ドラム式洗濯乾燥機って、なんだか憧れますよね。洗濯から乾燥まで一台でこなしてくれて、見た目もスタイリッシュ。忙しい毎日を送る私たちにとって、家事の負担を減らしてくれる夢のような家電…そんなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
でも、いざ購入を検討して「ドラム式洗濯機」と検索してみると、「やめとけ」「後悔」「いらない」「買って失敗」なんて、ちょっと気になる言葉もたくさん出てきませんか? 高価な買い物なだけに、本当に買っていいのか、不安になってしまいますよね。
この記事では、ドラム式洗濯機の購入を考えている学生さんや社会人の皆さんに向けて、なぜ「やめとけ」と言われることがあるのか、その理由を一つひとつ丁寧に、そして中立的な立場から解説していきたいと思います。もちろん、良いところもたくさんある家電ですから、デメリットだけでなく、それでも選ぶ場合のポイントもしっかりお伝えしますね。後悔しないお洗濯ライフのために、一緒に見ていきましょう。
この記事でお伝えしたいこと
- ドラム式洗濯機の基本的な特徴と、縦型洗濯機との違い
- 「やめとけ」と言われる主な6つのデメリットとその具体的な内容
- ドラム式洗濯機購入で後悔しがちなポイント
- それでもドラム式洗濯機を選びたい場合の注意点と賢い選び方
- 自分のライフスタイルに本当に合うかを見極めるためのヒント
ドラム式洗濯機の概要 – 夢の家電?その実態とは
まずは、ドラム式洗濯機がどんなものなのか、基本的なところからお話ししますね。「今さら聞けない…」なんて思わずに、一緒におさらいしましょう。
ドラム式洗濯機は、洗濯槽が横向きまたは斜め向きに設置されていて、洗濯物をドラムの回転によって持ち上げて落とす「たたき洗い」で汚れを落とすのが特徴です。ヨーロッパで主流の洗濯方式で、少ない水で洗えることから節水効果が高いと言われています。
そして、多くの方がドラム式洗濯機に期待するのが、洗濯から乾燥までを全自動で行える「乾燥機能」ではないでしょうか。天候に左右されずに洗濯物を乾かせるのは、本当に便利ですよね。
縦型洗濯機との主な違い
日本の家庭で長年親しまれてきた縦型洗濯機とは、いくつかの点で大きな違いがあります。簡単に表で見てみましょう。
項目 | ドラム式洗濯機 | 縦型洗濯機 |
---|---|---|
洗浄方式 | たたき洗い(持ち上げて落とす) | もみ洗い(水流でこすり合わせる) |
使用水量 | 少ない | 多い |
乾燥機能 | 得意(ヒーター式/ヒートポンプ式) シワになりにくい機種も | 簡易乾燥(送風乾燥)が主 ヒーター乾燥付きもあるが時間は長め |
衣類への優しさ | 比較的優しいが、たたき洗いで傷むことも | 衣類が絡みやすく傷みやすい傾向 |
本体価格 | 高価 | 比較的安価 |
設置スペース | 大きい、重い | 省スペースなものが多い |
得意な汚れ | 皮脂汚れなど | 泥汚れなど固形物汚れ |
こうして見ると、それぞれに得意なこと、不得意なことがあるのが分かりますね。ドラム式洗濯機は、節水性や乾燥機能に優れている一方で、本体価格が高く、設置にも気を遣う必要があるんです。
ドラム式洗濯機のメリットとしてよく言われること
一般的に、ドラム式洗濯機のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 節水効果が高い:少ない水で洗えるため、水道代の節約につながると言われています。
- 乾燥機能が充実している:洗濯から乾燥までノンストップ。干す手間が省け、雨の日や花粉の季節も安心です。特にヒートポンプ式は衣類に優しく省エネとも。
- 衣類が絡みにくい:たたき洗いなので、衣類が絡まりにくく、取り出しやすいです。
