L字デスクは買うな!後悔する6つの致命的デメリットと賢い選び方

やめとけ

「作業スペースが広々としていて、なんだか仕事も勉強も捗りそう!」そんなイメージから、L字デスクに憧れを抱いている方も多いのではないでしょうか。特に、テレワークやオンライン授業が普及し、自宅での作業環境を快適にしたいと考える学生さんや社会人の方にとって、L字デスクは魅力的な選択肢の一つに見えるかもしれませんね。

広々とした天板は、パソコン作業だけでなく、書類を広げたり、趣味のものを置いたりするのにも便利そうです。でも、インターネットで「L字デスク」と検索してみると、「L字デスク やめとけ」「L字デスク 後悔」「L字デスク 使いにくい」なんて、ちょっと気になる言葉も一緒に表示されることがあるんです。

「え、そんなに便利そうなのに、何か問題があるの…?」と、購入を検討している方は不安に感じてしまったのではないでしょうか。一体どうして、そんな声があがってしまうのでしょう?

この記事では、L字デスクについて、なぜ一部で「買うな」「やめとけ」と言われてしまうのか、どんな点に注意しないと、憧れだけで購入した結果、大きな後悔につながってしまうのか、その理由を一つひとつ丁寧に、そして皆さんに分かりやすくご説明していきたいと思います。

もちろん、L字デスクには素晴らしいメリットがたくさんありますし、上手に活用して快適な作業環境を実現している方も大勢いらっしゃいます。でも、今回はあえて「やめとけ」と言われる側面から、皆さんが大切なデスク選びで失敗しないためのお手伝いができれば嬉しいです。毎日使う家具だからこそ、じっくりと考えていきましょうね。

この記事でお伝えしたいこと

  • L字デスクの基本的な形状と、なぜ多くの人を惹きつけるのかという一般的な魅力
  • なぜL字デスクが「買うな」「やめとけ」と言われることがあるのか、その具体的な6つの理由と、そこに潜む落とし穴
  • L字デスクを購入して後悔しやすいケースや、知っておくべき潜在的なデメリット
  • それでもL字デスクを導入したいと考えた場合に、失敗を避け、賢明な判断をするための重要な注意点と選び方のコツ
  • ご自身の部屋の広さや作業スタイル、そして価値観に、L字デスクという選択が本当に合っているのかを見極めるためのヒント

  1. L字デスクとは?その概要と一般的な魅力
    1. L字デスクの基本的な形状と種類
    2. L字デスクが多くの人を惹きつける一般的な魅力
  2. L字デスクはやめとけと言われる6つの深刻な理由
    1. 【理由①】部屋のスペースを想像以上に圧迫し、レイアウトが極めて困難になるから
    2. 【理由②】実際には使わない「デッドスペース」が生まれやすいという矛盾
    3. 【理由③】部屋の掃除がしにくく、配線処理も複雑でごちゃごちゃしがち
    4. 【理由④】価格が高く、組み立てや移動も大変で、処分にも困るから
    5. 【理由⑤】姿勢が悪くなりやすく、肩こりや腰痛の原因になる可能性
    6. 【理由⑥】集中力が散漫になりやすく、かえって作業効率が落ちることも
  3. それでもL字デスクを選ぶなら?後悔しないための賢い選択と注意点
    1. 【ポイント①】部屋の広さと設置場所の寸法を徹底的に計測し、生活動線も考慮する
    2. 【ポイント②】自分の作業スタイルに合わせて、L字の左右のどちらをメインにするか、どう使うかを具体的に計画する
    3. 【ポイント③】素材や構造、安定性を吟味し、レビューや実物確認で品質を見極める
    4. 【ポイント④】配線処理の工夫と、掃除のしやすさも購入前に考慮に入れる
    5. 【ポイント⑤】まずはI字デスク+サイドワゴン(あるいは小型テーブル)から試してみるのも一手
  4. L字デスク購入で後悔しないための「買うな」理由総括

L字デスクとは?その概要と一般的な魅力

まずはじめに、「L字デスクって、具体的にどんな形のデスクなの?」「普通のデスクと比べて、何が良いの?」という方のために、L字デスクの基本的なところからご説明しますね。その特徴や人気の理由を知ることは、今回のテーマを深く理解する上でとても大切なんです。

L字デスクの基本的な形状と種類

L字デスクとは、その名の通り、天板がアルファベットの「L」の形をしているデスクのことです。通常の長方形のデスク(I字デスクとも呼ばれます)に、もう一つ袖となる天板が直角に連結されたような形状をしています。このL字の形状によって、作業スペースを左右、あるいは前後に広くとることができるのが最大の特徴です。「コーナーデスク」と呼ばれることもありますね。

L字デスクにも、いくつかのタイプがあります。代表的なものとしては、

  • 一体型L字デスク:L字型の天板が一体となっているタイプ。安定感があり、デザイン的にもスッキリしているものが多いです。
  • 連結型L字デスク(メインデスク+サイドデスク):長方形のメインデスクに、サイドデスクを連結させてL字型にするタイプ。レイアウトの自由度が高く、左右どちらにでもサイドデスクを配置できるものや、後からサイドデスクを追加できるものもあります。
  • 天板昇降機能付きL字デスク:一部または全体の天板の高さを電動や手動で調整できるタイプ。スタンディングデスクとしても使用でき、健康志向の方に人気です。
  • 収納一体型L字デスク:デスク下に棚や引き出し、あるいは上棚などが一体化されているタイプ。収納力を重視する方に向いています。

