スバルの代表的なSUVとして、多くの方に愛されている「フォレスター」。雪道や悪路にも強いAWDシステムや、先進の安全技術「アイサイト」など、魅力的なポイントがたくさんありますよね。「いつかはフォレスターに乗って、アウトドアを楽しみたいな」なんて、憧れを抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
でも、いざ購入を考えて調べてみると、「フォレスター やめとけ」「買って後悔した」「維持費が高いって本当?」といった、少し気になる言葉を目にすることもあるかもしれません。本当に信頼できる車なのでしょうか?
せっかく大きな買い物をするのですから、後で「こんなはずじゃなかった…」と肩を落とすようなことは絶対に避けたいですよね。今回は、スバル フォレスターの購入を検討されている皆さんが後悔しないために、なぜ「やめとけ」と言われることがあるのか、その具体的な理由を7つに絞って、詳しく、そして分かりやすく解説していきたいと思います。この記事を読めば、フォレスターが本当にあなたにとってベストな選択なのか、冷静に考えるきっかけになるはずですよ。
この記事でお伝えしたいこと
- スバル フォレスターの基本的な概要とその魅力
- フォレスターの購入を「やめた方がいい」と言われる7つの具体的な理由
- 特に注意しておきたいエンジンやトランスミッションの特性とリスク
- 燃費や維持費、リセールバリューに関する現実的な情報
- それでもフォレスターを選びたい場合に後悔しないための賢い選択肢と注意点
- ご自身のライフスタイルや価値観と照らし合わせて、最適なSUVを選ぶためのヒント
フォレスターってどんなSUV?まずは基本を知ろう
まずはじめに、スバル フォレスターがどんな車なのか、基本的なところからご説明しますね。この車の歴史や特徴を知ることで、なぜ多くの人に支持され、そして同時にどんな点に注意が必要なのかが見えてくると思います。
スバルの代表的SUVとしての歴史と特徴
フォレスターは、1997年に初代モデルが登場して以来、スバルを代表するクロスオーバーSUVとして進化を続けてきました。その名前「Forester」は「森を育む人」という意味で、自然との共生やアウトドアライフをイメージさせますよね。
初代から一貫しているのは、スバル独自の「シンメトリカルAWD(四輪駆動)」と「水平対向エンジン」を核とした、優れた走行性能と安全性能の追求です。特に雪道や悪路での安定した走りは、多くのユーザーから高い評価を得ています。
現行モデルは2018年に登場した5代目(SK型)で、プラットフォームには「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」を採用し、走行性能や衝突安全性能がさらに向上しました。また、予防安全技術「アイサイト」も進化を続けており、運転支援機能も充実しています。

本格的なSUVとしての実力を持ちながら、街乗りでの扱いやすさも兼ね備えているのが、フォレスターの大きな特徴と言えるでしょう。
フォレスターが人気を集める理由
では、なぜフォレスターは長年にわたって多くの人に選ばれ続けているのでしょうか。その人気の理由をいくつか挙げてみますね。
- 卓越したAWD性能:雪道、雨の日の高速道路、未舗装路など、様々な路面状況で高い安定性と走破性を発揮します。特に「X-MODE」という悪路走破支援システムは、初心者でも安心してオフロード走行を楽しめると評判です。
- 先進安全技術「アイサイト」:ステレオカメラを使った高度な運転支援システムで、衝突被害軽減ブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールなどが搭載されています。事故を未然に防ぐための機能として、高い信頼を得ています(搭載されるアイサイトのバージョンは年式やグレードにより異なります)。
- 実用的なパッケージング:見晴らしの良い運転席からの視界、広い室内空間、大容量のラゲッジスペースなど、日常使いからレジャーまで幅広く対応できる実用性が魅力です。
- 高いボディ剛性と衝突安全性:スバルグローバルプラットフォームの採用により、万が一の事故の際にも乗員を守る高い安全性能を実現しています。
- タフで道具感のあるデザイン:華美な装飾はありませんが、機能性を感じさせる質実剛健なデザインが、アウトドア好きのユーザーを中心に支持されています。
このように、フォレスターは「安全で、よく走り、使えるSUV」として、確固たる地位を築いています。だからこそ、「次の車もフォレスターにしたい」という熱心なファンも多いんですね。でも、その魅力的な点の裏には、やはり注意しておきたいポイントもあるんです。
