こんにちは。大学生活が始まると、何かと必要になるのが「お金」ですよね。アルバイトで稼いだお金で、友達とご飯に行ったり、欲しいものを買ったり。そんなキャンパスライフを、もっと便利に、もっと豊かにしてくれるのが「クレジットカード」です。
特に大学生向けのクレジットカードは、年会費無料だったり、お得なポイント還元があったりと、初めて持つカードとしては魅力的に映るかもしれません。「これ一枚あれば、なんだか大人になれた気がする!」なんて思ったりする方もいるかもしれませんね。
ですが、インターネットで「大学生 クレジットカード」と検索すると、「やめとけ」「作ると後悔」「借金地獄」といった、少し怖い言葉が飛び交っています。これはいったい、どういうことなのでしょうか?この記事では、大学生がクレジットカードを持つことのリアルな落とし穴と、「やめとけ」と言われる理由を、あなたの輝かしい大学生活を守るために、丁寧に解説していきます。
この記事でお伝えしたいこと
- 大学生がクレジットカードを作るメリットと、それに隠されたリスク
- なぜクレジットカードは「やめとけ」と言われるのか?7つの具体的な理由
- それでもクレジットカードを必要とする場合に、どうすれば後悔しないか
- 大学生のクレジットカードとの賢い付き合い方を総括
大学生がクレジットカードを作るメリットと、それに隠されたリスク
まず、なぜ多くの大学生がクレジットカードを作ろうと思うのか、そのメリットと、それにどういったリスクが潜んでいるのか、基本から見ていきましょう。
クレジットカードを持つことの主なメリット
クレジットカードを持つことには、確かにいくつかの利便性があります。
- 支払いの簡便化:現金を持ち歩く必要がなく、タッチ決済などでスマートに支払いができます。また、ATMで現金を引き出す手間も省けますね。
- オンラインショッピングの利用:様々なオンラインサービスや通販サイトの利用には、クレジットカードが必須となることが多いです。例えば、サブスクリプションサービスや、海外サイトでの購入など、活躍の場は広がります。
- ポイントや特典:利用金額に応じてポイントが貯まったり、空港ラウンジが使えたりといった特典が付帯するカードもあります。上手に使えば、実質的な割引としてお得感を味わえることもありますね。
- 信用情報の構築:将来、住宅ローンや自動車ローン、あるいは賃貸契約などを組む際に必要となる「信用情報」を、若いうちからコツコツと積み上げていくことができます。これは、未来の自分への投資とも言える側面ですね。
特に、アルバイト代が入るようになり、自分の力でお金を使えるようになった大学生にとって、クレジットカードは「大人の証」のように魅力的に映るかもしれませんね。

メリットの裏に潜む大きなリスク
しかし、これらのメリットには、裏側で無視できない大きなリスクが隠されています。それは、「信用」でお金を使えるようになることの危険性です。
現金であれば、財布の中身以上の買い物ができないため、予算管理が自然と行われます。手元にあるお金が全てですから、無駄遣いもしにくいですよね。
しかし、クレジットカードは、利用限度額内であれば、手元に現金がなくても買い物ができてしまうのです。この「後払い」という仕組みが、金銭感覚を狂わせる原因になりかねません。
「今月は使いすぎちゃったな…」と思っても、翌月以降の支払いに回せるため、その場で「お金がない」という現実から目を背けやすくなります。これが、後々返済不能な借金へと繋がる最初のステップになりかねないのです。
特に、まだ社会経験が浅く、金銭感覚が十分に身についていない大学生にとっては、この「後払い」という仕組みは、非常に誘惑が多く、危険な側面を持っていると言えるでしょう。お金は有限であることを、ついつい忘れがちになってしまうのです。
大学生のクレカはやめとけ!勧められない7つの理由
それでは、ここからがこの記事の本題です。なぜ、便利に見えるクレジットカードが、大学生にとって「やめとけ」と言われるほど危険なのでしょうか。その理由を7つに分けて、詳しく見ていきましょう。先輩たちのリアルな声も交えながら、その深刻な落とし穴を深く掘り下げていきます。
【理由①】「後払い」の感覚が薄れ、破滅的な浪費に走りやすい
クレジットカードの最も危険な点は、手元に現金がなくても「信用」でお金を使えてしまうことです。多くの大学生は、まだ限られた収入の中で生活しています。
アルバイト代が月に数万円から十数万円という方がほとんどではないでしょうか。その中で、「払った」という実感なくお金を消費できる仕組みは、非常に危険な誘惑となります。
例えば、友達とのカフェ代、服や趣味のアイテム、飲み会費など、一枚のカードで何でも決済できてしまいます。一つ一つの金額は小さくても、積み重なるとあっという間に大きな金額になるんです。