素材も、木製、スチール製、ガラス製など様々で、デザインやサイズも豊富にラインナップされています。お部屋の雰囲気や用途に合わせて選べるのが魅力ですね。

L字デスクが多くの人を惹きつける一般的な魅力

L字デスクが、多くの人々、特にPC作業を長時間行う方や、複数の作業を同時にこなしたい方から人気を集めているのには、いくつかの理由があると考えられます。

  • 広大な作業スペース:何と言っても、L字デスク最大の魅力は、その広々とした天板です。メインの作業スペースの他に、もう一つサブの作業スペースが確保できるため、
    • パソコン作業をしながら、隣で書類を広げたり、本を読んだりできる。
    • 複数のモニターを設置しやすい(デュアルモニター、トリプルモニターなど)。
    • プリンターやスキャナーといった周辺機器を、手の届く範囲に置ける。
    • 趣味の道具(例えば、プラモデル製作、絵画、手芸など)を広げても、PC作業スペースを圧迫しない。

      といった、ゆとりのある作業環境を実現できます。

  • 作業効率の向上(と言われる):手が届く範囲に必要なものを全て配置できるため、作業中の移動が少なくなり、集中力を維持しやすく、作業効率が上がると言われています。「コックピット型」とも呼ばれ、包み込まれるような感覚で作業に没頭できるという声も。
  • デッドスペースの有効活用:部屋のコーナー(角)部分に設置することで、デッドスペースになりがちな角を有効に活用できる場合があります。
  • 見た目の良さ・おしゃれ感:L字デスクは、その形状から、どこかプロフェッショナルな作業空間を演出してくれます。「できる人」のデスク、といったイメージを持つ方もいるかもしれませんね。スタイリッシュなデザインのものも多く、インテリアとしての魅力も。

これらの魅力から、「もっと作業スペースが欲しい!」「仕事や勉強の効率を上げたい!」「おしゃれな書斎を作りたい!」と考える方々にとって、L字デスクは非常に魅力的な選択肢として映るんですね。

しかし、その広さや見た目の良さの裏には、購入前に知っておくべき、意外な落とし穴やデメリットもたくさん隠れているのです。


L字デスクはやめとけと言われる6つの深刻な理由

さて、ここからが本題です。L字デスクの概要と魅力をご理解いただいたところで、なぜ一部で「L字デスクはやめとけ」「買って後悔した」という、購入をためらわせるような声があがってしまうのか、その具体的な理由を6つに絞って、詳しくご説明していきたいと思います。

これらの理由を知っておくことは、皆さんがL字デスクを購入して「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために、非常に重要になってくるはずです。

【理由①】部屋のスペースを想像以上に圧迫し、レイアウトが極めて困難になるから

L字デスクの最大の魅力である「広大な作業スペース」は、同時に最大のデメリットにもなり得るという、皮肉な現実があります。それは、L字デスクが、あなたが思っている以上に部屋のスペースを占有し、そして部屋全体のレイアウトを著しく制限してしまうということです。

「L字だから、部屋の角に置けばスッキリ収まるはず」と安易に考えていると、実際に設置してみた時の圧迫感に驚くことになるかもしれません。

  • 絶対的な占有面積の大きさ:L字デスクは、同じ幅のI字デスクと比較して、奥行き方向にも大きなスペースを必要とします。特に、両方の辺が長いタイプのL字デスクの場合、その占有面積はかなりのものになります。6畳や8畳といった、それほど広くない部屋に置こうとすると、部屋の大部分がデスクで埋まってしまい、他の家具の配置が非常に難しくなったり、生活動線が確保できなくなったりする可能性があります。
  • 設置場所の制約:L字型という形状ゆえに、基本的には部屋のコーナー(角)に設置するのが一般的です。しかし、部屋の窓の位置やドアの位置、クローゼットの扉の開き方、コンセントの位置などによっては、思うように角に設置できないこともあります。無理に設置しようとすると、窓を塞いでしまったり、ドアの開閉に支障が出たりすることも。
  • レイアウト変更の困難さ:一度L字デスクを設置してしまうと、その大きさと形状から、後で部屋の模様替えをしようと思っても、デスクの移動や配置変更が非常に困難になります。「ちょっと気分転換に家具の配置を変えたいな」と思っても、L字デスクがネックになって諦めざるを得ない、なんてことも。
  • 圧迫感によるストレス:特に狭い部屋に大きなL字デスクを置くと、物理的なスペースだけでなく、視覚的にも大きな圧迫感を感じることがあります。これが、知らず知らずのうちにストレスの原因になることも。

「広いデスクで快適に作業したい!」という思いが先行し、部屋の広さや他の家具とのバランスを十分に考慮せずに購入してしまうと、「デスクは広くなったけど、部屋全体が狭くて息苦しくなってしまった…」という本末転倒な結果を招きかねません。