- デザイン性が高い:スタイリッシュなデザインのものが多く、洗面所がおしゃれになると感じる方もいます。
これらのメリットは確かに魅力的で、特に共働きのご家庭や、小さなお子さんがいて洗濯物が多いご家庭にとっては、家事の時短に大きく貢献してくれるように思えますよね。ですが、こうした良い面の裏側には、意外と知られていない「やめとけ」と言われる理由が隠れていることがあるんです。
ドラム式洗濯機はやめとけ!後悔する前に知るべき6つのデメリット
それでは、いよいよ本題です。なぜドラム式洗濯機が「やめとけ」「買って後悔した」と言われてしまうことがあるのでしょうか。その具体的な理由を6つに絞って、詳しくご説明しますね。これは決してドラム式洗濯機を否定するものではなく、購入前に知っておいてほしい大切なポイントなんです。
【理由1】本体価格が高い!初期投資とランニングコストの現実
ドラム式洗濯機を検討する上で、最初に直面する大きな壁が「価格の高さ」ではないでしょうか。これは本当に多くの方が悩むポイントだと思います。
縦型洗濯機との価格差
一般的な縦型洗濯機(乾燥機能なし、または簡易乾燥付き)であれば、5万円~10万円程度で購入できるモデルが多いですよね。一方で、ドラム式洗濯機となると、安くても15万円以上、多機能な人気モデルになると20万円、30万円を超えることも珍しくありません。
この初期投資の大きさは、家計にとってかなりの負担になります。「洗濯機にそんなにお金をかけるのは…」と躊躇してしまうのも無理はないですよね。確かに、乾燥まで全自動でやってくれる便利さはありますが、その便利さに対して価格が見合っているのか、じっくり考える必要があります。
修理費用も高額になる傾向
万が一故障してしまった場合の修理費用も、ドラム式洗濯機は高額になる傾向があるんです。構造が複雑で部品も多いため、修理に手間がかかったり、部品代が高くなったりすることがあります。メーカーの保証期間が過ぎた後の故障は、数万円単位の出費になることも覚悟しておかなければなりません。
実際に、こんな声も聞かれます。
ドラム式、買って5年で乾燥機能が壊れた…。修理見積もり取ったら7万円だって。新しい縦型買えるじゃん…ってなって、結局買い替えたよ。高い買い物だったのにショック。
(引用元:インターネット掲示板の匿名投稿より)
ランニングコストは本当に安い?
ドラム式洗濯機は「節水」が魅力で、水道代は確かに縦型よりも安くなることが多いです。しかし、乾燥機能を頻繁に使う場合、電気代はそれなりにかかります。特にヒーター式の乾燥機能は消費電力が大きい傾向にありますね。
ヒートポンプ式の乾燥機能は比較的省エネだと言われていますが、それでも毎日使うとなると、電気代への影響は無視できません。水道代が安くなっても、電気代が上がってしまっては、トータルのランニングコストで見ると期待したほど節約にならない、というケースも考えられます。
本体価格の高さに加えて、故障時の修理費用、そして乾燥機能を多用する場合の電気代も考慮すると、トータルでのコストパフォーマンスは慎重に判断する必要があるんです。
【理由2】設置スペースと重量の問題!賃貸では特に注意
「デザインが素敵だから欲しい!」と思っても、ドラム式洗濯機は本体サイズが大きく、重いため、どこにでも簡単に置けるわけではないんです。特に賃貸住宅にお住まいの方は注意が必要です。

本体サイズと搬入経路の確認は必須
ドラム式洗濯機は、縦型洗濯機に比べて奥行きや幅が大きいモデルが多いです。そのため、まず設置予定場所の防水パンに収まるかどうか、しっかりとサイズを確認する必要があります。防水パンのサイズが合わないと、設置自体ができないこともあります。