「今月は少し使いすぎたけど、来月頑張れば大丈夫」という考えは、一度始めると歯止めが利きにくくなります。アルバイトのシフトを増やしても追いつかなくなり、気づけば、最初の利用限度額を超え、さらに利用限度額を引き上げ、返済のために新たな借金をする…という自転車操業に陥る危険性が高いのです。
「大学1年の時に勢いでカードを作ってしまいました。最初はちょっとした買い物で使っていただけなんですが、友達との付き合いも増えて、気づいたら請求額が毎月10万円を超えていたんです。アルバイト代だけでは全然足りなくて、結局リボ払いにして、利息だけで毎月数千円払う羽目に…。あの時、カードを作っていなければ…と後悔しています。もう、クレジットカードを見るのも嫌です。」(大学生 Cさん)
これは、決して特殊な例ではありません。多くの大学生が、こうした金銭感覚の麻痺からくる浪費のワナに陥っているのです。手軽さゆえに、お金を使っている感覚が薄れることが、最大の落とし穴なんですね。
【理由②】気づかぬうちに膨らむ「リボ払い」と高額な利息
クレジットカードの怖いところの一つに、「リボ払い」という仕組みがあります。これは、毎月の支払額を一定にする便利な支払い方法のように見えますが、実は非常に高額な利息がかかる、利用者泣かせの仕組みなのです。
例えば、10万円の買い物をリボ払いにすると、毎月数千円程度の返済で済むようになります。一見すると、「これなら払える!」と思ってしまいがちです。しかし、その裏で年率15%といった高額な手数料がかかるため、元金がなかなか減らず、返済期間が延々とかかることになります。
たとえ月々5,000円の返済を続けても、元金が10万円、年率15%の場合、完済までに2年近くかかり、利息だけで1万5千円以上を余分に支払うことになるんです。もし利用額が増えれば、利息も雪だるま式に膨らんでいきます。
「リボ払いに設定されていて、気づかぬうちに利用してしまっていた」というケースも少なくありません。カード会社によっては、初期設定がリボ払いになっていることもあり、注意が必要です。契約内容は必ず自分で確認しましょう。
大学生の場合、アルバイト代も限られていますから、リボ払いを一度利用してしまうと、返済に追われる生活から抜け出すのが非常に困難になります。これは、まさに「貧困の連鎖」への第一歩になり得るのです。目先の返済額の安さに惑わされてはいけません。
【理由③】信用情報に傷がつく「延滞」のリスク
クレジットカードの支払い期日に遅れると、当然、遅延損害金が発生します。しかし、それ以上に恐ろしいのは、「信用情報」に傷がつくことです。
信用情報とは、個人の借金や返済状況などを記録した、いわば「お金に関する履歴書」のようなものです。クレジットカードの支払いを延滞したり、自己破産をしたりすると、この信用情報に「事故情報」として記録されてしまいます。
この記録は、数年間(延滞の場合5年程度、自己破産の場合7~10年程度)残ると言われています。この記録が残っていると、今後、あなたの人生における様々なお金の取引において、非常に不利になってしまいます。
- 新たなクレジットカードが作れない
- 携帯電話の分割払いが利用できない
- 車のローンや住宅ローンを組めない
- 奨学金や賃貸物件の審査に影響する
- 就職活動において、金融機関や信用が重視される企業では不利になる可能性も
一度失った信用を取り戻すのは、並大抵のことではありません。たとえ少額の延滞でも、その後の人生に長期的な悪影響を及ぼす可能性があるのです。特に学生のうちに傷をつけてしまうと、社会人になってからの選択肢を大きく狭めることになりかねません。

【理由④】カード会社からの度重なる勧誘や情報漏洩のリスク
一度クレジットカードを作ると、あなたの個人情報(氏名、住所、連絡先、利用状況など)はカード会社に登録されます。そうなると、カード会社から様々な勧誘が届くようになります。
- 新しいカードの紹介
- キャッシング(現金の借り入れ)の勧誘
- リボ払いへの変更案内
- 提携している他社のサービス案内
これらの勧誘は、一見お得なように見せかけながら、実はさらなる利用を促し、手数料や利息で収益を上げようとするものが多いのです。耳障りの良い言葉に流されて、必要のないものまで買ったり、返済能力を超えた利用をしてしまったりする可能性があります。
さらに怖いのは、カード会社が保有する個人情報が、悪意のある第三者に流出するリスクです。近年、大規模な情報漏洩事件が多数発生しており、私たちを取り巻くデジタル環境は常に危険と隣り合わせです。
実際に、過去には大手カード会社から大量の個人情報が流出し、それらの情報が悪用される事件も発生しています。大切な個人情報が、意図せず流出してしまうリスクも、ゼロではないのです。一度流出した情報は、取り消すことができませんから、その影響は計り知れません。