特に、一人暮らしのワンルームや、書斎専用ではない部屋(例えば寝室の一角など)に置こうと考えている方は、要注意です。

購入前には、必ず設置予定の部屋の寸法を正確に測り、L字デスクのサイズ(幅、奥行き、高さ)と照らし合わせて、本当に無理なく設置できるか、そして設置した場合の部屋全体のイメージや生活動線を、具体的にシミュレーションすることが不可欠です。メジャー片手に、床に新聞紙などを広げて大きさを再現してみるのも良いでしょう。

「L字デスク、憧れて買ったけど、うちの6畳の部屋にはデカすぎた…。部屋の半分くらいデスクになっちゃって、ベッドとの間もギリギリ。正直、圧迫感がすごくて後悔してる。」(大学生AさんのSNS投稿より)

この「スペース問題」が、L字デスクを「やめとけ」と言わしめる、最も大きな理由の一つなのです。

【理由②】実際には使わない「デッドスペース」が生まれやすいという矛盾

L字デスクの魅力は広大な作業スペースですが、実は、そのL字の「コーナー部分」が、意外と使いにくく、有効活用されないまま「デッドスペース」になってしまうケースが少なくありません。これは、L字デスク特有の形状からくる構造的な問題とも言えます。

L字の角の部分は、

  • 手が届きにくい:椅子に座った状態からだと、コーナーの奥まった部分は手が届きにくく、物を置いても取り出しにくかったり、作業スペースとしては活用しづらかったりします。
  • 身体の向きを変える必要がある:コーナー部分をメインの作業スペースとして使おうとすると、身体を斜めに向ける必要があり、これが長時間の作業では不自然な姿勢を強いることになり、かえって疲労の原因になることも。
  • モニターの配置が難しい:デュアルモニターなどを設置する場合、コーナー部分にモニターを置くと、画面までの距離が遠くなったり、視線移動が大きくなったりして、見づらいと感じることがあります。

その結果、多くの人が、L字のどちらか一方の辺をメインの作業スペースとして使い、もう一方の辺はサブの物置スペースとして、あるいはコーナー部分は観葉植物や小物を置く程度の「飾り棚」のような使い方になってしまいがちです。

「広いスペースを有効活用できると思ったのに、結局使っているのはI字デスクと変わらない範囲だけだった…」なんてことにもなりかねません。

もちろん、L字の形状を上手に活かして、メインPCとサブPCを使い分けたり、作業内容によって使う辺を変えたりと、工夫次第で有効活用することは可能です。しかし、そのためには、購入前に「L字のスペースを具体的にどう使うのか」という明確な目的意識と、それを実現するためのレイアウトプランが必要になります。

漠然と「広ければ便利だろう」という考えだけで購入すると、持て余したスペースが、ただ物で溢れかえるだけの「魔の三角地帯」になってしまう危険性があるのです。

「L字デスクの角の部分、結局何を置いても使いにくくて、気づいたらホコリだらけの物置になってる。もっとちゃんと使い方考えてから買えばよかったな。」(在宅ワーカーBさんの嘆き)

「広い」という言葉の響きだけで選ぶのではなく、その広さを本当に自分が必要とし、かつ有効に使えるのかを、冷静に考える必要があるでしょう。

【理由③】部屋の掃除がしにくく、配線処理も複雑でごちゃごちゃしがち

L字デスクは、その大きさと形状から、日々の掃除や、PC周りの配線処理といった点で、I字デスクよりも手間がかかり、ストレスを感じやすいというデメリットがあります。

まず、掃除のしにくさについてです。

  • デスク下の掃除が大変:L字型のため、デスク下の空間が複雑な形状になり、掃除機が入りにくかったり、隅々まで手が届きにくかったりします。特に、一体型のL字デスクの場合、動かすのが困難なため、デスク下のホコリが溜まりやすくなります。
  • 天板の奥が拭きにくい:特にコーナー部分は奥行きがあるため、天板の奥の方を拭き掃除するのが大変です。
  • 脚が多くて邪魔:L字デスクは、その構造上、I字デスクよりも脚の数が多くなる傾向があります。これが、掃除の際に障害物になったり、見た目にもごちゃごちゃした印象を与えたりすることがあります。

次に、配線処理の難しさです。PC周りは、モニター、キーボード、マウス、プリンター、スピーカー、充電器など、多くのケーブルが必要になりますが、L字デスクの場合、

  • ケーブルの取り回しが複雑になる:メインの作業スペースとサブの作業スペース、あるいはコーナー部分に機器を配置する場合、ケーブルをどのように美しく、かつ安全に取り回すかが難しくなります。
  • 配線隠しがしにくい:I字デスクであれば、デスクの背面にケーブルをまとめて隠すといった工夫がしやすいですが、L字デスクの場合は、部屋の角に設置することが多いため、ケーブルが壁とデスクの隙間から見えてしまいやすく、隠すのが難しい場合があります。
  • 電源タップの配置に困る:広い天板のどこからでも電源を取りたい場合、電源タップの配置やケーブルの長さに工夫が必要になります。

その結果、L字デスクの周りが、まるで「ケーブルの巣窟」のようになってしまい、見た目が悪いだけでなく、ホコリも溜まりやすく、掃除もさらに困難になる…という悪循環に陥ってしまうことも。