フォレスターはやめた方がいい!購入を勧めない7つの理由
ここからは、フォレスターの購入を慎重に考えた方が良い理由、つまり「やめとけ」と言われる具体的なポイントを7つに絞って解説していきます。もちろん、これはフォレスターを否定するものではなく、購入後に「知らなかった…」と後悔しないために、ネガティブな情報もしっかりと把握しておいていただきたいという思いからです。
【理由1】CVT(リニアトロニック)のフィーリングと耐久性への懸念
フォレスターをはじめ、現在のスバル車の多くに採用されているトランスミッションが「リニアトロニック」と呼ばれるCVT(無段変速機)です。このリニアトロニックは、スムーズな加速や燃費性能の向上に貢献している一方で、その独特なフィーリングや耐久性について懸念の声が聞かれることがあります。
CVTの特性として、
- ラバーバンドフィール:アクセルを踏み込んだ際に、エンジンの回転数だけが先に上がり、速度が後からついてくるような、ゴムが伸びるような感覚。これが「ダイレクト感がない」「運転していて楽しくない」と感じる方もいます。
- エンジンブレーキの効きが弱い:従来のステップAT(有段オートマチック)に比べると、エンジンブレーキの効きが弱く感じる場合があります。特に長い下り坂などでは注意が必要です(マニュアルモードを使えばある程度は対応できます)。
といった点が挙げられます。もちろん、スバルもリニアトロニックの改良を重ねており、最近のモデルではかなり自然なフィーリングに近づいていますが、それでも従来のAT車に慣れている方にとっては違和感が残るかもしれません。
さらに心配なのが、耐久性に関する問題です。過去の一部のリニアトロニック搭載車(特に初期のモデルやターボ車の一部)では、異音の発生やジャダー(発進時の振動)、最悪の場合は走行不能といったトラブルが報告されたことがありました。国土交通省の自動車不具合情報にも、トランスミッション関連の不具合が散見されます。
もちろん、これは全てのフォレスターに当てはまるわけではありませんし、定期的なメンテナンス(CVTフルードの交換など)を適切に行うことでリスクを低減することは可能です。しかし、万が一CVT本体の交換が必要になった場合、数十万円単位の高額な修理費用がかかることも覚悟しておく必要があります。
特に中古車で購入する場合は、CVTの状態やメンテナンス履歴をしっかりと確認することが重要です。
【理由2】水平対向エンジンのオイル消費・漏れリスクとメンテナンスコスト
スバルの代名詞とも言える「水平対向エンジン(ボクサーエンジン)」は、低重心でスムーズな回転フィールが魅力ですが、その一方でオイル管理に気を使う必要があると言われています。
特に、過去のFB型エンジン(SJ型フォレスターなどに搭載)の一部では、エンジンオイルの異常消費が問題となり、メーカーからサービスキャンペーン(無償修理)が実施されたこともありました。オイル消費が多いと、気づかないうちにオイルレベルが低下し、エンジンに深刻なダメージを与えてしまう可能性があります。
また、水平対向エンジンは構造上、シリンダーヘッド周りなどからオイル漏れが発生しやすい傾向があるとも言われています。特に年数が経った車両や走行距離が多い車両では、オイル滲みや漏れが見られることも少なくありません。修理にはガスケット交換などが必要になり、これも数万円から十数万円の費用がかかることがあります。

そのため、フォレスターのオーナーさんは、
- 定期的なオイルレベルのチェック:最低でも月に一度はオイルレベルゲージで量を確認することが推奨されます。
- 早めのオイル交換:メーカー推奨サイクルよりも早めに、質の良いオイルに交換することがエンジンのコンディション維持につながります。
- 信頼できる整備工場での点検:スバル車に詳しい整備工場で、オイル漏れや滲みがないか定期的に点検してもらうことが大切です。
といった、国産の直列エンジン車などと比べると、やや手間とコストがかかるメンテナンスが必要になることを理解しておく必要があります。このオイル管理を怠ると、エンジン本体の寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。
【理由3】思ったより伸びない実燃費と経済性の課題
フォレスターは、その優れたAWD性能と引き換えに、燃費性能については必ずしも優秀とは言えないという声が多く聞かれます。特に、街乗り中心の使い方や、ターボモデル(SJ型まで設定)では、カタログ燃費と実燃費の乖離が大きいと感じる方もいるようです。