さらに重要なのが「搬入経路」です。玄関ドア、廊下、洗面所のドアなど、洗濯機が通る場所の幅や高さを事前に測っておかないと、「買ったはいいけど、家の中に入れられない!」なんて悲劇も起こりかねません。特に古いマンションやアパートでは、通路が狭かったり、ドアの開口部が小さかったりすることがあるので、念入りな確認が大切です。
かなりの重量!床の耐荷重も考慮
ドラム式洗濯機は、機種によっては80kgを超えるものもあり、かなりの重量です。洗濯物と水が入るとさらに重くなります。そのため、設置場所の床の強度も重要になってきます。特に木造住宅の2階以上に設置する場合や、床材が柔らかい場合は、床の補強が必要になるケースもあるかもしれません。事前に大家さんや管理会社に確認しておくと安心ですね。
ドアの開閉方向とスペース
ドラム式洗濯機は、手前にドアが開くタイプがほとんどです。ドアを開けたときに壁や他の家具にぶつからないか、人が通るスペースが確保できるか、といった点も確認が必要です。ドアの開閉方向(右開きか左開きか)も、設置場所のレイアウトによって使い勝手が大きく変わるので、購入前にしっかりシミュレーションしておきましょう。
せっかく高価なドラム式洗濯機を買っても、設置できなければ意味がありません。購入前には、必ず販売店のスタッフに相談したり、下見サービスを利用したりして、設置に関する不安を解消しておくことが大切ですよ。
【理由3】繊細な衣類へのダメージと洗浄力の限界
ドラム式洗濯機の「たたき洗い」は、少ない水で効率よく洗える反面、衣類への影響や洗浄力について、気になる点も指摘されています。
たたき洗いによる衣類の傷み
ドラム式洗濯機は、洗濯物を持ち上げて落とすことで汚れを叩き出します。この方法は、節水にはつながりますが、デリケートな素材の衣類や、装飾のついたおしゃれ着などにとっては、生地が傷んだり、型崩れしたりする原因になることがあります。「お気に入りのブラウスがヨレヨレになった…」なんて声も聞かれることがあるんです。
もちろん、最近の機種では「おしゃれ着コース」や「ソフト洗いコース」など、衣類へのダメージを軽減する機能も搭載されていますが、それでも縦型洗濯機の手洗いコースなどに比べると、気を使う必要があるかもしれません。
洗浄力は縦型に劣るという意見も
一般的に、泥汚れや食べこぼしなどのガンコな汚れに対しては、たっぷりの水と強力な水流でもみ洗いする縦型洗濯機の方が得意だと言われています。ドラム式洗濯機は少ない水で洗うため、特に汚れがひどい作業着や運動着、お子さんの泥だらけの服などは、期待したほどキレイにならないと感じる方もいるようです。
「ドラム式に変えたら、ワイシャツの襟袖汚れが落ちにくくなった気がする…」という声も。もちろん、洗剤の種類や洗い方、温水洗浄機能の有無などによっても洗浄力は変わってきますが、洗浄力重視の方にとっては、少し物足りなさを感じる場面があるかもしれませんね。
少量の水で洗うことによるデメリット
節水はメリットである一方、デメリットにもつながることがあります。使用する水の量が少ないため、洗剤がしっかりとすすぎきれずに衣類に残ってしまったり、溶け残った洗剤や汚れが原因で衣類が黒ずんだり、というトラブルも報告されています。
「せっかく洗ったのに、なんだかタオルがゴワゴワする…」「白いTシャツがだんだん黄ばんできた…」といった経験はありませんか? もしかしたら、すすぎ不足が原因かもしれません。ドラム式洗濯機の場合は、すすぎの回数を増やしたり、注水すすぎを選んだりする工夫が必要になることもあります。
【理由4】乾燥機能の落とし穴!時間、シワ、フィルター掃除の手間
ドラム式洗濯機最大の魅力とも言える「乾燥機能」。これを目当てに購入する方も多いと思いますが、実際に使ってみると「思っていたのと違った…」と感じる方も少なくないようです。