せっかくおしゃれなL字デスクを買ったのに、足元やデスク周りが配線でごちゃごちゃしていたら、気分も下がってしまいますよね。

もちろん、ケーブルトレーや結束バンド、配線カバーなどを上手に活用すれば、ある程度はスッキリとまとめることは可能です。しかし、そのためには相応の工夫と手間、そして場合によっては追加の費用も必要になります。「ただ置けば快適になる」というわけではないことを、理解しておく必要があるでしょう。

【理由④】価格が高く、組み立てや移動も大変で、処分にも困るから

L字デスクは、その構造の複雑さや使用する部材の多さから、同じくらいの品質のI字デスクと比較して、一般的に価格が高くなる傾向にあります。

特に、しっかりとした作りのものや、デザイン性の高いもの、あるいは昇降機能などが付いたものになると、かなりの高額になることも覚悟しなければなりません。「広いスペースが欲しいけど、予算は抑えたい」という方にとっては、この価格の高さがネックになるかもしれません。

そして、購入後の組み立てや移動の大変さも、見過ごせないポイントです。

  • 組み立ての複雑さと時間:L字デスクは、I字デスクに比べて部品数が多く、構造も複雑なため、組み立てにかなりの時間と手間がかかる場合があります。特に、DIYに慣れていない方や、一人で組み立てようとする場合は、想像以上に大変な作業になることも。説明書が分かりにくい海外製品なども要注意です。
  • 重量と大きさによる移動の困難さ:完成したL字デスクは、非常に重く、かつ大きいため、部屋の中でのちょっとした移動や、引越しの際の運搬が非常に困難です。一度設置したら、そう簡単には動かせない、と覚悟しておいた方が良いでしょう。

さらに、将来的に不要になった場合の処分の問題も考えておく必要があります。L字デスクは大型家具に分類されるため、粗大ごみとして処分するにも費用がかかりますし、解体するのも一苦労です。リサイクルショップに買い取ってもらおうとしても、状態やデザインによっては値が付かないこともあります。

「買ったはいいけど、捨てる時のことを考えていなかった…」とならないように、購入前に処分の方法や費用についても、ある程度見通しを立てておくと安心です。

「使い始めたら便利だろうけど、買うまでと、買った後のことを考えると、なんだか気が重いな…」と感じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。初期投資の高さだけでなく、その後の取り扱いの手間やコストも考慮に入れる必要があるのが、L字デスクなのです。

【理由⑤】姿勢が悪くなりやすく、肩こりや腰痛の原因になる可能性

L字デスクは、作業スペースが広がる一方で、その使い方によっては、かえって不自然な姿勢を長時間続けることになり、肩こりや腰痛といった身体的な不調を引き起こす原因になる可能性がある、という指摘もあります。

特に、以下のような使い方をしている場合は注意が必要です。

  • コーナー部分をメインで使う場合のねじれた姿勢:L字の角の部分にPCモニターを置き、そこをメインの作業スペースとして使う場合、身体を常に斜めに向けて作業することになります。これが、首や肩、腰に不自然なねじれを生じさせ、長時間の作業で負担が蓄積しやすくなります。
  • 左右のスペースを使う際の頻繁な身体の向き変え:メインの作業スペースとサブの作業スペースを頻繁に行き来する場合、その都度身体の向きを大きく変える必要があります。この動きが、かえって身体に負担をかけることがあります。
  • 手が届きにくい場所への無理なアクセス:広い天板の奥の方に置いた物に手を伸ばそうとして、無理な前傾姿勢になったり、身体をひねったりすることが繰り返されると、腰や肩を痛める原因になります。
  • 椅子の位置が固定されにくい:L字のどちらの辺にもアクセスしやすいようにと、椅子の位置が定まらず、中途半端な位置で作業を続けてしまうと、正しい姿勢を保ちにくくなります。

「広いから、どこでも作業できて楽だ」と思っていると、知らず知らずのうちに身体に負担のかかる姿勢を続けてしまい、気づいた時には慢性的な痛みや不調に悩まされる…なんてことにもなりかねません。デスクの広さと、人間工学的に正しい姿勢で作業できるかどうかは、必ずしもイコールではないのです。

L字デスクを使う場合は、

  • メインの作業スペースを明確に決め、そこでは正しい姿勢(モニターとの距離、キーボードやマウスの位置、椅子の高さなど)を保てるようにレイアウトする。
  • 頻繁に使うものは、無理なく手が届く範囲に置く。
  • 身体の向きを変える際は、椅子ごと動かすようにする。
  • 定期的に休憩を取り、ストレッチなどで身体をほぐす。

といった工夫が必要です。もし、あなたが元々姿勢が悪かったり、肩こりや腰痛に悩まされやすかったりする場合には、L字デスクの形状が、その症状を悪化させる可能性も考慮に入れておくべきでしょう。「快適な作業環境」は、単に天板が広いだけでなく、身体への負担が少ないことも重要な要素なのです。

【理由⑥】集中力が散漫になりやすく、かえって作業効率が落ちることも

L字デスクの広い作業スペースは、一見すると作業効率を上げてくれそうに思えますが、人によっては、かえって集中力が散漫になり、作業効率が低下してしまうという、意外な落とし穴があります。