例えば、現行SK型フォレスターのWLTCモード燃費は、
- 2.0L e-BOXER(ハイブリッド):14.0km/L
- 1.8L ターボ(SPORTグレード):13.6km/L
となっていますが、実際の市街地走行では10km/Lを下回ることも珍しくありません。もちろん、運転の仕方や道路状況によって大きく変わりますが、「SUVだから多少燃費が悪くても仕方ない」と割り切れるかどうかがポイントになります。
競合するトヨタ RAV4のハイブリッドモデルや、日産 エクストレイルのe-POWERなどと比べると、フォレスターの燃費は見劣りする場面が多いでしょう。ガソリン価格が高騰している昨今では、この燃費の差が毎月の維持費にボディブローのように効いてくる可能性もあります。
特に年間走行距離が多い方や、経済性を重視する方は、購入前に実燃費の情報をしっかりと収集し、毎月のガソリン代をシミュレーションしておくことを強くおすすめします。「スバルの走りは良いけど、給油の回数が多くてお財布が…」ということにならないようにしたいですね。
【理由4】最新モデル以外では古さを感じる内外装と装備
フォレスターは、モデルライフが比較的長い車種の一つです。そのため、フルモデルチェンジ直後は最新の技術やデザインが投入されますが、モデル末期になると、内外装のデザインや装備内容にやや古さを感じてしまうことがあるかもしれません。
例えば、
- インテリアのデザイン:実用的で使いやすい反面、ライバル車と比べると少し地味で、質感もそこそこといった印象を受ける方もいるようです。特に、インフォテインメントシステム(ナビやオーディオ)の画面サイズや操作性は、年々進化が著しい部分なので、数年前のモデルだと見劣りすることがあります。
- 先進装備の充実度:ヘッドアップディスプレイや大画面メーター、電動パーキングブレーキ+オートブレーキホールドといった、最近の新型車では当たり前になりつつある装備が、グレードや年式によっては搭載されていない場合があります。

もちろん、スバル車は「見た目よりも中身(走りや安全性)で勝負!」という考え方もありますし、シンプルな方が好みという方もいらっしゃるでしょう。しかし、新しいもの好きの方や、最新の快適装備・先進装備を重視する方にとっては、少し物足りなさを感じるかもしれません。
中古車を検討する場合は特に、年式による装備の違いやデザインの変遷をよく確認し、自分が納得できるレベルかどうかを見極めることが大切です。
【理由5】アイサイトの世代による性能差と過信禁物な点
スバルの誇る先進安全技術「アイサイト」は、高い評価を得ていますが、その性能は搭載されているバージョンによって異なります。また、どんなに優れたシステムでも万能ではなく、過信は禁物です。
アイサイトは、Ver.1、Ver.2、Ver.3、アイサイトX(エックス)といったように進化しており、新しいバージョンほど認識範囲が広がり、機能も高度化しています。例えば、初期のアイサイトでは対応できなかったカラー認識(ブレーキランプの検知など)や、よりスムーズな追従走行などが新しいバージョンでは可能になっています。
中古でフォレスターを選ぶ際には、どのバージョンのアイサイトが搭載されているのかを必ず確認しましょう。同じ年式でも、グレードによってバージョンが異なることもあります。
そして、最も重要なのは、アイサイトはあくまで運転支援システムであり、自動運転ではないということです。天候(大雨、濃霧、吹雪、逆光など)や道路状況によっては、システムが正常に作動しない場合があります。特に、ステレオカメラはフロントガラスの汚れや曇りにも影響を受けやすいです。
実際に、
「雪の日にアイサイトが何度も機能を停止してしまい、ヒヤッとした経験がある。やはり最後は自分の目で見て判断しないとダメだと痛感した。」(フォレスターオーナーのブログより)
といった声も聞かれます。アイサイトが付いているからといって油断せず、常に安全運転を心がけることが何よりも大切です。このシステムへの過度な期待は、かえって危険な状況を招く可能性があることを覚えておきましょう。
【理由6】スバル車特有の乗り味と万人受けしない可能性
スバル車、そしてフォレスターには、独特の乗り味や操縦性があります。これを「スバルらしい」「運転が楽しい」と評価するファンが多い一方で、人によっては「硬すぎる」「クセがある」と感じることもあるようです。