【理由⑤】奨学金や学費ローン審査への影響の可能性
「カードの利用実績が、奨学金や学費ローンの審査に影響するの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。一般的に、カードの「延滞」などの事故情報がなければ、直接的な審査落ちに繋がることは稀です。
しかし、例えば、クレジットカードで高額なキャッシング(現金の借り入れ)をしていて、それが信用情報機関に登録されている場合、奨学金や教育ローンの審査担当者がその情報にアクセスした際に、「返済能力が低い」あるいは「金銭管理能力に不安がある」という判断材料として見なされる可能性は否定できません。
特に、学費は、人生の中でも大きな金額を占める借金です。奨学金や学費ローンは、将来を見越しての重要な投資ですから、その審査において、個人の信用情報は非常に重視されます。
せっかく将来のために学費ローンを組もうとした時に、「過去のクレジットカードの使い方」が原因で審査が通らない…なんてことになったら、本当にショックですよね。安易なカード利用が、将来の学びの機会を奪ってしまう可能性もあるのです。
【理由⑥】「現金派」でいる方が、むしろ賢くお金を管理できる
実は、クレジットカードを持たない「現金派」でいることにも、多くのメリットがあります。むしろ、大学生のような収入が限られている時期こそ、現金でしっかり管理する方が、経済的に賢明な選択と言える場合が多いのです。
- 予算管理がしやすい:使える現金が決まっているため、自然と予算内でやりくりしようと意識します。「今月は残り〇円だから、これ以上は使えない」と一目でわかりますね。
- 衝動買いを防ぐ:現金を使う時は、その場で財布からお金が出ていくため、本当に必要なものかどうかの判断が冷静にできます。「今これを買ったら、来週の食費が危ないかも…」と考えることができます。
- 借金のリスクがない:当然ですが、現金で買い物をしていれば、借金をしてしまう心配は一切ありません。延滞やリボ払いとは無縁の、安心した生活を送ることができます。
- お金の価値を実感できる:お札や小銭のやり取りを通じて、お金の重みや価値を肌で感じることができます。これは、若いうちに培うべき大切な金銭感覚です。
ポイント還元などのメリットは確かに魅力的ですが、そのために本来必要のないものを買ったり、借金をしてしまったりするリスクを考えると、やはり現金で管理する方が、大学生活においてはより安全で堅実な方法と言えるでしょう。便利さよりも、安心感を優先するのも、とても大切な考え方なんです。

【理由⑦】「特典」の罠にハマり、本末転倒な消費をしてしまう
クレジットカードの多くには、「ポイント還元」や「キャッシュバック」、「限定特典」といった、様々な魅力的なオファーが付いています。これらは、確かに賢く使えばお得になることもあります。
しかし、大学生活における収入の限られた状況では、これらの「特典」に釣られて、本来は必要のないものを購入してしまいがちです。
例えば、「あと〇円使えば、ボーナスポイントがもらえる!」といったキャンペーンがあると、ついつい無駄な買い物をしてしまうことはありませんか?「ポイントを貯めるために、本当は買わなくても良かったものを買ってしまった」というのは、本末転倒ですよね。
「友人がクレジットカードのポイントを貯めて、無料で旅行に行けると自慢していました。私も真似してカードで何でも買うようになったら、気づけば毎月支払い額が膨らんでいました。結局、ポイントで得した額よりも、無駄遣いした額の方がはるかに大きくて、全くお得じゃなかったです。」(大学生 Dさん)
「〇〇円使うと△△ポイントプレゼント!」といったキャンペーンに踊らされて、予算オーバーになってしまう。これは、まさにクレジットカード会社が仕掛ける巧妙な「罠」なのです。その罠に気づかずにはまってしまうと、あっという間に金銭感覚が狂ってしまいます。特典はあくまで「おまけ」であり、それ自体を目的にしてはいけないんです。
それでもクレジットカードを必要とする場合|後悔しないための心構え
ここまで、大学生がクレジットカードを持つことの危険性をたくさんお話ししてきました。これらを聞いて、「やっぱり自分はカードを持つべきじゃないかも…」と感じた方もいるかもしれません。
しかし、もしどうしてもクレジットカードが必要な場合や、「どうしてもカードを使ってみたい!」という強い思いがあるなら、いくつか後悔しないための心構えがあります。これだけは、最低限、守ってほしいことです。

【心構え①】「収入の範囲内でしか使わない」という鉄のルールを作る