その理由は、

  • 視界に入る情報が多すぎる:広い天板の上に、様々な物(書類、本、趣味の道具、飲みかけのコーヒーなど)が置かれていると、それらが無意識のうちに視界に入り、注意が散漫になりやすくなります。「あれもこれも気になる…」という状態では、一つの作業に深く集中するのが難しくなります。
  • 「片付けの先延ばし」を助長しやすい:スペースに余裕があるため、「とりあえずここに置いておこう」と、物を一時的に置く場所が増えてしまい、結果としてデスクの上が散らかりやすくなります。整理整頓が苦手な人にとっては、L字デスクの広さが、かえって片付けを後回しにする言い訳になってしまうことも。
  • 複数の作業を同時に進めようとして、どれも中途半端になる:メインの作業の横で、別の資料を広げたり、サブモニターで動画を流したりしていると、ついつい意識がそちらに移ってしまい、本来集中すべき作業がなかなか進まない、ということが起こり得ます。マルチタスクは、必ずしも効率的とは限りません。
  • 誘惑が多い:手の届く範囲に趣味のものなどが置いてあると、仕事や勉強の合間についついそちらに手が伸びてしまい、集中力が途切れてしまう原因になります。

「コックピットのように包まれて集中できる」という意見がある一方で、このように「広すぎて逆に落ち着かない」「誘惑が多くて集中できない」と感じる人もいるのです。

特に、元々注意力が散漫になりやすいタイプの方や、整理整頓があまり得意ではない方にとっては、L字デスクの広さが、かえって作業効率を低下させる要因になる可能性も否定できません。

もちろん、L字デスクの上を常に整理整頓し、作業に必要なものだけを置くように心がければ、この問題は軽減できます。しかし、そのためには、ある程度の自己管理能力と、「広いスペースを有効に使いこなす」という意識が必要です。ただ広いだけでは、集中できる環境にはならないということを、覚えておく必要があるでしょう。

以上が、「L字デスクはやめとけ」と言われることがある主な6つの理由です。どれも、L字デスクという家具の特性や、それを実際に使ってみた人が感じやすい悩みや課題を映し出しており、購入前に知っておくべき重要なポイントばかりですね。


それでもL字デスクを選ぶなら?後悔しないための賢い選択と注意点

ここまでL字デスクのデメリットや注意点について詳しくお話ししてきましたが、「うーん、やっぱりL字デスクは、自分には合わないかもしれないな…」と、購入を諦めかけてしまった方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、お待ちください! L字デスクが全ての人にとってダメな選択肢というわけでは決してありません。

その広大な作業スペースや、コーナーを有効活用できる可能性、そして何よりも「自分だけの快適な作業空間」を作り上げられるという魅力は、依然として大きいものです。そして、デメリットをしっかりと理解し、ポイントを押さえて賢く選べば、きっと素晴らしいL字デスクライフを送ることができるはずです。

大切なのは、L字デスクの「メリット」と「デメリット」を天秤にかけ、ご自身の部屋の広さや作業スタイル、そして予算と照らし合わせて、本当に自分にとって必要なのか、そして使いこなせるのかを冷静に見極めることです。ここでは、それでもL字デスクを導入したい!という皆さんのために、後悔しないための賢い選択方法と、購入時の注意点をいくつかご紹介しますね。

【ポイント①】部屋の広さと設置場所の寸法を徹底的に計測し、生活動線も考慮する

L字デスク選びで最も重要なのは、何と言っても「サイズ」と「設置場所」です。購入後に「大きすぎて部屋に入らなかった…」「置けたけど圧迫感がすごい…」「ドアが開かなくなった…」なんてことにならないように、以下の点を徹底的に確認しましょう。

  • 部屋全体の広さと形状を把握する:まずは、L字デスクを設置したい部屋の正確な広さ(〇畳など)と、部屋の形状(四角形か、凹凸があるかなど)を把握します。
  • 設置予定場所の寸法をメジャーで正確に計測する:L字デスクを置きたいコーナー部分の壁の長さ(L字の各辺が接する壁の長さ)、そしてそこから手前にどのくらいのスペースが取れるか(デスクの奥行きと、椅子を引くスペース)を、メジャーを使ってミリ単位で測りましょう。
  • デスクのサイズ(幅・奥行き・高さ)を製品仕様で確認する:購入したいL字デスクの製品ページやカタログで、天板の各辺の長さ(例えば、幅120cm × 奥行き60cmの辺と、幅100cm × 奥行き50cmの辺がL字になっているなど)、そして全体の高さ(天板までの高さ、上棚などがある場合はその高さも)を正確に把握します。
  • 搬入経路の確認:意外と見落としがちなのが、デスクを部屋まで運び込むための経路(玄関ドア、廊下、部屋のドア、階段など)の幅や高さです。特に大きな一体型のL字デスクの場合、分解できないと部屋に入れられない可能性もあります。
  • 生活動線の確保:L字デスクを設置した場合に、部屋の中をスムーズに移動できるか、他の家具(ベッド、棚、クローゼットなど)へのアクセスが悪くならないか、窓やドアの開閉に支障が出ないか、といった生活動線を必ず確認しましょう。デスクと壁の間や、デスクと他の家具の間には、人が通れるだけの十分なスペース(最低でも60cm~70cm程度)を確保したいですね。
  • 圧迫感のシミュレーション:床に新聞紙や段ボールなどをL字デスクの大きさに広げて置いてみて、実際にどのくらいのスペースを占めるのか、部屋全体の圧迫感はどうか、を体感してみるのも非常に有効です。