- 比較的硬めの足回り:スポーティーなハンドリングや安定性を重視しているためか、国産の同クラスSUVと比べると、足回りが硬めに感じられることが多いです。路面の凹凸を拾いやすく、ゴツゴツとした乗り心地が気になるという方もいます。
- しっかりとしたステアリングフィール:遊びが少なく、路面からのインフォメーションが伝わりやすいステアリングは、運転好きには好まれますが、軽快さを求める方には少し重く感じられるかもしれません。
- 水平対向エンジンのフィーリング:独特のエンジン音や振動も、スバル車ならではの特徴です。これを「心地よい」と感じるか、「気になる」と感じるかは好みが分かれるところです。
「家族みんなで快適に長距離ドライブを楽しみたい」というニーズが強い場合、このスバル特有の乗り味が、同乗者(特に後部座席)にとっては少し疲れるものに感じられるかもしれません。
試乗の際には、運転席だけでなく、助手席や後部座席にも座ってみて、家族の意見も聞いてみることをおすすめします。「運転する自分は楽しいけれど、家族からは不評…」というのは避けたいですよね。万人受けする乗り心地とは少し異なる可能性がある、という点は理解しておきましょう。
【理由7】リセールバリューは期待ほど高くない?グレードや状態による差
「スバル車はリセールバリューが高い」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、フォレスターに関しては、必ずしも全てのグレードや状態の車が高く売れるわけではありません。期待しすぎると、手放す時にがっかりする可能性があります。
確かに、AWD性能や安全性の高さから一定の需要があり、極端に値崩れするようなことは少ない傾向にあります。しかし、
- 人気グレードと不人気グレードの差:やはり市場で人気のあるグレード(例えば、スポーティーなターボモデルや最上級グレードのアドバンスなど)は比較的高値が付きやすいですが、ベースグレードや中間グレードはそれなり、ということも。
- ボディカラー:定番の白や黒、スバルらしいブルーなどは人気ですが、個性的な色や不人気色は査定額が下がる要因になります。
- 走行距離と年式:これはどの車にも言えることですが、過走行や低年式の車は当然リセールが厳しくなります。
- 修復歴や内外装の状態:事故による修復歴がある車や、内外装に大きな傷や汚れがある車は大幅な減額対象です。
- デュアロジックではなくCVTですが、トランスミッションの状態:前述したCVTのトラブルリスクが懸念されるため、状態の悪いものは敬遠されがちです。
- モデルチェンジの影響:新型が登場すると、旧型の相場は下がるのが一般的です。
といった要因で、リセールバリューは大きく変動します。
また、最近の競合SUVも非常に魅力的で人気が高いため、中古車市場での競争も激化しています。「スバルだから安心」と安易に考えず、購入時にある程度のリセールを期待するのであれば、人気グレードやカラーを選び、丁寧に乗ってメンテナンスをしっかり行うことが大切です。そして、過度な期待はしない方が精神衛生上良いかもしれませんね。
それでもフォレスターに乗りたい!後悔しないためのチェックポイント
ここまでフォレスターの注意点を中心にお伝えしてきましたが、「それでもやっぱりフォレスターの魅力は捨てがたい!」「自分には合っていると思う!」という方もいらっしゃると思います。その強い気持ちは、きっとフォレスターとの良い出会いにつながるはずです。
もし、これらのリスクを理解した上でフォレスターを選ぶのであれば、後悔する可能性を少しでも減らすために、以下の点をしっかりと確認・実行することをおすすめします。
【対策1】グレード選びは慎重に!エンジンと装備内容を理解する
フォレスターには、様々なグレードがあり、それぞれエンジンや装備内容が異なります。自分の使い方や予算、重視するポイントに合わせて、最適なグレードを選ぶことが後悔しないための第一歩です。
現行SK型フォレスターの主なグレードと特徴(2024年初頭時点の一般的な情報に基づく)は以下の通りです。
グレード | パワートレイン | 主な特徴 |
---|---|---|
Touring | 2.0L e-BOXER | ベーシックグレード。基本的な安全装備は充実。 |
X-BREAK | 2.0L e-BOXER | 撥水シートやオレンジアクセントなど、アウトドア志向の装備。 |
Advance | 2.0L e-BOXER | 本革シートや先進安全装備が充実した最上級グレード。 |
SPORT | 1.8L 直噴ターボ | 力強い加速が魅力のターボモデル。専用の内外装。 |
STI Sport | 1.8L 直噴ターボ | STIチューニングの足回りなど、走りに特化した最上位スポーティグレード。 |
