収できない可能性も考慮する必要があります。
  • 本体サイズが大きめなことやドレン配管スペースの必要性から、設置スペースに問題が生じるケースや、寒冷地ではドレン配管の凍結リスクにも注意が必要です。
  • エコジョーズを選ぶ際は、冷静な費用対効果のシミュレーション、設置場所の事前確認、信頼できる業者選び、そして何よりもご自身のライフスタイルに本当に合っているかの見極めが不可欠です。
  • 「エコジョーズだから絶対良い」というわけではなく、ご家庭の状況によっては従来型の給湯器や他の熱源の給湯器が最適な選択となる場合もあります。

エコジョーズは、上手に選んで使えば、家計にも環境にも優しい素晴らしい給湯器です。しかし、そのメリットを最大限に引き出すためには、デメリットや注意点をしっかりと理解し、ご自身の状況と照らし合わせて慎重に検討することが何よりも大切です。この記事でお伝えした情報が、皆さんが後悔のない給湯器選びをするための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。

「新しい給湯器で、毎日快適にお湯を使える生活」が、皆さんにとって素晴らしいものになりますように。最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

UTA

会社員。営業職で着実に成果を上げ、年収は本業と副業合わせて1,X00万円。副業は投資とライティング。妻と小学生の娘と3人暮らし。休日は家族サービスと自己研鑽に励む。趣味は映画鑑賞。

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