「だいたいこのくらいかな?」という曖昧な感覚で選ぶのではなく、必ず具体的な数値に基づいて、慎重に検討することが、L字デスク選びで失敗しないための絶対条件です。もし少しでも不安があれば、販売店に相談したり、部屋のレイアウトシミュレーションソフトなどを使ってみるのも良いでしょう。

【ポイント②】自分の作業スタイルに合わせて、L字の左右のどちらをメインにするか、どう使うかを具体的に計画する

L字デスクの広大なスペースを有効活用するためには、購入前に「L字のどちらの辺をメインの作業スペースにするのか」「もう一方の辺やコーナー部分を、具体的に何のために使うのか」という、明確な利用計画を立てておくことが重要です。「とりあえず広ければ何とかなるだろう」という考えでは、結局デッドスペースを生んでしまうだけです。

  • 利き手や部屋のレイアウトを考慮してメインの辺を決める:例えば、右利きの方なら、右側にサブスペースが来るようにL字の左辺をメインにする方が、マウス操作の邪魔にならずにサブスペースの物を手に取りやすいかもしれません。また、窓からの光の入り方や、部屋の入り口からの視線なども考慮して、落ち着いて作業できる方をメインにすると良いでしょう。
  • サブスペースの具体的な用途を決める
    • 書類作業スペース:メインでPC作業をし、サブで書類を広げたり、書き物をしたりする。
    • 周辺機器設置スペース:プリンター、スキャナー、外付けHDD、オーディオインターフェースなどを置く。
    • 趣味の作業スペース:プラモデル製作、ミシン作業、絵画、音楽制作機材などを置く。
    • 参考資料置き場:頻繁に参照する本や資料を手の届く範囲に整理して置く。
  • コーナー部分の活用方法を考える
    • モニターアームの活用:コーナー部分にモニターアームを取り付け、メインモニターやサブモニターを配置する。これにより、デッドスペースになりがちな角を有効活用しつつ、モニターの位置調整の自由度も高まります。
    • 収納スペースとしての活用:コーナーラックや小型の棚を置いて、文房具や小物を整理したり、観葉植物を飾ったりする。
    • あえて何も置かない:無理に物を置かず、スッキリとした空間を保つというのも一つの考え方です。

このように、L字の各スペースの役割分担をあらかじめ決めておくことで、購入後のレイアウトもスムーズに進みますし、デッドスペースを生むことなく、広さを最大限に活かすことができるでしょう。「自分だけの最適なコックピット」をデザインするつもりで、じっくりと計画を練ってみてくださいね。

【ポイント③】素材や構造、安定性を吟味し、レビューや実物確認で品質を見極める

L字デスクは、その構造上、I字デスクよりも安定性が求められますし、長期間快適に使うためには、素材や作りの品質も非常に重要になってきます。特に、比較的安価な海外メーカーの製品なども多く出回っていますので、購入前には以下の点に注意して、品質を見極めるようにしましょう。

  • 天板の素材と厚み、耐荷重
    • 素材:パーティクルボード(MDF)にメラミン化粧板を貼ったものが一般的ですが、その厚みや密度によって強度が変わってきます。無垢材や集成材を使ったものは高価ですが、質感や耐久性に優れます。スチール製やガラス製の天板もありますが、それぞれの特性を理解して選びましょう。
    • 厚み:天板が薄すぎると、重いものを乗せたり、肘をついたりした時にたわんだり、しなったりする可能性があります。最低でも1.5cm~2cm程度の厚みがあるものを選びたいですね。
    • 耐荷重:天板全体でどのくらいの重さまで耐えられるか、必ず確認しましょう。特に、複数のモニターや重いPC本体、プリンターなどを置く場合は、十分な耐荷重があるかどうかが重要です。
  • フレームの素材と構造、安定性
    • 素材:スチール製のフレームが一般的ですが、その太さや肉厚、溶接の品質などによって強度が変わります。
    • 構造:脚の形状(T字脚、C字脚、角脚など)や数、補強フレーム(クロスバーやバックフレームなど)の有無などが、デスク全体の安定性に大きく影響します。特にL字デスクは、コーナー部分の支えがしっかりしているか、各辺の天板を支える脚が適切に配置されているかを確認しましょう。
    • 安定性:実際に少し力を加えて揺らしてみた時に、グラグラしたり、きしんだりしないか。レビューなどを参考に、安定性に関する評価を確認するのも良いでしょう。
  • 組み立て精度や部品の品質:ネジ穴の位置がズレていたり、部品にバリが残っていたり、塗装が剥げていたりといった、品質管理の甘さが見られる製品も残念ながら存在します。可能な限り、実物を確認したり、詳細なレビューを読んだりして、製品の仕上げの丁寧さもチェックしましょう。

特にオンラインで購入する場合は、実物を見ることができないため、ユーザーレビューや専門サイトのレビュー記事、YouTubeの組み立て動画などを徹底的に調べ、製品の品質や安定性に関するリアルな情報を集めることが非常に重要です。あまりにも悪い評価が多い製品や、情報が極端に少ない製品は、避けた方が無難かもしれません。「安かろう悪かろう」では、結局後悔することになってしまいますからね。