例えば、
- 街乗りや穏やかな運転が中心なら、e-BOXER搭載グレードで十分かもしれません。
- 高速道路での追い越しや、力強い走りを求めるなら、SPORTやSTI Sportといったターボモデルが魅力的でしょう。
- アウトドアでの使い勝手を重視するなら、X-BREAKの撥水機能は嬉しいポイントです。
- 快適装備や質感を重視するなら、Advanceが満足度が高いかもしれません。
カタログやウェブサイトで装備内容をじっくり比較し、必要であれば販売店で詳しい説明を聞きましょう。特に中古車の場合は、年式によって標準装備やオプション設定が異なるため、注意が必要です。
【対策2】試乗は必須!CVTとアイサイトのフィーリングを体感
これはフォレスターに限った話ではありませんが、購入前には必ず試乗してください。特に、CVTのフィーリングやアイサイトの作動感は、実際に体験してみないと分からない部分が多いです。可能であれば、複数のグレードに試乗して比較できると理想的ですね。
試乗する際には、以下の点を意識すると良いでしょう。
- 様々な走行シーンで試す:市街地のストップ&ゴー、バイパスや高速道路での加速・巡航、坂道での発進や登坂能力など。
- CVTの挙動を確認:アクセル操作に対する反応、変速ショックの有無(ステップ変速制御のフィーリング)、エンジンブレーキの効き具合など。
- アイサイトの機能を試す(安全な範囲で):全車速追従機能付クルーズコントロールの加減速の滑らかさ、レーンキープアシストの作動感などを体験してみましょう。
- 乗り心地と静粛性:運転席だけでなく、助手席や後部座席にも乗ってみて、乗り心地やロードノイズ、エンジン音などを確認します。
- 駐車のしやすさ:ボディサイズや最小回転半径を確認し、実際に車庫入れなどを試してみると、日常での使い勝手がイメージしやすくなります。

少しでも違和感や不安を感じたら、遠慮なく販売店のスタッフに質問しましょう。納得いくまで試乗し、自分に合うかどうかを見極めることが大切です。
【対策3】信頼できる販売店選びと保証の確認
安心してフォレスターに乗り続けるためには、購入するお店選びも非常に重要です。特に中古車の場合は、車の状態だけでなく、お店の信頼性やアフターサービスの内容をしっかりと確認しましょう。
- 正規ディーラー(認定中古車):品質や保証の面で最も安心感があります。スバル車に関する専門知識も豊富です。価格はやや高めになる傾向があります。
- スバル専門店:スバル車に特化した整備工場や販売店も存在します。ディーラー同様、専門知識が期待でき、時には掘り出し物が見つかることも。
- 一般的な中古車販売店:保証内容(期間、範囲、保証修理の上限額など)を細かく確認しましょう。「現状渡し」や極端に短い保証期間のお店は避けた方が無難です。
購入時には、整備記録簿(メンテナンスノート)の有無や内容を確認し、過去のメンテナンス状況を把握することも大切です。特に、CVTフルードやエンジンオイルの交換履歴は重要なチェックポイントですよ。
保証については、エンジンやトランスミッションといった主要部分がカバーされているか、消耗品は対象外かなど、細かい条件までしっかりと目を通し、不明な点は必ず質問するようにしましょう。
【対策4】メンテナンス計画と維持費のシミュレーション
フォレスターを良いコンディションで長く乗るためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。購入前に、どのようなメンテナンスが必要で、どれくらいの費用がかかるのかを把握し、維持費全体のシミュレーションをしておきましょう。
主なメンテナンス項目と費用の目安(一般的なケースであり、状況により異なります):
- エンジンオイル交換:3,000~5,000km毎、または半年に一度。費用はオイルの種類や量によりますが、5,000円~15,000円程度。
- オイルフィルター交換:オイル交換2回に1回程度。1,500円~3,000円程度。
- CVTフルード交換:メーカー推奨は無交換または長寿命とされていますが、コンディション維持のためには40,000km~60,000km毎の交換を推奨する専門家もいます。費用は20,000円~40,000円程度。
- タイヤ交換:走行距離や使用状況によりますが、3~5年程度。4本で50,000円~100,000円以上(タイヤの銘柄やサイズによる)。AWDなので4本同時交換が基本です。
- バッテリー交換:2~3年程度。15,000円~30,000円程度。アイドリングストップ車用は高価な傾向。