乾燥時間が意外と長い
「洗濯から乾燥まで全自動!」と聞くと、あっという間に乾くイメージがあるかもしれませんが、洗濯物の量や種類、機種によっては、乾燥に3時間以上かかることも珍しくありません。特にヒーター式の乾燥機能(ドライヤーのように熱風で乾かすタイプ)は、時間がかかりやすく、電気代も高めになる傾向があります。
ヒートポンプ式(除湿機のように湿気を含んだ空気を冷却して水分を取り除くタイプ)は、ヒーター式に比べて低温で乾かすため衣類に優しく、省エネだと言われていますが、それでもある程度の時間は必要です。「朝、洗濯をスタートして、出かける前に乾いているはずが…まだ終わってない!」なんてことも。
乾燥による衣類の縮みやシワ
高温で乾燥させるため、どうしても衣類が縮んでしまったり、シワがつきやすくなったりすることがあります。特に綿素材のTシャツやシャツ、デリケートな素材のものは注意が必要です。「乾燥機にかけたら、お気に入りの服が着られなくなった…」という悲しい経験をした方もいるかもしれません。
最近の機種では、シワを抑える機能や低温乾燥モードなどが搭載されているものもありますが、完全にシワを防げるわけではありません。アイロンがけが必須になることもあり、「乾燥機能で楽になると思ったのに、結局手間が増えた」と感じる方もいるようです。
フィルター掃除が毎回必要で面倒
乾燥機能を使うと、洗濯物から出たホコリや糸くずがフィルターに溜まります。この乾燥フィルターの掃除は、基本的に毎回行う必要があり、これを怠ると乾燥効率が著しく低下したり、故障の原因になったり、最悪の場合は発火の危険性もあるんです。
「またフィルター掃除か…」と、毎回の作業が面倒に感じてしまう方も多いのではないでしょうか。フィルターの形状によっては、掃除がしにくい機種もあります。
さらに、乾燥フィルターだけでなく、その奥にある「乾燥ダクト」にもホコリが溜まりやすいという問題があります。ここは自分で掃除するのが難しく、数年に一度は専門業者に分解清掃を依頼しないと、乾燥時間が長くなったり、生乾きの原因になったりすることがあります。この費用も数万円かかることがあるので、見落としがちなコストと言えるでしょう。

【理由5】メンテナンスが大変!カビ・臭いとの戦い
洗濯機を清潔に保つことは、衣類をキレイに洗い上げるためにとても重要ですよね。しかし、ドラム式洗濯機は、その構造上、カビや雑菌が繁殖しやすく、こまめなメンテナンスが欠かせないと言われています。
カビや汚れが付きやすい箇所が多い
ドラム式洗濯機は、縦型に比べて内部の湿度が高くなりやすい傾向があります。特に以下の場所は注意が必要です。
- ドアパッキン:ドアのゴムパッキンの溝には、水滴や洗剤カス、糸くずなどが溜まりやすく、放っておくとすぐにヌメリや黒カビが発生します。洗濯が終わるたびに拭き取るのが理想ですが、なかなか手間ですよね。
- 洗剤投入ケース:液体洗剤や柔軟剤の投入ケースも、使い残しや湿気でカビが生えやすい場所です。定期的に取り外して洗浄する必要があります。
- 糸くずフィルター(排水フィルター):洗濯中に出る糸くずやゴミをキャッチするフィルターですが、ここも湿気がこもりやすく、汚れが付着しやすいです。こまめに掃除しないと、排水エラーの原因になったり、悪臭を放ったりします。
これらの部分の掃除を怠ると、洗濯物にカビの胞子が付着したり、嫌な臭いが移ってしまったりする可能性があります。「せっかく洗ったのに、なんだか臭う…」というのは避けたいですよね。
乾燥機能をあまり使わない場合は特に注意
ドラム式洗濯機は、乾燥機能を使うことで内部を高温にし、湿気を取り除くことができます。しかし、電気代を気にしてあまり乾燥機能を使わなかったり、おしゃれ着など乾燥できない衣類ばかりを洗っていたりすると、洗濯槽内部が常に湿った状態になり、カビが非常に発生しやすくなるんです。