【ポイント④】配線処理の工夫と、掃除のしやすさも購入前に考慮に入れる

L字デスクを快適に使い続けるためには、購入前に、配線処理をどうするか、そして日々の掃除をどうするか、といった点についても、ある程度具体的に考えておくことをお勧めします。「買ってから考えよう」では、後で大きなストレスの原因になりかねません。

配線処理について

  • ケーブルトレーや配線ダクトの有無:L字デスクの中には、天板の下にケーブルトレーや配線ダクトが標準で装備されているものや、オプションで追加できるものがあります。これらがあると、電源タップや余ったケーブルをまとめて隠すことができるので、非常に便利です。もし付いていない場合は、後付けできる市販のケーブルオーガナイザーなどを活用することを考えましょう。
  • ケーブルを通す穴(グロメット)の有無と位置:天板にケーブルを通すための穴(グロメット)が開いていると、モニターやキーボードなどのケーブルをスッキリと下に落とすことができます。その穴の位置が、自分の機器の配置と合っているかも確認しましょう。
  • 脚の形状と配線:デスクの脚がパイプ状になっている場合、その内部にケーブルを通せるような製品もあります。

掃除のしやすさについて

  • デスク下の空間:脚の形状や配置によって、デスク下の掃除のしやすさが変わってきます。できるだけ障害物が少なく、掃除機が入りやすいデザインのものを選ぶと良いでしょう。
  • 天板の素材:ホコリが目立ちにくい色や素材か、汚れが拭き取りやすい素材か、なども考慮に入れると良いかもしれません。
  • キャスター付きの収納ワゴンなどの活用:デスク周りに置く収納家具をキャスター付きのものにすると、掃除の際に簡単に移動できて便利です。
  • ロボット掃除機との相性:もしロボット掃除機を使っているなら、L字デスクの脚の形状や高さが、ロボット掃除機の走行を妨げないかも確認しておくと良いでしょう。

「たかが配線、たかが掃除」と侮ってはいけません。これらがスムーズに行えるかどうかは、日々の作業環境の快適さや、デスク周りの見た目の美しさに大きく影響します。購入前に少し手間をかけてでも、これらの点を考慮しておくことで、購入後の満足度が格段に変わってくるはずですよ。

【ポイント⑤】まずはI字デスク+サイドワゴン(あるいは小型テーブル)から試してみるのも一手

「L字デスクの広い作業スペースは魅力的だけど、本当に自分に必要か、使いこなせるか自信がない…」「部屋のスペースも限られているし、いきなり大きなL字デスクを買うのはちょっと勇気がいる…」そんな風に感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。

もしそうであれば、いきなり本格的なL字デスクを購入するのではなく、まずは今お使いのI字デスクに、サイドワゴンや小型のサイドテーブルを組み合わせて、擬似的なL字環境を作ってみるというのも、一つの賢い方法です。

この方法には、以下のようなメリットがあります。

  • 低コストでL字環境を試せる:本格的なL字デスクを購入するよりも、はるかに少ない費用で、L字デスクの使い勝手を体験できます。
  • レイアウトの自由度が高い:サイドワゴンやテーブルは簡単に移動できるので、L字の左右を入れ替えたり、L字にしない時はI字デスクとして使ったりと、柔軟にレイアウトを変更できます。
  • もし合わなくてもダメージが少ない:「やっぱり自分にはL字は合わないな」と感じても、サイドワゴンやテーブルは他の用途で使えますし、大きなL字デスクを処分する手間もありません。
  • 自分の最適なL字のサイズ感や使い方を見つけるヒントになる:実際に使ってみることで、「自分にはこれくらいのサブスペースがあれば十分だな」「コーナー部分はこうやって使うのが便利だな」といった、自分にとって最適なL字デスクのイメージが具体的に見えてくるかもしれません。

この「お試しL字環境」で数週間から数ヶ月過ごしてみて、本当にL字デスクのメリットを実感でき、かつデメリット(例えば、思ったより使わないスペースがある、掃除がしにくいなど)も許容できると感じられたなら、その時こそ、本格的なL字デスクの購入を具体的に検討する良いタイミングと言えるでしょう。逆に、「やっぱりI字デスクで十分だったな」と感じれば、無駄な出費と後悔を避けることができます。

「失敗したくない」という気持ちが強いのであれば、まずはスモールスタートで試してみるという、この慎重なアプローチは非常にお勧めですよ。

これらのポイントを押さえて、ご自身の状況と照らし合わせながら慎重に検討すれば、L字デスクを選んだとしても、きっと後悔する可能性を大きく減らし、その広々とした作業スペースを存分に活かして、快適なPCライフを送ることができるはずです。

大切なのは、メリットだけに目を向けるのではなく、デメリットやリスクもしっかりと理解し、全てを納得した上で決断することなんですね。


L字デスク購入で後悔しないための「買うな」理由総括

さて、ここまでL字デスクについて、「買うな」「やめとけ」と言われてしまう理由や、それでもL字デスクを導入したい場合に後悔しないための賢い選択と注意点など、詳しくお話ししてきました。