- ブレーキパッド交換:30,000km~50,000km程度。フロント左右で15,000円~30,000円程度。
- 車検費用:法定費用に加えて、整備費用や部品交換費用がかかります。2年毎に10万円~20万円程度(交換部品による)。
これに加えて、自動車税、任意保険料、ガソリン代、駐車場代などもかかります。これらの費用を合計すると、年間でかなりの金額になることを覚悟しておきましょう。無理のない維持計画を立てられるかどうかが、長く付き合えるかの分かれ道です。
【対策5】競合車種との徹底比較
フォレスターは魅力的なSUVですが、同クラスには他にもたくさんのライバル車が存在します。一つの車種に絞り込む前に、必ず競合車種と比較検討することを強くおすすめします。
フォレスターの主な競合車種としては、
- トヨタ RAV4:力強いデザインと豊富なパワートレイン(ガソリン、ハイブリッド、PHEV)。高い人気とリセールバリュー。
- 日産 エクストレイル:e-POWERによるスムーズで力強い走り。プロパイロットなどの先進技術も充実。
- ホンダ ZR-V / CR-V(海外モデル含む):上質な内外装とスポーティーな走り。e:HEV(ハイブリッド)の評価も高い。
- マツダ CX-5 / CX-60:美しいデザインと高い質感の内装。ディーゼルエンジンの選択肢も。
- 三菱 アウトランダーPHEV:プラグインハイブリッドによる優れた環境性能と電動走行の静粛性。
これらの車種と、フォレスターの
- 走行性能(AWD性能、加速感、ハンドリング)
- 燃費性能
- 安全装備
- 室内空間と積載性
- 内外装のデザインと質感
- 価格と維持費
- リセールバリュー
といった点を、ご自身の優先順位に照らし合わせて比較してみましょう。実際に試乗して乗り比べてみるのが一番分かりやすいですよ。そうすることで、フォレスターの強みや弱みがより明確になり、本当に自分に合った一台なのかどうかを客観的に判断できるはずです。
フォレスター購入をやめた方がいい理由の総括と賢いSUV選び
今回は、スバル フォレスターについて、「やめとけ」と言われる理由や、それでも購入を検討する場合の注意点について詳しくお話ししてきました。最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。
フォレスター購入検討時の重要ポイント
- CVTの特性と耐久性:独特のフィーリングがあり、過去には耐久性に関する懸念も。高額修理のリスクも考慮。
- 水平対向エンジンのオイル管理:オイル消費や漏れのリスクがあり、定期的なチェックとメンテナンスが不可欠。
- 燃費性能:AWDシステムとのトレードオフで、同クラスのハイブリッド車などと比べると見劣りすることも。
- 内外装と装備の古さ:モデルライフが長いため、最新モデル以外はデザインや装備に古さを感じる可能性。
- アイサイトの過信禁物:バージョンによる性能差があり、万能ではない。あくまで運転支援システムと認識する。
- スバル特有の乗り味:硬めの足回りなど、好みが分かれる可能性。同乗者の意見も重要。
- リセールバリューへの過度な期待は禁物:グレードや状態により大きく変動。競合も多い。
- それでも選ぶなら:グレード選定、徹底的な試乗、信頼できる店選び、維持費の把握、競合比較が不可欠。
フォレスターは、スバルならではのAWD技術や安全思想が詰まった、非常に魅力的なSUVであることは間違いありません。雪道や悪路での安心感、そして運転の楽しさは、多くのオーナーさんを虜にしています。
しかし、その一方で、CVTのフィーリングやエンジンメンテナンスの注意点、燃費性能など、購入前に知っておくべき現実も確かに存在します。「やめとけ」という言葉は、こうした情報を知らずに購入してしまい、後で「思っていたのと違った…」と後悔する人を少しでも減らしたいという、ある種の親切心から発せられているのかもしれませんね。
大切なのは、魅力的な面だけでなく、注意すべき点もしっかりと理解した上で、ご自身のライフスタイル、価値観、そして予算と照らし合わせて、総合的に判断することです。「みんなが良いって言うから」ではなく、「自分にとって本当に必要な車なのか」をじっくりと考えてみてください。
この記事が、皆さんの賢いSUV選びの一助となり、フォレスターとの素晴らしいカーライフ(あるいは、もっとご自身に合った別の車との出会い)に繋がることを心から願っています。焦らず、たくさんの情報を集めて、納得のいく一台を見つけてくださいね。応援しています!