これが最も重要です。クレジットカードは、あくまで「収入の範囲内で」利用するというルールを、絶対に破らないようにしてください。カードは「借金」ではなく、「支払いを一時的に立て替えてもらっているだけ」だと強く認識することが大切です。
例えば、毎月のアルバイト代が10万円なら、クレジットカードの利用額も、その10万円を超えることは絶対にないように管理しましょう。それどころか、翌月の支払い日までにお金が残っている、と確認できる範囲で使うべきです。
多くのカード会社が提供しているWebサービスやアプリを活用して、利用額を常にチェックし、使いすぎそうになったらすぐに利用を停止する、という習慣をつけることが大切です。これは、まるで現金で買い物をしているかのように、自分自身で予算管理を厳格に行う、ということです。カード会社の限度額に甘えず、自分の許容範囲をしっかり守ることが、将来の借金地獄から身を守る唯一の方法です。
【心構え②】利用明細を毎月必ず確認し、使い道を記録する
クレジットカードの利用明細は、毎月必ず届きます。これをただ眺めるだけでなく、「何にいくら使ったのか」を細かく記録する習慣をつけましょう。
家計簿アプリなどを活用して、食費、交際費、被服費、趣味の費用…といった項目に分け、無駄遣いがないかチェックします。レシートと照らし合わせながら、使途不明金がないか、本当に必要だった買い物だったか、反省点はないかを振り返る時間を持つことが重要です。
もし、衝動買いをしてしまったものがあれば、それに気づくことができますし、何にお金を使っているのかを客観的に把握することで、自然と浪費を抑える意識が高まります。「利用したものを把握する」ということは、お金に対する意識を高く持ち続けるために、非常に重要な行動なんですよ。手間を惜しまずに、しっかりと確認してくださいね。
【心構え③】リボ払いやキャッシングは絶対に利用しない
クレジットカードの利用で最も危険なのが、リボ払いやキャッシングです。これらは、高額な利息という「ワナ」に満ちています。本当に困った時に、安易に手を出してはいけません。
もし、どうしても分割払いが必要な場合でも、カード会社の「分割払い」(一括払いを複数回に分ける正規の分割払い)と、リボ払いを混同しないように注意しましょう。リボ払いは、設定金額を超える利用があった場合に自動的に分割され、利息がかかる仕組みです。カード会社のサービス内容をよく理解してください。
また、現金を借り入れるキャッシング機能は、消費者金融と同じくらいの高金利(年率18%前後)がかかります。これは、友人から借りるのとは訳が違う、非常に重い借金です。緊急時であっても、安易に利用してはいけません。

「どうしても必要だから」という理由でカードを作る場合でも、リボ払いやキャッシング機能は付けない、あるいは、利用自体をしない、という強い決意が必要です。契約時に、これらの機能が付帯していないか、しっかりと確認するようにしましょう。
大学生のクレジットカードとの賢い付き合い方、総括
今回は、大学生がクレジットカードを持つことの危険性と、それにまつわる「やめとけ」という声の真意について、詳しくお話しさせていただきました。
大学生がクレジットカードを持つ際に「やめとけ」と言われる理由のまとめ
- 理由①:後払いの感覚が薄れ、予算管理がおろそかになり、破滅的な浪費に陥りやすいから。
- 理由②:リボ払いを利用すると、高額な利息によって返済が困難になり、借金地獄から抜け出せなくなるから。
- 理由③:支払いの延滞は、信用情報に傷をつけ、将来のローン審査などに悪影響を及ぼすから。
- 理由④:カード会社からの度重なる勧誘や、登録された個人情報が情報漏洩の危険に晒されるから。
- 理由⑤:過去のカード利用状況(特に延滞や多額の借入)が、奨学金や学費ローンの審査に不利に働く可能性があるから。
- 理由⑥:「現金派」でいる方が、むしろ健全な金銭感覚を保ちやすく、経済的に賢明な場合が多いから。
- 理由⑦:ポイントや特典の罠にハマり、必要のないものまで購入してしまう傾向があり、本末転倒な消費を招くから。
クレジットカードは、使い方次第では非常に便利なツールです。特にキャッシュレス化が進む現代社会では、その必要性を感じる場面も増えているかもしれません。
しかし、大学生活という、まだ社会経験が浅く、金銭感覚が十分に確立されていない時期においては、そのメリット以上に、使い方を誤った際のリスクが計り知れないほど大きいことを、必ず心に留めておいてください。
もし、どうしてもカードが必要なのであれば、今回お話しした「鉄のルール」を守り、賢く利用することが大切です。しかし、もしそうでないなら、大学生活の間は、まずは現金での支払いを中心に、しっかりと家計管理をする習慣を身につけることを、強くおすすめします。あなたの輝かしい未来のために、後悔のない選択をしてくださいね。