最後に、今回の内容をまとめて、皆さんがこの魅力的ながらも扱いの難しい家具を選ぶ上で、本当に心に留めておくべきことは何なのか、おさらいをしておきましょう。

今回の記事でお伝えしてきた、「L字デスクは買うな」と一部で言われることがある主な理由は、以下の6点でしたね。

  • 理由①:部屋のスペースを想像以上に圧迫し、レイアウトが極めて困難になる
    絶対的な占有面積が大きく、設置場所や模様替えの自由度を著しく制限します。
  • 理由②:実際には使わない「デッドスペース」が生まれやすいという矛盾
    特にコーナー部分が活用されず、持て余したスペースが物置化しやすいです。
  • 理由③:部屋の掃除がしにくく、配線処理も複雑でごちゃごちゃしがち
    デスク下の掃除やケーブルの取り回しに手間がかかり、見た目も乱雑になりやすいです。
  • 理由④:価格が高く、組み立てや移動も大変で、処分にも困る
    初期投資だけでなく、購入後の取り扱いや将来的な処分にもコストと手間がかかります。
  • 理由⑤:姿勢が悪くなりやすく、肩こりや腰痛の原因になる可能性
    不自然な体勢での作業を強いられ、身体的な不調を引き起こすリスクがあります。
  • 理由⑥:集中力が散漫になりやすく、かえって作業効率が落ちることも
    視界に入る情報が多すぎたり、整理整頓が難しかったりして、集中を妨げる要因になり得ます。

これらの理由だけを並べて見てしまうと、「やっぱりL字デスクは、メリットよりもデメリットの方が多いのかもしれない…」「自分には使いこなせそうにないな…」と、購入を諦めてしまうかもしれません。

でも、どうか忘れないでください。これらの懸念点は、L字デスクが持つ、広大な作業スペースという大きな魅力の裏にある、注意すべき現実であり、それを理解し、対策を講じれば克服できる可能性もあるということを。

どんな家具にも、必ず長所と短所、そして使う人との相性があります。L字デスクの場合、「広いスペースで複数の作業を効率的にこなしたい」「自分だけの集中できるコックピットのような作業環境を構築したい」という明確な目的と、それを実現するための計画性、そしてある程度の部屋の広さを持つ人にとっては、非常に強力で魅力的な選択肢となり得るのです。

L字デスクを購入して後悔しないために最も重要なのは、インターネット上の「おしゃれな作業部屋」の写真や、「作業効率爆上がり!」といったレビューの言葉にただ憧れるのではなく、

  1. まず、ご自身が「なぜL字デスクが欲しいのか」「L字の広さを、具体的にどのように活用したいのか」という、明確な「利用目的」と「具体的な活用イメージ」を徹底的に掘り下げること。
  2. 次に、L字デスクという家具の特性、メリットとデメリット(特にスペース効率、レイアウトの制約、清掃性、配線性など)を、信頼できる情報源から時間をかけて多角的に、そして真摯に学ぶこと。
  3. そして、ご自身の部屋の広さ、間取り、生活動線、そして作業スタイルやPCスキル、予算といった現実的な状況と照らし合わせて、本当にL字デスクが必要なのか、そして無理なく設置し、快適に使いこなせるのかを、冷静かつ客観的に判断すること。(メジャーでの計測とシミュレーションは必須です!)
  4. 最後に、もし購入すると決めたならば、そのL字デスクの素材、構造、安定性、保証内容などを徹底的に比較検討し、信頼できる製品を選び、配線処理や日々の整理整頓・清掃といった「使いこなすための努力」も厭わないという覚悟を持って、賢明な選択をすること。

これらのステップを一つひとつ丁寧に、そして誠実に行うことが、後で「こんなはずじゃなかった…」と後悔することを避け、ご自身にとって本当に満足のいく、そして長く愛用できるL字デスクとの出会いを実現するための、何よりの道しるべになるのだと、私は思います。

L字デスクは、上手に選び、上手に使えば、あなたの作業効率を格段に向上させ、そして何よりも「自分だけの快適で機能的な作業空間」という、日々のモチベーションを高めてくれる素晴らしい環境を提供してくれる可能性を秘めた家具です。

「買うな」「やめとけ」という言葉は、時に私たちを慎重にさせ、衝動買いを防ぐためのブレーキとなってくれます。しかし、その言葉の裏にある「なぜ?」を深く理解し、そのリスクや課題を克服するための具体的な方策を考え、そして「それでも自分には、このL字デスクが必要なんだ!」と心から確信できるのであれば、その声はもはや障害ではなく、むしろより賢明に、より満足度の高い買い物をするための、貴重なアドバイスへと変わるのではないでしょうか。

この記事が、皆さんのL字デスクという魅力的ながらも奥の深い家具に対する理解を少しでも深め、そして何よりも、皆さんお一人おひとりが、ご自身の作業環境をより快適にするための後悔のない選択をするための一助となれたなら、これほど嬉しいことはありません。

皆さんのデスクワークが、L字デスクと共に(あるいはL字でなくても!)、より創造的で生産的なものとなることを、心から応援しています!

UTA

会社員。営業職で着実に成果を上げ、年収は本業と副業合わせて1,X00万円。副業は投資とライティング。妻と小学生の娘と3人暮らし。休日は家族サービスと自己研鑽に励む。趣味は映画鑑賞。

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