「節約のために乾燥はあまり使わないようにしよう」と考えている方は、かえってカビのリスクを高めてしまう可能性があることを覚えておきましょう。
定期的な槽洗浄が必須
目に見える部分だけでなく、洗濯槽の裏側にも洗剤カスや汚れ、カビが付着しています。これはドラム式に限らず縦型でも同様ですが、ドラム式は構造が複雑なため、市販の洗濯槽クリーナーを使っても、汚れが完全に落ちきらない場合があります。
メーカーによっては、定期的な「槽洗浄コース」の実施を推奨しており、専用のクリーナーが必要なこともあります。これを怠ると、洗濯物に黒いカス(ピロピロわかめのようなもの)が付着するようになってしまいます。
ドラム式洗濯機を快適に使い続けるためには、日々のちょっとしたお手入れと、定期的な念入りなメンテナンスが不可欠です。「洗濯機が勝手にキレイにしてくれる」わけではないんですね。
【理由6】騒音と振動!設置場所や時間帯に配慮が必要
ドラム式洗濯機は、たたき洗いという構造上、特に脱水時や乾燥運転時に、縦型洗濯機よりも騒音や振動が大きくなる傾向があると言われています。これが、集合住宅にお住まいの方や、夜間に洗濯をすることが多い方にとっては、悩みの種になることがあります。
脱水時・乾燥時の音や揺れ
洗濯物がドラム内で偏った状態で高速回転すると、大きな音と共にガタガタと本体が揺れることがあります。最近の機種では、振動を抑える技術(インバーター制御やセンサーによる偏り検知など)が進んでいますが、それでも完全に無音・無振動というわけにはいきません。
特に、設置場所の床が不安定だったり、水平に設置されていなかったりすると、騒音や振動はより大きくなってしまいます。
集合住宅では隣人トラブルの原因にも
アパートやマンションなどの集合住宅では、洗濯機の騒音や振動が、階下やお隣の住人に迷惑をかけてしまうことがあります。「夜中に洗濯機の音がうるさくて眠れない」といった苦情が寄せられ、ご近所トラブルに発展してしまうケースも。これは非常に気まずいですよね。
そのため、ドラム式洗濯機を導入する際は、ご自身の生活リズムだけでなく、周囲への配慮も必要になってきます。夜間や早朝の運転は控える、防振ゴムを敷くなどの対策を検討する必要があるかもしれません。
「静音設計」をうたっているモデルもありますが、音の感じ方には個人差がありますし、設置環境によっても大きく変わります。可能であれば、家電量販店で実際の運転音を確認したり、購入者のレビューを参考にしたりすると良いでしょう。
それでもドラム式洗濯機を選ぶなら – 後悔しないためのポイント
ここまで、ドラム式洗濯機のデメリットや「やめとけ」と言われる理由について、たくさんお話ししてきました。「やっぱりドラム式は大変そうだな…」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、もちろんドラム式洗濯機には素晴らしいメリットもたくさんあります。もし、デメリットを理解した上で、「それでも私はドラム式洗濯機が欲しい!」というのであれば、後悔しないために、ぜひ知っておいてほしいポイントがあります。賢い選び方と使い方で、快適なドラム式ライフを送りましょう。
自分のライフスタイルとの適合性を見極める
まず一番大切なのは、ドラム式洗濯機が本当に自分のライフスタイルに合っているのか、冷静に見極めることです。流行っているから、便利そうだから、という理由だけで飛びつくと、後で「こんなはずじゃなかった…」となりかねません。
- 乾燥機能をどれくらい使うか?:例えば、「花粉症で外に干せない時期だけ使いたい」「梅雨の時期は毎日使いたい」「共働きで夜しか洗濯できないから毎日乾燥までさせたい」など、乾燥機能への依存度によって、選ぶべき機種や重視するポイントが変わってきます。全く使わないなら、高価なドラム式を選ぶメリットは薄いかもしれません。
- 洗濯物の量や種類は?:毎日たくさんの洗濯物が出る大家族なのか、一人暮らしで少量なのか。おしゃれ着が多くて手洗いやデリケート洗いが多いのか、作業着やスポーツウェアなど汚れのひどいものが多いのか。これによって、必要な容量や洗浄力、乾燥機能の優先度が変わります。
- 設置スペースや予算は?:先に述べたように、設置場所や搬入経路、予算は非常に重要な制約条件です。無理のない範囲で選ぶことが大切です。
- メンテナンスに手間をかけられるか?:こまめなフィルター掃除やドアパッキンの拭き取り、定期的な槽洗浄など、ドラム式洗濯機を快適に使うにはある程度のメンテナンスが必要です。それが苦にならないか、自分自身に問いかけてみましょう。
これらの点をじっくり考えて、「それでもドラム式のメリットの方が大きい!」と思えるなら、次のステップに進みましょう。
機種選びで失敗しないためのチェックポイント
ドラム式洗濯機と一口に言っても、機能や価格は様々です。後悔しないためには、以下のポイントをしっかりチェックして、自分に合った一台を選びましょう。
- 洗浄力:泥汚れなどガンコな汚れが多いご家庭なら、温水洗浄機能や泡洗浄機能など、洗浄力を高める機能が付いているモデルがおすすめです。洗剤の種類や投入方法も機種によって工夫されています。
- 乾燥方式:
- ヒートポンプ式:消費電力が少なく、低温で乾かすため衣類に優しいのが特徴です。本体価格は高めですが、ランニングコストを抑えたい方、衣類の傷みを気にする方におすすめです。
- ヒーター式:高温でしっかり乾かしますが、消費電力が大きく、衣類が傷みやすい傾向があります。本体価格は比較的安価なモデルもあります。設置場所の湿度が気になる方には水冷除湿タイプもあります。
- 乾燥容量と仕上がり:洗濯容量と乾燥容量は異なる場合が多いです。一度に乾燥できる量をしっかり確認しましょう。また、シワを抑える機能(「風アイロン」や「スチーム乾燥」などメーカーによって名称は様々)が付いているかどうかも、アイロンがけの手間を減らしたい方には重要です。
- 静音性:集合住宅にお住まいの方や、夜間に洗濯することが多い方は、運転音の大きさ(dB:デシベルで表示)をチェックしましょう。インバーター制御搭載モデルは、比較的静かで振動も少ない傾向にあります。
- お手入れのしやすさ:乾燥フィルターの自動掃除機能や、槽洗浄・槽乾燥コースが充実しているか、ドアパッキンや洗剤投入ケースが掃除しやすい形状か、なども確認しておくと、日々のメンテナンスが楽になります。
- 本体サイズとドアの開閉方向:繰り返しになりますが、設置スペースと搬入経路、そしてドアが左右どちらに開くかは必ず確認してください。
家電量販店の店員さんに相談したり、メーカーのウェブサイトで製品情報を比較したり、口コミサイトで実際に使っている人の意見を参考にしたりして、じっくり比較検討することが大切ですよ。
購入前に必ずやっておくべきこと
欲しい機種が決まったら、購入ボタンを押す前に、最終確認として以下のことを必ず行いましょう。
- 搬入経路と設置スペースの正確な計測:メジャーを使って、玄関から設置場所までの通路の幅、高さ、曲がり角などをミリ単位で測りましょう。エレベーターや階段の幅も忘れずに。
- 防水パンのサイズ確認:洗濯機本体の脚部が収まるか、排水口の位置は適切かを確認します。
- 蛇口の高さと形状:給水ホースを接続する蛇口の高さが足りないと、別途部品が必要になることがあります。
- アース線の接続確認:感電防止のため、アース線の接続は必須です。コンセントにアース端子があるか確認しましょう。
不安な場合は、家電量販店や設置業者の下見サービスを利用するのが最も確実です。有料の場合もありますが、購入後のトラブルを避けるためには賢明な投資と言えるでしょう。
賢い使い方とメンテナンスのコツ
無事にドラム式洗濯機を設置できたら、長く快適に使うために、以下の点に気をつけましょう。
- 洗剤・柔軟剤は適量を守る:多すぎるとすすぎ残しの原因になり、カビや臭いの元になります。少なすぎても洗浄力が落ちます。必ず製品の表示に従いましょう。
- 洗濯物は詰め込みすぎない:容量の7~8割程度が目安です。詰め込みすぎると洗浄力や乾燥効率が低下し、衣類も傷みやすくなります。
- 洗濯終了後はすぐに取り出し、ドアを開けておく:洗濯槽内に湿気がこもるのを防ぎ、カビの発生を抑えます。小さなお子さんやペットがいるご家庭では、ドアのロック機能などを活用して安全に配慮してくださいね。
- 乾燥フィルターの掃除は毎回行う:面倒でも、これが乾燥効率を保ち、故障を防ぐ基本です。
- ドアパッキンや洗剤投入ケースをこまめに拭く:水滴や洗剤カスが残らないように、使用後にサッと拭くだけでも効果があります。
- 定期的に槽洗浄・槽乾燥を行う:月に1回程度を目安に、メーカー推奨の方法で洗濯槽を清潔に保ちましょう。
少しの手間をかけることで、ドラム式洗濯機の性能を最大限に引き出し、長く愛用することができますよ。
まとめ:ドラム式洗濯機購入を後悔しないための最終判断
ここまで、ドラム式洗濯機について、「やめとけ」と言われる理由から、それでも選ぶ場合の注意点や賢い使い方まで、詳しくお話ししてきました。
ドラム式洗濯機は、家事の負担を大きく減らしてくれる可能性を秘めた、とても魅力的な家電です。しかし、その一方で、価格の高さや設置の制約、メンテナンスの手間など、事前に知っておくべきデメリットも確かに存在します。
ドラム式洗濯機を「やめとけ」と言われる理由と後悔しないための総括
- 高価な買い物であることの認識:本体価格だけでなく、修理費用やランニングコストも考慮に入れましょう。
- 設置環境の徹底確認:サイズ、重量、搬入経路、防水パンなど、クリアすべきハードルは多いです。
- 洗浄力と衣類への影響の理解:得意な汚れ、不得意な汚れがあり、衣類が傷む可能性もゼロではありません。
- 乾燥機能への過度な期待は禁物:時間、シワ、フィルター掃除の手間など、現実的なデメリットも把握しましょう。
- こまめなメンテナンスの必要性:カビや臭いを防ぐためには、日々の努力が不可欠です。
- 騒音・振動への配慮:特に集合住宅では、周囲への影響も考える必要があります。
- 自分のライフスタイルとの適合性:本当に乾燥機能が必要か、メンテナンスの手間を許容できるか、など、自分にとってのメリット・デメリットを天秤にかけることが重要です。
結局のところ、ドラム式洗濯機が「買い」なのか「やめとけ」なのかは、使う人の価値観やライフスタイル、そして何を重視するかによって大きく変わってくるのだと思います。
「とにかく時短したい!」「雨の日でも気にせず洗濯したい!」という方にとっては、多少の手間やコストをかけても導入する価値のある素晴らしい家電でしょう。一方で、「洗浄力重視!」「本体は安く抑えたい」「こまめな手入れは苦手…」という方にとっては、もしかしたら縦型洗濯機の方が合っているのかもしれません。
大切なのは、情報を鵜呑みにするのではなく、メリットとデメリットを両方しっかりと理解した上で、ご自身で納得して選ぶことです。この記事が、皆さんの後悔しない洗濯機選びの一助となれば、こんなに嬉しいことはありません。
じっくり比較検討して、あなたの毎日を快適にしてくれる、最高のパートナーを見つけてくださいね!